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【1】今日の株式相場早わかり!
米休場で手掛かり難の中、連日のバブル後高値更新!
日経平均株価は4日続伸! 昨日に引き続きバブル崩壊後の高値を更新した。29日の米国市場はメモリアルデーで休場。英国市場も休場だった。今日の東京市場は手掛かり難の中、利益確定売りに押され下落する場面が多く、午前の日経平均株価は反落、前引けは114円安だった。ただ後場に入ると押し目買いが入り、再びプラス転換。個別ではソシオネクストが+9.84%となるなど、半導体株の一角が引き続き強さを見せた。全体では値下がりする銘柄が多く、東証プライムの値上がり銘柄数は全体の3割強にとどまった。
今晩の米国では5月の消費者信頼感指数が発表される。米債務上限問題の合意案の議会採決を31日に控え、与野党強硬派に対する説得工作の行方にも注目したい。
【日経平均】31328.16円↑(+94.62円)
【マザーズ指数】747.61↑↑(+14.15)
【NYダウ】休場
【ナスダック】休場
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
NTTが1万円台で購入可能に! 株式分割に注目
今日は株式分割を発表した企業に注目したい。東証は最低投資額が高い企業に対して株式分割の実施を呼びかけており、主要企業でNISA(少額投資非課税制度)の非課税枠を意識した株式分割が相次いでいる。特に足元では、より多くの個人投資家を呼び込むため、大胆な株式分割を発表する動きも出ている。
上の表は5月に入ってから株式分割の実施を発表した企業の一覧だ。この中で最もインパクトが大きいのがNTTだろう。6月30日を基準日として1株につき25株の割合で株式分割することを発表した。これにより最低投資額は大幅に引き下がり、今日の終値で考えると、分割後は1万円台半ばで同社株を買えるようになる。東証が「望ましい投資単位の水準」としている「5万円以上50万円未満」も下回るが、現時点で単元未満の株主でも、議決権のある株主として株式を保有し続けてもらいたいという思いがNTTの決断の背景にある。
もちろん、新NISAの開始を来年に控え、安定的な個人株主を確保する思惑も各社共通する。個別株が買える現行の一般NISAの年間非課税限度額は120万円。表に掲載した企業のうち、NTTのほか、フジミインコーポレーテッド、綜合警備保障(ALSOK)、村田製作所はその範囲内に収まっているが、株式分割を実施することで、さらに個人が投資しやすい環境を整える。
株式分割を発表した企業の過去1カ月の株価騰落率をみると、大幅に上昇している銘柄も目立つ。株式分割自体は企業価値に直接影響するものではないが、流動性向上が期待され、結果的に株価が上昇するケースも多い。そうした面においても、今後、どんな銘柄が株式分割を発表するかに注目したい。
■NTT株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
昨年の苦戦から一転、好調なバランス型に注目
今日は久しぶりに、複数資産で運用する「バランス型」の投資信託に注目したい。昨年苦戦していたバランス型だが、今年に入り、比較的堅調に推移しているものが多い。昨日時点の年初来リターンをみると、純資産残高トップの「投資のソムリエ」はほぼ横ばいだが、「セゾン・グローバルバランスファンド」など10%を超えるファンドもある。
表を見て分かるように、主要バランス型ファンドの成績は昨年、一様に振るわなかった。一番の理由は株式・債券のダブル安だ。インフレ進行を受け、各国中央銀行が急速な金融引き締めを実施したため、金利が上昇(債券価格は下落)。同時に投資家のリスク回避姿勢が強まり、株式などリスク性資産も下落が目立った。資産配分を柔軟に変えるタイプの中には、安全資産との位置づけで為替ヘッジ付き外債を活用しているケースも多く、内外金利差の拡大でヘッジコストが嵩んだことも痛手となった。
一方、今年に入ってから昨日までの主要資産の値動きを代表的な指数でみてみると、「外債ヘッジあり」(FTSE世界国債指数、除く日本・円ヘッジベース)がわずかにマイナスになっているものの、他の資産は概ねプラスとなっている。昨年後半のような急激な債券価格の下落が起きていないうえ、円安が進んでいることも、外貨建て資産の評価にプラスに寄与している。足元の日本株高の影響も大きい。
株式と債券の相関が強まった昨年後半には、バランス型運用の効果を疑問視する論調も目立った。もっとも、資産間の相関が強まっても、リスクとリターンの関係を改善する資産分散の効果が完全になくなることはない。個々のファンドをみると、運用モデルの想定の甘さなど様々な問題も抱えるが、長期的な視野を持って向き合うことが大事だ。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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