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【1】今日の株式相場早わかり!
5日ぶり反発、円安にジャパンウィークスも追い風?
日経平均株価は日経平均株価は5日ぶり反発! 22日の米国市場ではNYダウが100ドル超下落した。国債には週末を前に持ち高調整の買いが入り、金利が低下(債券価格は上昇)したが、連邦準備理事会(FRB)高官から年内の追加利上げの可能性を示唆する発言が相次いだ。ただ、日本では22日の金融政策決定会合後に開かれた日銀の植田和男総裁の会見を受け、マイナス金利の早期解除観測が後退。為替相場の円安推移から、週明けの日経平均株価は反発してスタートすると、上げ幅を広げる展開となった。先週の大幅下落で押し目買いが入ったとみられるほか、今日から海外投資家らを招待する「ジャパンウィークス」が始まり、証券各社の日本株セールスが活発だったとの声もあった。
レーザーテックやアドバンテストといったハイテク株が堅調で、抗がん剤の試験結果が好感された第一三共は大幅高。今週はジャパンウィークス以外にも重要イベントが多く、この後のコラムコーナーで確認してほしい。
【日経平均】32678.62円↑(+276.21円)
【マザーズ指数】731.82↑(+5.21)
【NYダウ】33963.84ドル↓(-106.58ドル、22日)
【ナスダック】13211.807→(-12.178、22日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
株式分割で最低投資額引き下げ! ホンダやアドテスト
今日は9月30日を基準日として株式分割を実施する企業を確認しよう(実質的な基準日は29日、権利付き最終売買日は27日)。東証は2022年10月、最低投資額が50万円以上の会社に対して引き下げの検討を要請。また、2024年からの新NISA(少額投資非課税制度)開始を見据え、投資環境を整える狙いもあって株式分割は活発に行われている。
9月30日を基準日として株式分割を実施する企業は29社。時価総額上位では輸送用機器セクターのホンダやデンソーに加え、値がさ株の代表格だった村田製作所やアドバンテスト、ロームといったハイテク株も顔を出している。特にアドテストは日経平均株価への寄与度が高い一方、ここ1カ月あまりの株価パフォーマンスはさえない。最低投資額の引き下げで個人の買い意欲が高まるかどうかは、日経平均株価の動向にも影響を及ぼす可能性がありそう。同社は足元の業績こそ落ち込んでいるものの、AI(人工知能)ブームで半導体検査装置の需要拡大への期待が根強い。ホンダやデンソーは自動車生産の回復を追い風に株価好調だ。
JR東海は1株につき5株の割合で分割し、最低投資額が大きく引き下がる。また、8月25日号で紹介したように、分割により株主優待が利用しやすくなるケースもある。マツキヨココカラ&カンパニーは分割後も現行の対象・内容の変更を行わず維持。最低投資額が3分の1になるにもかかわらず、今までと同じ内容の優待を受け取れる。表外になるが、菓子の寿スピリッツは分割後に保有株数の区分を廃止し、100株以上で3000円相当のグループ製品を贈呈する。
■アドバンテスト株価チャート/日足・6カ月
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【3】月曜連載「ザイアナリスト小林大純『今週の焦点』」
9月末に需給イベント、国内外の経済指標も注視
先週の日経平均株価は-1130.68円(-3.37%)。18日(月)は休場で、19日(火)から22日(金)にかけて4日続落した。19日~20日(水)の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が据え置かれたが、参加メンバーの政策金利見通しを受けて高金利の長期化観測が強まった。22日に日銀が金融政策の現状維持を決めると下げ渋る場面もあった。
今週は市場内外で注目イベントが多く、相場動向が注目される。まず27日(水)に9月末の権利付き最終売買日を迎え、翌28日(木)の配当落ちの影響は日経平均株価で220円超となるもようだが、株価指数先物に配当再投資を目的とした買い需要が発生する。一方、10月の日経平均株価の構成銘柄入れ替えに伴い、29日(金)の取引終了にかけて既存の構成銘柄に配分調整(リバランス)のための売り需要が発生。こうした需給(売りと買いのバランス)要因で相場が上下に振れることを想定しておきたい。
また、国内では27日、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)運用見直しを決めた7月の日銀金融政策決定会合の議事要旨が公表され、29日には9月の東京都区部消費者物価指数が発表される。金融政策の修正観測が根強く残るか注視したい。米国も29日発表で金融政策への影響が大きい8月の個人消費支出(PCE)価格指数などが注目される。また、新会計年度を前に政府機関の閉鎖を回避できるかや、自動車業界のストライキが長引くかも焦点。経済減速への懸念がくすぶる中国は、中秋節・国慶節連休の動向が気になるところだ。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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