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【1】今日の株式相場早わかり!
米金利上昇が重石、半導体株は相場支える
日経平均株価は続落! 20日の米国市場では長期金利(10年物国債利回り)が4.2%台に上昇。失業保険申請の減少や連邦準備理事会(FRB)高官の発言で一段の利上げが意識され、株式相場の重石となった。また、時間外取引では写真・動画共有アプリのスナップが決算を受けて急落。東京市場でもこうした流れを引き継いでやや軟調な展開となったが、米半導体株高に伴ってレーザーテックや東京エレクトロンの上昇が目立ち、相場を下支えした。決算が好感されたディスコも大きく買われた。
来週は24日(月)の日本電産を皮切りに、日本でも主要企業の7~9月期決算発表が本格化する。今後の相場の方向感を探るうえで企業業績の動向を注視したい。
【日経平均】26890.58円↓(-116.38円)
【マザーズ指数】724.08↓(-3.67)
【NYダウ】30333.59ドル↓(-90.22ドル、20日)
【ナスダック】10614.844↓(-65.664、20日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
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【楽天証券経済研究所 土信田雅之さん】 2万5500円~2万7600円
【2】今日の注目株!
決算前に「業績修正」確認! 好調な企業・業種は?
今週発表された業績予想の修正(または新規開示)を確認しよう。日本でも来週から主要企業の7~9月期決算発表が本格化するが、それに先立ち開示された業績修正で企業の事業環境などを探りたい。また、決算・業績修正に対する株価反応も重要だ。
今週発表された主な企業の業績修正は内容、株価の反応ともまずまず良好だった。半導体製造装置のディスコは20日、2023年3月期上期(4~9月)の決算を発表。同時に第3四半期(10~12月)予想を開示した。7~9月の出荷額が725億円だったのに対し、10~12月は763億円となる見通し。半導体関連全般に先行き懸念が強まっていただけに、思いのほか堅調と受け止められたようだ。かねて電力制御・変換に用いられるパワー半導体向けでは期待が根強い。
日清製粉グループ本社の2023年3月期は減損損失の計上で最終赤字見通しとなったが、営業利益の上振れで本業は堅調との見方が優勢。SANKYOは遊技機の販売が好調で、上方修正幅の大きさにもサプライズ感があった。クラウド会計ソフトなどのマネーフォワードは継続収益が順調に伸びている。
なお、今日の取引終了後には電炉メーカーの東京製鐵が決算発表したが、2023年3月期の営業利益予想を従来の390億円から410億円(前期比29.0%増)に上方修正している。
■ディスコ株価チャート/日足・6カ月
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【3】金曜連載「ザイアナリスト小林大純『ホットなテーマ!』」
政府の総合経済対策、党提言で関心高まる!
自民党は18日、政府の総合経済対策に向けた提言をまとめ、岸田文雄首相に申し入れた。萩生田光一政調会長や世耕弘成参院幹事長が財政支出について30兆円規模を発射台に積み上げていく考えを示しており、物価高騰などの難局で大規模な経済対策となることが見込まれる。党提言の柱となっているのは以下の4点だ。
・物価高騰の克服
電力料金の負担軽減が「一丁目一番地」。価格高騰に対し強靭な経済構造への転換を図るため、原子力を含むゼロエミッション電源の最大限の活用や省エネ投資の抜本的強化を通じ、輸入化石燃料や化学肥料などへの依存度の低減を追求する。
・円安への対応
円安のメリットを活かすためにインバウンド(訪日客)需要の回復・拡大を目指す。新型コロナウイルスの水際対策を抜本的に緩和し、観光地の再生や観光サービスの付加価値化を支援していく。また、国内投資・製造業などの国内回帰を促進する。
・構造的な賃上げと成長のための投資・改革の実現
成長分野への労働移動やリスキリング(学び直し)を促し、子供・子育て世代やスタートアップ支援にも取り組む。
・国民の安全・安心の確保
防災・減災や国土強靭化の加速、安全保障の強化といった内容。
政府・与党は12月10日まで開催される臨時国会で2022年度第2次補正予算の成立を目指す。今週、再生可能エネルギー関連銘柄の一角が買われる場面もあったが、政策の追い風を期待した物色は一段と広がる可能性がある。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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