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【1】今日の株式相場早わかり！
欧米のインフレ懸念後退で買い継続、明日は米CPI
日経平均株価は4日続伸！ 10日の米国市場では主要株価指数がそろって上昇した。パウエル連邦準備理事会（FRB）議長の講演内容は特段タカ派的と受け止められず、12日に発表される昨年12月の消費者物価指数（CPI）に対する楽観論も聞かれた。今日の東京市場はこうした流れを引き継ぎ、レーザーテックなどの値がさハイテク株を中心に堅調な展開となった。前日に決算発表した安川電機は＋6.26％と大きく上昇。一方でキユーピーはコスト高の影響が重く急落した。詳細はこの後の注目株コーナーで解説したい。
欧米のインフレ懸念後退で買いが続くが、今週は米国で12月CPIや1月のミシガン大学消費者態度指数（13日）が発表される。また、12日に台湾積体電路製造（TSMC）、13日に米金融大手の決算発表が予定されており、これらの内容を注視したい。
【日経平均】26446.00円↑↑（+270.44円）
【マザーズ指数】747.83↑↑（+16.42）
【NYダウ】33704.10ドル↑（+186.45ドル、10日）
【ナスダック】10742.630↑↑（+106.980、10日）
■日経平均株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
【2】今日の注目株！
安川電機やキユーピー、ABCマート速報まで決算解剖！
1月下旬から昨年12月締めの決算発表が本格化するのを前に、足元で発表されている11月締めの決算内容を徹底解剖したい。特に「主力輸出企業の前哨戦」に位置付けられる安川電機は要注目だ。10日取引終了後に発表された主要企業の決算内容は下表のとおり。
安川電機は2023年2月期第3四半期（3～11月）の営業利益が前年同期比20.5％増の481億円となり、市場予想をやや上振れ。また、第4四半期の想定為替レートを1ドル＝140円から130円へと円高方向に修正しつつ、通期の営業利益予想は前期比32.4％増の700億円で据え置いた。部品の需給ひっ迫が緩和され、生産増加により円高の影響を吸収する形だ。
今日の株価は＋6.26％と大きく上昇した。もっとも12月高値4700円（取引時間中）には届いておらず、先週末にかけて下落していた反動という印象もある。また、モーションコントロール事業（ACサーボモータなど）の9～11月の受注が前年同期比で21％減った点をネガティブ視するアナリストが多かった。決算発表シーズンに向けて外需悪化への懸念を払しょくできる内容とは言いづらい。
キユーピーはコスト高の緩和に期待する向きもあっただけに、2023年11月期の2ケタ減益予想はネガティブサプライズ。食料品各社に懸念が波及する可能性もある。一方、ローソンは人流回復が追い風となった。今日の取引終了後に発表されたエービーシー・マートの2023年2月期第3四半期（3～11月）決算は、営業利益が前年同期比46.1％増の289億円。月次売上が好調だっただけに通期予想据え置きで失望する向きもありそうだが、実態としては安心感がある。
■安川電機株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
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【3】水曜連載「投資の疑問に答えます」
気になるハイテク株、レーザーテックの見通しは？
（ご質問）
レーザーテックはもう過去のような値上がりは望めないのでしょうか？
（答え）
来年に向けて戻りに期待したいですが、時間を要する可能性も…
2022年に苦戦を強いられたハイテク株に関するご質問を多く頂きました。半導体の微細化に貢献するEUV（極端紫外線）検査装置の拡大で一躍脚光を浴びた同社。2022年6月期実績で24.6％営業増益、売上高営業利益率36.0％、自己資本当期純利益率（ROE）38.9％と高い成長性・収益性を誇ります。それだけに、現値の2023年6月期予想PERも60倍台と高水準。このため、米金利やハイテク株の動向に対する同社株の反応は強く出やすい印象です。
また、2023年6月期第1四半期（昨年7～9月）は営業利益こそ前年同期比4.2倍の85億円と市場予想を上回りましたが、受注高が450億円減の632億円。単なる四半期ごとの振れであれば問題ありませんが、今月31日に発表される第2四半期（10～12月）決算でも同水準の受注にとどまれば、通期受注予想（3000億円）の下振れ懸念が強まるかもしれません。実際、半導体メーカーのさえない決算・業績見通しが相次いでおり、先端分野でも投資減速の懸念がぬぐいづらいところです。
半導体市場の悪化局面でも同社は収益成長を維持できるとみられており、2024年には市場回復やFRBの利下げ転換など、同社株を巡る環境が改善することも期待されます。ただ、最終製品を中心に需要回復は鈍くなりそうといったセクターアナリストの見方も出ており、株価の戻りに期待して保有継続する際は思いのほか長期間に及ぶことも想定しておく必要がありそうです。その場合は競合の台頭などがリスク要因となってくるでしょう。
■レーザーテック株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
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