コンサル流「格安セレブ術」
2018年2月27日 鈴木 貴博 [経済エンタテナー]

接待は豪華&格安な「一流店のランチ」がおすすめ!
格安で豪華な高級ランチが食べられるおすすめ店と、
ランチが割引価格で食べられるお得な予約方法を紹介

 それほどお金をかけずに優雅でゴージャスな生活をおくる技術が、「格安セレブ術」だ。

 さて、企業の交際費が増えている。企業が一年間に使う交際費は、リーマンショック以前の高水準に戻っているそうだ。

 ここ数年で交際費が増えた大きな理由は、平成26年の税制の改正にある。それまで大企業の交際費は、税法上「損金」に算入することができなかった。つまり接待をすると、相手にご馳走した支払い額に加えて、プラスでその分に相当する法人税も払わなければいけないことになり、大企業にとってはあまり有難くないルールだった。これは戦後、社用族が銀座のクラブで豪遊することをいさめる目的で生まれたもののようだ。

 かつて、ある大企業では、社員に「接待の領収書が経費になるのは、税抜きで5000円以下です。それ以上の金額の領収書は会社として認めません」という通達を出していた。1人5000円以下の飲食なら税法上は「会議費」に分類されることになるので、経理はこれらの経費を「損金」に算入することができる。だから「接待はその範囲内で」と社員に節約を促していたのだ。

 だから、飲食店では安く上がるお店が繁盛する。ワタミや白木屋、鳥貴族といったひとり4000円以内で飲み食いができる居酒屋が増えたり、飲み放題1500円のように予算を上回るリスクのないメニューが登場したりした背景には、交際費をめぐる税制の問題があったのだ。

 しかしその法律が、麻生財務大臣の肝要りで景気浮揚のために平成26年に改正された。あくまで時限措置(今のところ平成32年3月31日まで)ではあるのだが、企業がもっと接待でお金を使うようになったほうが景気は良くなるということで、大企業でも交際費のうち50%の金額が「損金」として扱えるようになった(資本金1億円以下の中小法人では、接待飲食費の50%相当額の損金算入と、定額控除限度額(800万円に事業年度の月数を乗じて12で除した額)までの損金算入のいずれかを選択適用できる)。

 現在の新しい税制では、大企業の社員がクライアントを高額なお店に連れて行って接待しても、その半分の金額は「損金」で落とすことができる。クライアントもどうせ接待してもらうのであれば、よりおいしいお店で接待してもらいたいと思うはずだ。だから中途半端な値段の飲食店よりも、高額でクオリティの高い飲食店が繁盛するようになってきた。

格安セレブが実践! 税込5400円の予算内で、
ミシュランに載るような高級店で接待する方法は?

 さて、そこで紹介したいのが、「格安セレブ流の接待術」である。それほどお金を使わずにクライアントに喜んでもらえる接待をしたい場合、どちらが正解だろう?

(1)交際費になるとはいえ、税込5400円以内で収まる『俺のフレンチ』のようなお得なお店で接待する
(2)交際費になるのだから、ひとり2万5000円程度のミシュランガイドに載っているようなお店で接待する

 平成25年以前であれば(1)が正解だっただろう。今でも(1)は悪くはない。しかしせっかく税制が改正されたのだ。だから、(2)のミシュランガイドに載っているような店にすべきだろうか?

 実のところ、これはひっかけ問題である。「(2)が正解だ!」と思った方はまだまだ甘い。私の正解は(1)と(2)のどちらでもなく、「ミシュランガイドに載っているような高級店で、税込5400円以内で食べられるランチで接待する」だ。

 いまや空前の接待ブームで高級店のクオリティが上がっている影響はランチにも波及しており、高級店のランチのクオリティとお得度が急上昇している。そのため、私は最近、ミシュランガイドに載っているような高級店で、お得なランチを活用して接待するのが習慣になっている。

 私はお酒を飲まない。下戸である。クライアントにも下戸な人が結構増えている。だったら夜に会うよりも、昼間に2時間ほど時間を空けてもらって昼間から高級料理を食べる接待のほうが合理的である。そこで、最近の私の接待ランチからおすすめの事例をいくつか紹介しよう(※下記で紹介するメニューや料金は、2018年2月26日時点のものです)。

お得に豪華ランチコース料理が堪能できる
格安セレブおすすめの名店を3つ紹介!

