「勝者のゲーム」と資産運用入門

阪神タイガースが圧倒的強さで18年ぶりリーグ優勝!過去6回の優勝年の日経平均パフォーマンスを検証。日本一なら今年の日経平均は年率4割超えも期待か太田忠の勝者のポートフォリオ 第102回

2023年9月19日公開
太田 忠
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岡田監督の采配が光り、阪神タイガースが18年ぶりリーグ優勝を飾る

 18年ぶり6度目のリーグ優勝! 岡田阪神、球団最速! 

 今年の阪神タイガースは信じられないくらいの強さを発揮。全球団に勝ち越し、9月14日の甲子園球場で対巨人戦を9月負けなしの11連勝(1982年以来41年ぶりの快挙)で優勝を決めた。岡田彰布監督にとっては2度目のV。おめでとうございます。

 「今年の阪神優勝の勝因は?」 というファンへのアンケートを見ていたら、ほとんどの人が「岡田監督の采配」を挙げており、傑出した能力を持つ指揮官が絶賛されている。ペナントレースの最初から好調だったが、目標とする「優勝」を「アレ」と表現して、余計なプレッシャーに左右されないチーム作りをおこなったことも功績のひとつだと思う。

昔から実感の「阪神優勝年の日経平均は好調?」はアノマリーなのか検証

 株式市場にはさまざまなアノマリーがある。皆さんはアノマリーのことをよくご存知だと思うが、解説すると「明確な理論的根拠はないものの、よく当たる株式市場での経験則」のことだ。私の経験値として「阪神タイガースが優勝する年の株式市場は好調な時が多いな」との印象を以前から持っていたため、阪神タイガース優勝と日経平均との関係を遡って調べてみた。

 阪神タイガースの優勝は2リーグ制になってから6回あるが、以下が日経平均のパフォーマンスの推移である。

1962年(寅年)-0.8%
1964年(辰年)-0.7%
1985年(丑年)+13.6%
2003年(未年)+24.5%
2005年(酉年)+40.2%
2023年(卯年)+28.5%(9月15日現在)

阪神優勝年の日経平均のパフォーマンスは1985年以降は2ケタ上昇!

 出だしの2回はほとんどフラットで特筆すべきものはないが、それ以降の日経平均は堂々の2ケタ上昇である。しかも、優勝を重ねるごとに尻上がりにパフォーマンスが上がっているのが分かる。2023年は現時点で+28.5%とすでに十分なプラスを確保しているが、「尻上がり」に従えば2005年の+40.2%を超える可能性も出てきているのではないか、と私は見ている。2022年末の日経平均は2万6094円、9月15日現在で3万3533円の+28.5%と7439円の上昇。3万6590円になれば2005年の上昇率+40.2%に並び1万496円の上昇だ。年間で実に1万円を超えることになる。それにしても凄いパフォーマンスだ。

 ところで、1985年は岡田監督が現役選手として大活躍していた年であり、球団唯一の日本一の年でもある。プラザ合意がなされバブル景気がスタートした年に当たる。一方、2008年は春先から首位を独走し最大13ゲーム差を付けていた巨人に大逆転を許し優勝を逃した年だ。その直後にリーマン・ショックが起きた。好調時も不調時もなかなか象徴的な出来事が起こっているとの印象を受ける。

煮え切らない米国市場。景気・業績悪化が顕在化した方が市場にはプラス

 先週は欧州中央銀行(ECB)が10会合連続で利上げを決定し政策金利は0.25%アップの4.5%となった。だが、これで欧州の利上げが打ち止めとなる可能性が出てきている。また、米国の8月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)は市場予想をやや上回ったもののエネルギー高の影響が大きく、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利据え置きの見方が広がる。米国の利上げ打ち止めはすでに終了した可能性が高まっている。もちろん各国の中銀総裁は「まだインフレは高水準にある」との認識を持っているものの、これだけ短期間に急速な利上げをおこなっているため、その効果は今後、じわりと現れることが予想される。

 「大きな利上げをしても、経済は好調、インフレ沈静は不十分」という状況の中で、現状のマーケットは動いている。マーケットサイクルでは「逆業績相場」にあるが、本来の「金融引き締めの中で景気悪化・業績悪化」の症状は出ていない。が、次第にこのシナリオに近づいていくと私は見ている。今は「経済好調」が好感されているがこれが金融引き締めの長期化観測に繋がっており、いまひとつ煮え切らない状況が米国市場だと思う。「景気悪化・業績悪化」が出てくれば株式市場としてはむしろプラスになる。なぜならそれは「金融相場」の扉を開くからだ。今のマーケットでは全く買われていない小型グロース系銘柄の出番となる。ただし、まだ時間がかかりそうだ。

日銀のマイナス金利政策解除が視野に。先取りして銀行株は大きく上昇

 先週最も注目されたのが日銀のマイナス金利政策解除に対する期待だ。「2%の物価目標達成が可能になったと判断した上で」との前置きはあるが、年末から来年にかけて金融正常化に向けてのアクションが取られる可能性が高い。株式市場にとって一時的には下落の要因となるものの、日本経済の活性化に大きく寄与することが期待される。今年の春先からの銀行株セクターの本格的な上昇トレンドはそれを先取りしていると言える。

 さて、冒頭の阪神タイガース。今のルールではリーグ優勝チームがそのまま日本シリーズに出場することはできず、クライマックスシリーズを制して初めて日本シリーズ進出への切符を手にすることができる。まさにここからが正念場だろう。2023年の日本シリーズへの進出とその結果に注目が集まる。阪神タイガースが日本一になれば、それこそ日経平均は2005年の上昇率を突破する可能性がある、というのが私の考えるアノマリーだ。

阪神同様、快進撃を続ける「勝者のポートフォリオ」も一段の飛躍を期待

 さて、太田忠投資評価研究所とダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ(DFR)がコラボレーションして投資助言をおこなっている「勝者のポートフォリオ」。先週も日々&週間ベースで過去最高値を更新、年初来高値は7銘柄となり期待の銀行セクターが爆騰した。

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●太田 忠 DFR投資助言者。ジャーディン・フレミング証券(現JPモルガン証券)などでおもに中小型株のアナリストとして活躍。国内外で6年間にわたり、ランキングトップを維持した。現在は、中小型株だけではなく、市場全体から割安株を見つけ出す、バリュー株ハンターとしてもメルマガ配信などで活躍。

 

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