"理想割合"と照らし合わせて、家計のネックを知る
それでは、どの程度が問題のある出費で、どの程度なら許容範囲内なのか――恐らく、目安となる数字があると、問題意識も持ちやすいものかもしれません。
そこで参考にしていただきたいのが、以下の「家計費の理想的な割合」です。
理想的な家計費の割合は、当然ながら家族構成によって大きく異なるので、ここでは一般的に多いと思われる家族構成を想定し、5つの例を挙げてみました。みなさんも、自分にあてはまる、あるいは近いと思われるタイプを選び、自分の家計内訳と、理想割合を比べてみてください。
もちろん、多少の凹凸はあって当然です。この割合は、私が家計相談を数千件こなした上で、経験則から構成したものですが、まったくこの通りに収まるというのは難しいでしょう。
最低限、貯蓄の割合が理想割合かそれ以上になっていれば、そのほかの費目には、ある程度なら理想との乖離があってもOKです。
ただ、たとえば単身で一人暮らしをしていて、住居費の理想割合が28%(月の手取りが20万円なら5万6000円)なのに、9万円の部屋を借りていたとしたら、割合が45%まで上がってしまうため、明らかに高すぎると判断できます。
このように、今自分が当たり前のように支払っている出費が、高すぎるのか、もしくは上手に低く抑えられているかを探る判断材料として、この割合を参考にしていただければと思います。
毎月定額出ていく出費こそ、見直し効果は一番高い
さて、今「貯金ができない」とお悩みのあなたは、理想割合と実際の家計内訳の間に大きなギャップがあるはずです。このギャップを少しずつでも埋めていかなければなりません。それでは、どこから見直していくべきか?
それを考える前に、先ほど列挙した家計の費目を4つに分類してみましょう。
まずは第1グループ。このグループは"毎月必ず「定額」を支払う費目"です。あてはまるのは、以下の通りです。
●住居費
●保険料(月払いの場合)
●新聞代
●NHK受信料(月払いの場合)
●インターネットのプロバイダ料金
●車などのローン
●学校の給食代
●習い事代 ……など
続いて第2のグループは、"毎月出ていくが、使い方次第で増えたり減ったりする費目"です。以下の費目があてはまります。
●水道・光熱費
●食費
●日用品費(子どものオムツ代など含む)
●携帯電話代 ……など
第3グループは、"毎月はかからないが、数カ月に1度は必ず発生する費目"。以下があてはまります。
●理美容費
●被服費
●趣味・娯楽費 ……など
第4グループは、"ごくたまに発生し、節約はできない(するべきではない)費目"で、以下があてはまります。
●医療費
●子どもの(最低限の)教育関連費用(授業料・習い事代・給食費以外) ……など
このうち、第4グループは削れないので、削る余地があるのは第1~3グループということになります。このうち、最も削りやすいのは第3グループです。また、節約というと、第2グループを削ろうとする人が多いですが、効果が最も大きいのは第1グループの節約であるということは、ご存じの方も多いでしょう。
次回からは、この4つのグループ別に、出費の見直し方を詳しくお話ししたいと思います。
【4つのグループ別!出費の見直し方の各項目はこちら!】
◆第①グループ:毎月必ず「定額」を支払う費目の節約方法
【住居費①⇒住宅ローン、あなたの考えは甘い!生活を脅かすリスクを直視せよ!】
【住居費②⇒最大の固定費・住居費を劇的に改善しよう!「住み替え」「公的補助」「家賃交渉」がポイント】
【通信費や新聞代などの固定費⇒新聞をやめて月4000円の節約!? 固定費見直しは、まずは新聞・通信費から】
【自動車のローン・維持費⇒「その車、本当に必要ですか?」“金食い虫”の自家用車の維持コストを考えよう!】
【生命保険・医療保険①⇒保険は払い過ぎはもちろん、削り過ぎにも注意!適正な支払額の考え方とは?】
【生命保険・医療保険②⇒保険は不動産に次ぐ高額な買い物。その医療保険は本当に必要?】
【生命保険・医療保険③⇒死亡保障はそんなに必要?保障を除々に減らす商品で保険料を抑える手も!】
【生命保険・医療保険④⇒売れば売るほど保険会社が儲かる商品って!?保険の裏ワザ的な使い方も知っておこう!】
【交際費・自己投資⇒その出費は「自己投資」? 単なる「浪費」?自分のためになるお金の使い方!】
◆第②グループ:毎月支払うが、近い方次第で増減する費目の節約方法
【銀行のATM手数料や通信費①⇒節約のはじめの一歩は「銀行の見直し」から!ネット銀行のATM手数料や金利を比較して、生活費と別に「先取り貯金用の口座」をつくろう!】
【銀行のATM手数料や通信費②⇒ムダな出費は削っていこう!通信費やATM手数料は”すぐにできる節約”だ!】
◆第③グループ:毎月はかからないが、数カ月に一度は必ず発生する費目の節約方法
【冠婚葬祭⇒冠婚葬祭のたびにもう焦りたくない!臨時出費用の別口座で家計を安泰に!】
◆第④グループ:ごくたまに発生して節約できない(するべきでない)費目の節約方法
【教育費①⇒子ども1人につき1000万円かかるってホント?教育費の目安と貯金の考え方】
【教育費②⇒教育費の大きな負担となる「塾・習いごと費」ムダにしない工夫、ムダを削る工夫のしかた】
【教育費③⇒教育費の最難関は、子どもの大学進学時大学のお金を無理せず準備する方法】
【教育費④⇒第2子は第1子の「8割」、第3子は「6割」2人目以降の子どもの教育費を貯めるコツ】
【教育費⑤⇒高校生の小遣い平均5600円、ケータイ代1万円……、必要なのは教育費だけじゃない!子どもが独立するまでに合計2600万円超かかる!?】
(構成/元山夏香 イラスト/斎藤ひろこ)
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【2024年11月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」が改悪続きでも“最強のポイント”である理由を専門家が解説!「楽天カード」などだけでなく、無料でポイントを獲得できるサービスが魅力! ◆「楽天カード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうが得をする“損益分岐点”が判明! 楽天市場で年36万円を利用しない限り、年会費無料の「楽天カード」で十分! |
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◆イオンカードセレクト |
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0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、無条件で「イオン銀行Myステージ」が「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
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【関連記事】 ◆イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! ◆【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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