『マノワ』のランチ『レストラン・マノワ』の「プリフィクスランチ」で提供される肉料理の一例。ランチでも、味わいはディナーと変わらない。

 広尾にあるフレンチの名店『レストラン・マノワ』は、予約をしなければ入れない人気店だ。こちらのシェフのランチに対する力の入れ方は、ディナーと変わらない。ランチだから若干、料理の分量が少ないぐらいで、調理からソース、盛り付けまで見事な作品である。

 この『マノワ』の「プリフィクスランチ」は前菜、魚料理または肉料理を選べて、その上でデザート、食後のコーヒーがついて3500円(税・サービス料は別)だ。

 食事の際にガス入りのミネラルウォーターを注文して10%のサービス料、消費税込みでも4158円と、会議費の上限の5400円(税込)を超えることはない。

『なだ万』のランチタイム限定の「和遊膳」『なだ万賓館』のランチタイム限定の「和遊膳」。こちらも5000円以内で豪華な食事を楽しめる。

 ただ広尾の住宅街だと、待ち合わせにはちょっと不便かもしれない。そのような場合はターミナル駅にある店を使う。たとえば新宿駅直結の『なだ万賓館』なら、うちの事務所からも歩いて行けるし、電車でお越しいただくクライアントにとっても便利である。

 ここは『なだ万』らしいおちついた雰囲気の店内で、個室でなくてもテーブルの間が十分に離れているので、周囲に気兼ねすることなく、クライアントと会話ができる。ランチタイム限定の「和遊膳」なら、一の膳、二の膳、三の膳に食事とデザートがついて消費税、サービス料込みで4514円と、これも会議費の範囲内で豪華な食事を楽しめる。

 六本木界隈の場合は、グルメ羨望のお店であり、ミシュランガイドでは2つ星を獲得している六本木ヒルズの『ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション』がいい。ここではベーシックランチが消費税・サービス料込みで5280円だ。

 たとえば『ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション』では、アミューズブッシュの後にこんなゴージャスなメニューが続く。

・バターナッツカボチャのヴルーテ コンテチ―ズのエスプーマを浮かべて
・イベリコ豚ホホ肉のミジョテ クミン風味のキャロットグラッセと共に
・ヴァニラのたっぷり入ったクレームブリュレにフランボワーズのソルベをのせて
・コーヒー、紅茶、又はエスプレッソ 

 ただし、これらのお店で会議費を5400円(税込)に抑えるには、ひとつだけテクニックが必要だ。お店から「何かお飲み物をお持ちしましょうか?」と聞かれて同意してしまうと、支払いは確実に5400円(税込)を超えてしまう。その場合は同席しているクライアントに「すみません。ペリエはご馳走してくれませんか?」と頼んでみよう。それだけで、逆に顧客との心の距離が近くなるかもしれない。

「一休.comレストラン」を上手に活用すれば、
5400円超のランチコースも割引で味わえる!

 ここまで紹介してきたように、格安セレブ術ではこういった高級店のランチメニューから、接待に向いたものをセレクトするのが基本だ。しかし、私の場合、さらに上の価格帯のランチを5400円(税サ込)で楽しむことがある。高級レストランの予約サイト「一休.comレストラン」の特別割引コースを使うのだ。

『センス』で「シェフのおすすめ飲茶8品のランチ」をいただく筆者『センス』で「シェフのおすすめ飲茶8品のランチ」をいただく筆者。

 三井グループの本拠地である、日本橋の再開発で誕生したマンダリンオリエンタル東京の最上階に、日本でも最高級クラスの広東料理店がある。『センス』というお店だ。この店の「シェフのおすすめ飲茶8品のランチ」は通常7687円(税サ込)なのだが、「一休.comレストラン」なら5400円(税サ込)と約3割引で楽しむことができる。

 このランクの飲茶ともなると、一品一品が中国料理の技術の粋を極めた小宇宙のような作品になる。そんな料理をスカイツリーから東京湾までの遠景を眺められる、37階の席で楽しむことができるのは接待相手にとっても素敵な体験である。

 もうひとつ別の例を挙げよう。皇居に隣接する一等地に立てられたザ・ペニンシュラ東京の最上階24階の『ピーター』も、「一休.comレストラン」で割引予約することができる。ひとり5589円(税サ込)の「プリフィックスランチ」が、3割引の3800円(税サ込)だ。

 メニューは、前菜、メインディッシュ、デザートをメニューの中からお好みで1品ずつ。たとえば、こんなメニューが楽しめる。

・くくりの森より オーガニック野菜のサラダ 玉葱と林檎の和風ドレッシング
・宮崎県産SPF霧島純粋豚のグリル 季節の茸のソテー キャラメリゼした林檎 赤ワイン
・村田農園の苺のクレームダンジュ 苺のコンポート ミントアイスクリーム

 そして、コーヒーまたは紅茶がお替り自由というサービスが嬉しい。

 さらに「一休.comレストラン」の場合、支払いは現地になる関係で、ホテルの駐車料金が無料になる特典も忘れてはいけない。ザ・ペニンシュラ東京のバレットパーキングは、2人での接待なら6000円以上になるので2時間までは駐車料金が無料に、4人での接待なら1万2000円以上になるので最大4時間まで無料になる。

 どうだろう。この豪華なランチ接待コースを目にしたら、もう同じ5400円以内の居酒屋での夜の接待など眼中からなくなってしまうのではないだろうか。このように接待の料理はあくまでゴージャスに、支払いはあくまで格安に、というのが格安セレブ術なのである。

※今回紹介したメニューや料金は、2018年2月26日時点のものです。