家計再生コンサルティング
【第5回】 2012年7月26日 横山光昭

「理想的な支出の割合」を知って
しっかり貯蓄できる家計になろう!

"理想割合"と照らし合わせて、家計のネックを知る

 それでは、どの程度が問題のある出費で、どの程度なら許容範囲内なのか――恐らく、目安となる数字があると、問題意識も持ちやすいものかもしれません。
そこで参考にしていただきたいのが、以下の「家計費の理想的な割合」です。

 理想的な家計費の割合は、当然ながら家族構成によって大きく異なるので、ここでは一般的に多いと思われる家族構成を想定し、5つの例を挙げてみました。みなさんも、自分にあてはまる、あるいは近いと思われるタイプを選び、自分の家計内訳と、理想割合を比べてみてください

 もちろん、多少の凹凸はあって当然です。この割合は、私が家計相談を数千件こなした上で、経験則から構成したものですが、まったくこの通りに収まるというのは難しいでしょう。

最低限、貯蓄の割合が理想割合かそれ以上になっていれば、そのほかの費目には、ある程度なら理想との乖離があってもOKです。

 ただ、たとえば単身で一人暮らしをしていて、住居費の理想割合が28%(月の手取りが20万円なら5万6000円)なのに、9万円の部屋を借りていたとしたら、割合が45%まで上がってしまうため、明らかに高すぎると判断できます。

 このように、今自分が当たり前のように支払っている出費が、高すぎるのか、もしくは上手に低く抑えられているかを探る判断材料として、この割合を参考にしていただければと思います。

毎月定額出ていく出費こそ、見直し効果は一番高い

 さて、今「貯金ができない」とお悩みのあなたは、理想割合と実際の家計内訳の間に大きなギャップがあるはずです。このギャップを少しずつでも埋めていかなければなりません。それでは、どこから見直していくべきか?

 それを考える前に、先ほど列挙した家計の費目を4つに分類してみましょう。

 まずは第1グループ。このグループは"毎月必ず「定額」を支払う費目"です。あてはまるのは、以下の通りです。
●住居費
●保険料(月払いの場合)
●新聞代
●NHK受信料(月払いの場合)
●インターネットのプロバイダ料金
●車などのローン
●学校の給食代
●習い事代 
……など

 続いて第2のグループは、"毎月出ていくが、使い方次第で増えたり減ったりする費目"です。以下の費目があてはまります。
●水道・光熱費
●食費
●日用品費(子どものオムツ代など含む)
●携帯電話代 
……など

第3グループは、"毎月はかからないが、数カ月に1度は必ず発生する費目"。以下があてはまります。
●理美容費
●被服費
●趣味・娯楽費 
……など

第4グループは、"ごくたまに発生し、節約はできない(するべきではない)費目"で、以下があてはまります。
●医療費
●子どもの(最低限の)教育関連費用(授業料・習い事代・給食費以外) 
……など

 このうち、第4グループは削れないので、削る余地があるのは第1~3グループということになります。このうち、最も削りやすいのは第3グループです。また、節約というと、第2グループを削ろうとする人が多いですが、効果が最も大きいのは第1グループの節約であるということは、ご存じの方も多いでしょう。

 次回からは、この4つのグループ別に、出費の見直し方を詳しくお話ししたいと思います。

【4つのグループ別!出費の見直し方の各項目はこちら!】
◆第①グループ:毎月必ず「定額」を支払う費目の節約方法

住居費①⇒住宅ローン、あなたの考えは甘い!生活を脅かすリスクを直視せよ!
住居費②⇒最大の固定費・住居費を劇的に改善しよう!「住み替え」「公的補助」「家賃交渉」がポイント
通信費や新聞代などの固定費⇒新聞をやめて月4000円の節約!? 固定費見直しは、まずは新聞・通信費から
自動車のローン・維持費「その車、本当に必要ですか?」“金食い虫”の自家用車の維持コストを考えよう!
生命保険・医療保険①⇒保険は払い過ぎはもちろん、削り過ぎにも注意!適正な支払額の考え方とは?
生命保険・医療保険②⇒保険は不動産に次ぐ高額な買い物。その医療保険は本当に必要?
生命保険・医療保険③⇒死亡保障はそんなに必要?保障を除々に減らす商品で保険料を抑える手も!
生命保険・医療保険④⇒売れば売るほど保険会社が儲かる商品って!?保険の裏ワザ的な使い方も知っておこう!
交際費・自己投資その出費は「自己投資」? 単なる「浪費」?自分のためになるお金の使い方!

◆第②グループ:毎月支払うが、近い方次第で増減する費目の節約方法
銀行のATM手数料や通信費①⇒節約のはじめの一歩は「銀行の見直し」から!ネット銀行のATM手数料や金利を比較して、生活費と別に「先取り貯金用の口座」をつくろう!
銀行のATM手数料や通信費②⇒ムダな出費は削っていこう!通信費やATM手数料は”すぐにできる節約”だ!

◆第③グループ:毎月はかからないが、数カ月に一度は必ず発生する費目の節約方法
冠婚葬祭冠婚葬祭のたびにもう焦りたくない!臨時出費用の別口座で家計を安泰に!

◆第④グループ:ごくたまに発生して節約できない(するべきでない)費目の節約方法
教育費①⇒子ども1人につき1000万円かかるってホント?教育費の目安と貯金の考え方
教育費②⇒教育費の大きな負担となる「塾・習いごと費」ムダにしない工夫、ムダを削る工夫のしかた
教育費③⇒教育費の最難関は、子どもの大学進学時大学のお金を無理せず準備する方法
教育費④⇒第2子は第1子の「8割」、第3子は「6割」2人目以降の子どもの教育費を貯めるコツ
教育費⑤⇒高校生の小遣い平均5600円、ケータイ代1万円……、必要なのは教育費だけじゃない!子どもが独立するまでに合計2600万円超かかる!?

(構成/元山夏香 イラスト/斎藤ひろこ)