金利は2007年以来の高水準に達し、景気後退リスクが一段と高まる
ノーテンキな楽観派が期待していた「利上げペースの引き下げ」。そのココロは、「12月の利上げペースの鈍化はこれまでの金融引き締めが経済やインフレに与える影響を検証するため」との目的だ。それに続けて「利上げ停止の検討は時期尚早」「政策金利は我々の想定よりも高水準になる」と述べ、「金利引き上げのペースは大事ではない」「どれくらいの期間、金融引き締めを継続する必要があるのか」とパウエル議長は畳みかけてきた。すると、マーケットの受け止め方は自ずと変化せざるを得ない…というワケだ。
金融引き締めの継続的な強化と長期化の考えがFRBによって示されたため、10月において力強い勢いを見せたベアマーケットラリーに別れを告げる転換点を見せつけられたのが先週の1週間であった。10年金利は4.22%、2年金利は4.88%と2007年以来の高水準となった。これはターミナルレート(最終的な政策金利の着地点)が5%を超える可能性が出てきたことを受けての動きである。逆イールドは-0.50%を超える水準にまで一段と深まっており(1985年以降に5回起こった逆イールドの中での最大値)、景気後退リスクが一段と高まっている。
ところで、これからマーケットは「逆金融相場から逆業績相場」へと移行していくが、ここで大事なのは「景気悪化」の解釈には2段階あるということだ。第1段階は、景気悪化の見通しが金融緩和の期待につながり、株価上昇の要因となること。これまでしばしば見られた現象だ。ところが第2段階になると180度異なる見解となる。すなわち、景気悪化の現実化で企業業績も悪化し、株価下落の要因となることだ。先週のコラムで「GAFAM決算総崩れで、株価も総崩れに」というテーマを取り上げたが、まさにあれだ。今後は景気悪化への解釈が異なってくることに注意が必要である。
逆風下でも「勝者のポートフォリオ」は好調。Webセミナーも大盛況
さて、マーケットである。相変わらず大きなボラティリティが続いているが、私がDFR(ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ)で投資助言をおこなっている「勝者のポートフォリオ」は先週も好調だった。ポートフォリオで保有する25銘柄のうち2銘柄が年初来高値を更新し、ベンチマークをアウトパフォームした。
11月2日(水)に毎月第一水曜恒例のWebセミナーを開催。過去最高の参加人数となり、質疑応答も活発で予定の90分間が40分も超過する形となった。10月に『逆金融相場から逆業績相場へ ― 覚悟はできているか?』というテーマで厳しい話をしたのだが、11月はその先に待ち構えている『来たるべき金融相場で想定されること ― 今から準備をしておこう』という相場を先取りした内容のセミナーをおこなった。これまで徹底的に売られてきた小型グロースが大きく巻き返す、という流れになった場合にどういう切り口で銘柄選択をおこなえばよいかについて話した。参加された方々においては、私がアドバイスした方針に則って、今から銘柄選定をどんどん進めていただきたい。大きなパフォーマンスを上げて、運用資産の増大を実現して欲しいと思う。「勝者のポートフォリオ」はこれから大きく飛躍すべく、積極的な投資戦略を次々と繰り出す準備を着々と進めている。興味のある方はぜひ一度、サイトを覗いてみて欲しい。10日間の無料お試し期間でのご利用も可能である。
●太田 忠 DFR投資助言者。ジャーディン・フレミング証券(現JPモルガン証券)などでおもに中小型株のアナリストとして活躍。国内外で6年間にわたり、ランキングトップを維持した。現在は、中小型株だけではなく、市場全体から割安株を見つけ出す、バリュー株ハンターとしてもメルマガ配信などで活躍。
※この連載は、ワンランク上の投資家を目指す個人のための資産運用メルマガ『太田忠 勝者のポートフォリオ』で配信された内容の一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガに登録すると、メルマガ配信の他、無料期間終了後には会員専用ページで「勝者のポートフォリオ」や「ウオッチすべき銘柄」など、具体的なポートフォリオの提案や銘柄の売買アドバイスなどがご覧いただけます。原則毎月第一水曜夜は、生配信セミナーを開催。
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