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【1】今日の株式相場早わかり!
米利上げ見送り観測で日米とも上昇、今晩は雇用統計
日経平均株価は続伸! 3日ぶりに終値でバブル崩壊後の高値を更新した。1日の米国市場では主要株価指数がそろって上昇し、ナスダック総合指数は終値で2022年8月以来の高値。企業の仕入れ価格や賃金の伸び鈍化を示す経済指標が相次ぎ、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り観測が強まった。前の日に売られた半導体のエヌビディアも+5.12%と反発。今日の東京市場ではアドバンテストや東京エレクトロンといった半導体関連株に利益確定売りが出る一方、米株高を追い風にソフトバンクグループやその他主力株に買いが入った。
今晩の米国では5月の雇用統計が発表される。市場予想は非農業部門雇用者数が前月比19万人程度の増加など。また、4日には石油輸出国機構(OPEC)プラス閣僚級会合が予定されている。追加減産なしとの見方が大勢だが、一部で思惑も広がっているようだ。
【日経平均】31524.22円↑↑(+376.21円)
【マザーズ指数】757.85↑↑(+10.37)
【NYダウ】 33061.57ドル↑(+153.30ドル、1日)
【ナスダック】13100.982↑↑(+165.697、1日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
5月の売上高速報! 百貨店・ワークマン・ファストリ
月替わりで5月度の売上高などを速報する企業が相次いでいる。5月は主に半導体株が相場上昇をけん引したが、ここからの一段高には内需関連株などへ循環的に物色が広がる必要があるとの見方は多い。さらに「アジア圏のリオープン(経済正常化)」は海外投資家による日本株買いの主な理由の1つとなっている。小売を中心に売上推移を注視しておくことの意味合いは大きそうだ。1日発表された主な企業の5月度速報と決算を下表にまとめた。
大手百貨店は5月もそろって増収となり、今日の株価はおおむね堅調だった。「宝飾・ハンドバッグ・財布が特に好調(三越伊勢丹ホールディングス)」などといったコメントのように、全般に高額品の好調が続いている。また、化粧品も「コロナ5類移行によってベースメイクや口紅の動きが好調(三越伊勢丹)」という。松屋は銀座店が4割超の増収と強い勢いを示している。
免税売上高はJ.フロント リテイリングの大丸松坂屋百貨店が前年比+378.4%、高島屋が同+254.8%、エイチ・ツー・オー リテイリングの阪急・阪神百貨店が2018年比で+4%。関西方面の路線再開が進んでおり、H2Oなどにとって追い風のようだ。
百貨店以外では、ゼンショーホールディングスとワークマンで明暗が分かれた。ワークマンは夏物衣料やレインウェア・長靴が好調だったものの、作業関連商品やアウトドアギアが低調。ゼンショーHDについては5月31日号で取り上げたので見てほしい。なお、今日の取引終了後にはファーストリテイリングが5月度の国内「ユニクロ」売上推移速報を発表。既存店売上高(EC=電子商取引含む)は前年同月比+4.4%(4月は+1.7%)となった。
■三越伊勢丹ホールディングス株価チャート/日足・6カ月
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【3】金曜連載「ザイアナリスト小林大純『ホットなテーマ!』」
電気だけじゃない! 6月の値上げ品目をチェック
「値上げラッシュ」はまだまだ止まないようだ。6月も家庭向け電気料金を中心に様々な商品・サービスが値上げされた。従来、原材料費の高騰を理由とする値上げが多かったが、人件費や電気代の上昇などが加わってきたことで、値上げ品目も広がった印象だ。消費者としては悩ましいところではあるが、生活防衛のためにも値上げ品目を確認しておこう。また投資の観点では、販売数量の落ち込みを抑制できれば、値上げで採算改善が期待できる企業ということができる。
東京電力ホールディングスなど電力大手7社が家庭向け電気料金を値上げ。経済産業省の試算で、標準的な家庭の値上げ率は東京電力14%~北陸電力42%となる。これに伴い、中国電力や四国電力が今期の黒字化・復配予想を公表したのは5月31日号で伝えた通り。
食品も引き続き幅広い品目が値上げされている。特に即席袋麺やカップ麺(日清食品ホールディングスなど)、スープ・ルウ製品(味の素、ヱスビー食品、ハウス食品グループ本社など)、お菓子(カルビーなど)が目立つ。4月に輸入小麦の政府売り渡し価格が引き上げられた影響などがあり、日清製粉グループ本社も業務用小麦粉を値上げした。
食品に限らず、タカラトミーは「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」といった定番のおもちゃを、コクヨはキャンパスノートなどを値上げ。さらに東宝の「TOHOシネマズ」映画鑑賞料金など、サービス分野にも値上げが広がっている。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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