【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 37,753.31 ▼45.66 (4/17)
NASDAQ: 15,683.37 ▼181.88 (4/17)
1.概況
米国市場は半導体株を中心にハイテク株に売りが出て下落となりました。150ドル高でスタートしたダウ平均は直後に237ドル高まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むとまもなくしてマイナスに転じ昼過ぎには187ドル安まで下落しました。その後持ち直すと取引終盤に157ドル高まで上昇しましたが、引けにかけて上げ幅を縮めマイナスに転じると結局45ドル安の37,753ドルで取引を終え反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も181ポイント安の15,683ポイントと4日続落となっています。
2.経済指標等
米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備制度理事会(FRB)は、経済活動は前回3月の報告時点から全体としてわずかに拡大したと総括しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や不動産、一般消費財・サービスなどの7業種が下げ、情報技術は1%を超える下落となりました。一方で公益事業や生活必需品などの4業種が上げ、公益事業は2%余り上昇しています。
4.個別銘柄動向
オランダの半導体製造装置大手のASMLホールディング[ASML]が決算で売上高や受注額が市場予想を下回ったことで7%余り下落しました。他の半導体関連銘柄にも売りが波及し、半導体製造装置株ではラム・リサーチ[LRCX]とKLA[KLAC]が5%前後の下げとなり、アプライド・マテリアルズ[AMAT]も4%を超える下落となりました。半導体株も安くアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が5%を上回る下げとなり、マイクロン・テクノロジー[MU]も4%を超える下落となりました。エヌビディア[NVDA]も4%近く下げ、ブロードコム[AVGO]も3%を超える下落となりました。クアルコム[QCOM]も2%以上下げ、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も12%近く下落しています。また、トラベラーズ[TRV]が決算で1株利益が市場予想を下回ったことで7%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。さらに決算を発表したUSバンコープ[USB]も2024年12月期の純金利収入の見通しを引き下げたことなどで3%を超える下落となっています。一方でユナイテッド航空ホールディングス[UAL]が決算で売上高が市場予想を上回ったことで17%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.08%低い4.58%となりました。ドル円は154円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でのハイテク株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で37,780円)を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)
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