株データブックWeb「記者が斬る!」
2012年4月17日 ザイ・オンライン編集部

キャッシュリッチ、好財務でも
株価低迷の摩訶不思議(フェリシモ)

 手持ちの現金が総資産の35%超に一段と分厚く膨んだ。
これを是ととらえるか。非ととらえるか。

 カタログ通販大手のフェリシモ(3396)が4月10日に発表した12年2月期決算は、営業利益が前期比72%増の14億9500万円、経常利益が同64%増の16億1700万円と、大幅増益を達成した。

女性向けカタログ通販で業績は順調に拡大中だが……

 利益以上に目を引いたのが、手持ちの現金額だ。

 12年2月末でその額は151億円。総資産422億円の35.7%と、3分の1以上の高水準に達する。

 この豊富な手持ちキャッシュに関して、矢崎和彦社長は「必要なとき、いざというときすぐに使えるように、貯めている」と誇らしげだ。

好財務に騙されるな

 こうした潤沢なキャッシュを武器に、フェリシモは無借金、自己資本比率は62%と、財務内容はきわめて強固だ。仮に不測の事態から単年度で損益が赤字に陥ることがあっても、債務超過に至るといった危険性はほとんどない。

 では、株価はこうした好財務や、豊富なキャッシュをどのように評価しているだろうか。

2012年1月13日~4月12日・日足 ※チャートをクリックすると、より詳細な情報が入手できます!

 フェリシモの株価は好決算発表にもほとんど反応せず、現在は1100円台。1株純資産2659円の半分以下で、PBR(株価純資産倍率)は0.4倍。それどころか1株あたりの現金額の1532円すら大きく下回っている。

 つまり、株価はこの豊富なキャッシュをプラスには評価していないのだ。

 なぜか?