首都圏「中学受験2021」、堅調な埼玉・千葉、大波乱の東京・神奈川(前編)緊急事態宣言を受けて、少なくとも東京の4つの私立中高はオンラインに授業を切り替えている。品川翔英、武蔵野大学、ドルトン東京学園に続いて、写真の大妻もこれまでに構築したICTインフラを活用した授業を1月15日から開始した

緊急事態宣言の再発令で、2020年9月の時点で首都圏の私学協会が申し合わせた事柄も、各校の判断で見直され、追試の実施や面接の中止発表が相次いでいる。埼玉に続いて、1月20日からは千葉での中学入試が始まる。埼玉の結果を見ながら、千葉の最新出願状況も押さえておきたい。12月に行われた4つの模試の志願者状況も踏まえて、2月1日から解禁される東京・神奈川の“大波乱”といっていい状況も考えてみよう。(ダイヤモンド社教育情報)

緊急事態宣言で続々と決まった追試

 全国での新型コロナウイルス感染者数が7000人超えを続ける中、1月16日と17日には初めての大学入学共通テストが行われた。Googleの「COVID-19感染予測(日本版)」によれば、1月末から全国の感染者数は1万人を超えるなど、まん延が加速する見通しだ。家族内感染を避けるため、中学受験生のいる家庭では細心の注意をあと2週間ほど継続する必要がある。

 埼玉での緒戦が終わり、首都圏中学受験は、20日から始まる千葉、あと10日余りに迫った東京・神奈川の入試に関心が移っている。Web申し込みが主流となり、多くの学校で入試前日まで出願が可能となったため、特に併願校となる上位・中堅校の出願状況は直前まで動く傾向が見られる。

 今回は、埼玉の結果と千葉の出願状況も見ながら、東京・神奈川の志願傾向を昨年12月に実施された4つの模試の結果も踏まえ、前編・後編にわたり考えてみたい。

 昨年9月、2021年入試に関して1都3県の私立中学校高等学校協会では、追試の実施やオンライン利用の入試の実施は見合わせるという申し合わせが行われていたが、緊急事態宣言の再発令もあって、各校の判断による追試の設定や面接の中止などが続々と発表されている。最新動向については、順次、TwitterFacebookでお知らせしていくが、その影響がどのように表れるかも考えてみたい。

 現段階で判明している2月10日以降に実施予定の追試日程を挙げておこう。複数回設定されている場合は最初の回のみ記した。各校によって適用基準は異なるので注意が必要だ。

 2月10日神田女学園、淑徳巣鴨、自由学園女子部、自由学園男子部、東京都市大学等々力、和洋九段女子、11日聖徳学園中村、緑ヶ丘女子、森村学園、13日郁文館、14日桐朋女子、15日武蔵野東、17日かえつ有明、共立女子、駒沢学園女子、18日桜美林、大妻中野、京華、光塩女子学院、芝浦工業大学附属、十文字昭和女子大学附属昭和、女子聖学院、玉川聖学院、山脇学園、聖園女学院、19日実践女子学園、富士見丘、三輪田学園、清泉女学院。

 2月20日は土曜日ということもあり多く設定されている。跡見学園、穎明館、共立女子第二、淑徳巣鴨、城西大学附属城西多摩大学附属聖ヶ丘、東海大学菅生、東京家政学院、東京純心女子、東京女学館、東京電機大学、武蔵野大学、明治学院、目黒日本大学、目白研心、安田学園、横須賀学院。21日は麹町学園女子、國學院大學久我山、淑徳、聖学院、世田谷学園、東京女子学園、23日開成、24日成蹊、27日聖徳学園、28日城北、日本大学豊山