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【1】今日の株式相場早わかり!
日経平均が終値で3万3000円台、バブル後高値を更新!
日経平均株価は大幅に3日続伸! 終値で33年ぶりに3万3000円台を回復し、バブル崩壊後の最高値を更新した。12日の米国市場で主要株価指数は揃って続伸した。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め継続に対する過度な懸念が払しょくされ、ハイテク株比率が多いナスダック総合指数は+1.52%の大幅高となった。今日の東京市場もソフトバンクグループや東京エレクトロンなどの値がさ株が買われた。2027年にも全固体電池搭載の電気自動車(EV)を投入する計画が伝わったトヨタ自動車も+5.05%と上昇、相場を押し上げた。全固体電池については次の注目株コーナーで取り上げる。
今晩の海外では欧州経済研究センター(ZEW)が6月の独景況感指数を発表する。米国では5月の消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、明日までの日程で連邦公開市場委員会(FOMC)が始まる。
【日経平均】33018.65円↑↑(+584.65円)
【マザーズ指数】806.22↑↑(+8.55)
【NYダウ】34066.33ドル↑(+189.55ドル、12日)
【ナスダック】13461.921↑↑(+202.778、12日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
トヨタが大幅高! 全固体電池の関連株に注目
市況記事で触れた通り、今日はトヨタ自動車が大幅高となった。全固体電池を搭載したEVを早ければ2027年にも投入すると伝わったことが材料視された。全固体電池は次世代電池の本命とされ、現在、EVで主流とされるリチウムイオン電池に比べ、充電速度が速く、航続距離も格段に伸びるとされる。今日はそんな全固体電池の関連企業を探ってみたい。トヨタ以外にも今日、株価が大幅に上昇する銘柄が出ている。
EVでの全固体電池の実用化を目指している自動車メーカーはトヨタに限らない。日産自動車は2021年11月に発表した長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の中で、2028年度までに自社開発の全固体電池を搭載したEVを市場投入することを目指すと明言している。また、EV開発でソニーグループと連携するホンダも全固体電池実用化に向けて開発を継続。今後、自動車各社における全固体電池をめぐる競争が激化するのは間違いないだろう。
このほか、今日、+4.63%と上昇が目立ったのがジーエス・ユアサ コーポレーションだ。昨年11月に、大阪公立大学と共同で、全固体電池の技術開発を加速させていくことを発表している。トヨタ系のデンソーも+2.78%と上昇。同社は国立研究開発法人物質・材料研究機構が音頭を取り、オールジャパンで全固体電池の国際競争力強化を目指す「全固体電池マテリアルズ・オープンプラットフォーム」に参加する。同プラットフォームには村田製作所なども参加する。
なお、今日の大幅上昇で、トヨタ自動車はPBR(株価純資産倍率)1倍を回復した。EVへの対応の遅れが株価低迷につながっていたとの見方も多く、今回のニュースは先行きへの期待向上につながりそうだ。
■トヨタ自動車株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
“アダニ・ショック”から回復! インド株投信に注目
今年中に中国を抜き、人口で世界一となる見込みのインドは投資先としても注目度が高い。今日はインド株式で運用する投資信託に注目する。国内のインド株型の純資産額は合計で1兆円を超え、単一の新興国で運用するタイプの中で最大だ。今年初めは新興財閥アダニ・グループの不正会計疑惑がインド株全体の重石となったが、5月にインド最高裁任命の委員会が疑惑を否定する見解を公表。インド株は足元、上昇が目立つ。運用期間が長い商品も多いため、今回は過去10年のリターンランキングをみてみよう。
トップは「新生・UTIインドファンド」で291.6%。今年春に創設した「ザイ投信グランプリ」におけるインド株部門の最優秀賞受賞ファンドだ。なお、過去1年リターンは他のインド株型に比べ見劣りするが、収益が景気に左右されやすいエネルギーなどの業種に投資しないという方針を貫いた結果という面もある。長期で結果を残しているだけに、ポリシーを貫徹している点はポジティブに受け止めてよいだろう。
2位の「高成長インド・中型株式ファンド」は中規模の企業に着目し、成長の果実を得るコンセプトの商品。こちらも各種アワード受賞常連の実力ファンドだ。
インドには非居住者の株式キャピタルゲインに課税する制度があり、指数連動型運用の足かせになっていた。ただ今年3月に待望となるインド株インデックス型の「iFreeNEXT インド株インデックス」が設定された。インド株現物ではなく、株価指数先物を使うことで、キャピタルゲイン課税の問題をクリアしている。ETF(上場投資信託)の「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」も同じく先物を活用する。今後はインデックス型にも注目してみたい。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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