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AIのピークアウト論は、外れても何も言われないメディアが煽っているだけ。ザッカーバーグやイーロン・マスクは、AIが本物だと強く確信している

2024年6月7日公開(2024年6月7日更新)
ポール・サイ
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トランプの有罪評決で共和党が団結し、トランプ大統領誕生の確率が高まった! 

 元フィデリティ投信トップアナリストで、米国・シアトルからメルマガ&オンラインサロン「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしているポール・サイさんが、東京MX2で毎週月曜~金曜22時から放送されている、「WORLD MARKETZ」に電話でゲスト出演した。

ポール・サイさんプロフィール

 前回の放送では、AIで検索するのに必要な電力消費はGoogle検索の10倍というう話から、マーケットでエネルギーや公益セクターの物色意欲が強まっていることを取り上げた。クリーンエネルギーのなかで、原発は安定した電力提供が可能で、事故の可能性はありつつも、再び注目され始めているとのことだった。
【※関連記事はこちら!】
AI検索はGoogle検索の10倍以上の電力消費! エネルギーや公益セクターが大きく上昇。中国とアメリカとの関係悪化には懸念も

 今回の放送では、トランプ(氏は以下省略)が有罪評決を受けたことが、逆に共和党の団結を高め、トランプが大統領になる確率が増していることを解説。AIのピークアウト論はメディアが煽っているだけで、株はバブルの可能性があっても、AIはこれからまだまだ伸びていく可能性が高いそうなので、さっそくチェックしていこう。

カリブ海に置いてあったヨットを、シアトルから近いカナダ・バンクーバー島のビクトリアに降ろすつもりが、行き先を急遽変更することに

 番組冒頭、アシスタントの木村カレンさんが、シアトル在住のポールさんが今回(※)、シアトルを離れていることを紹介した。

(※ポールさんはカリブ海をヨットで数カ月間航海したり、来日したり、欧州を旅行したりと、シアトルにいないことがたびたびある)

 ポールさんは現在、カナダ・バンクーバー島のナナイモという場所にいることを明かすと、番組MCの渡部一実さんから「ポールさん何やってるんですか?」とツッコミが入った。

 ポールさんはカリブ海に置いてあったヨットを、地元のシアトルに移動させる計画を立てており、貨物船に載せたヨットを、シアトルから近いバンクーバー島のビクトリアで降ろすつもりだった。

 ところが、貨物船の到着が遅れたり、ビクトリアの岸にヨットを降ろす空きがないなどのトラブルが発生して、行き先をビクトリアから急遽変更しなければならなくなったそう。

 そこで、同じバンクーバー島でも、シアトルから少し遠くなるナナイモでヨットを降ろすことになったようだ。

 ポールさん曰く、海は天候などの影響で予想できないことが起きるし、コンテナ船などはスケジュールどおりに動くけれど、貨物船のような船は運営上、スケジュールが重要視されていないことから、今回のような流れになったとのこと。

 ナナイモから3日ほど航海し、アメリカの輸入手続きを経て、シアトルへのヨット移動計画が完了するとのことだった。

トランプの有罪評決で共和党が団結し、1カ月分の募金に相当する5300万ドルを1日で集めた

 続いては、トランプが記録改ざんの犯罪により、ニューヨーク州の裁判所で有罪評決が出た話題に。

 これをどう見ているのか渡部さんに聞かれたポールさん。有罪評決は一見、トランプにとってマイナスに見えるけれど、実は結構プラスになるようだ。
【※関連記事はこちら!】
トランプ有罪の評決は、実はトランプに有利!? 次期米大統領はトランプと見てビジネス界は動き出した。ここで投資家はどう動くべきか?

 トランプはもともと、訴訟によって強くなってきた人で、今回の有罪評決も、トランプはむしろ笑っているのではないかとのこと。

 民主党の牙城であるニューヨークで、共和党のトランプの裁判をすれば、有罪になるのはビックリすることではなく、明らかに政治ショーであるそう。

 前大統領の記録改ざんという軽犯罪を、大統領選に結び付けて重罪にするのは、やり過ぎで政治的なところがあるし、ニューヨーク州検察のブラッグ検察官も、自身の野望やキャリアを考えてやっているようだ。

 ある共和党の幹部は皮肉を込めて、ブラッグ検察官を最優秀共和党員に選ぶべきだと発言したり、トランプの有罪評決によって共和党は団結して、1か月分の募金に相当する5300万ドルを1日で集めたとのこと。

 一方の民主党は分裂がどんどん進んでいるため、トランプが大統領になる可能性は増しているという。

大統領選の予想に参考になるブックメーカーのサイト「Predict it」。ただ、日本から見ることができなくなった

 ここで、渡部さんが「Predict it」というブックメーカーのサイトで、トランプが大統領選で勝つ確率が上がっていることを紹介した。

ブックメーカー「Predict it」(出所:WORLD MARKETZ)

 なお、渡部さんが前回の大統領選で番組をやっていたときに「Predict it」は使えていたけれど、現在は日本から「Predict it」を見ることができなくなっているようだ。

 渡部さんは「Predict it」の見方も説明してくれて、トランプが「51¢(セント)」となっているのは、51¢賭けると1ドルもらえるという意味だそう。バイデンの48¢は、トランプの51¢よりオッズ(人気)が低いということになる。

 ただ、ポールさんは「Predict it」をもっと大雑把に見ていて、トランプの51¢を勝つ確率51%と置き換え、バイデンの48¢を勝つ確率48%と捉えている。

 トランプ51%、バイデン48%になったのは、トランプの有罪評決を受けた結果だけれど、どちらも嫌いという人も増えてきているようで、そういう人が第3の候補者に賭けることで、第3の候補者が勝つ確率も少し上がってきているようだ。

 渡部さんは大統領選の予想に「Predict it」は参考になると考えていて、ポールさんも、質問の仕方や宛先の人によってズレが出てくる世論調査より、「Predict it」を参考にしているとのことだった。

 それでは、株式市場にとってトランプとバイデンのどちらが勝つほうがいいのかというと、短期的にはトランプが勝つと株は上がりそうとポールさんは見ている。

 その理由としては、トランプがインフレが加速するような政策をやりそうなこと、財政的にルーズなこと、不法移民を追い出す政策が労働力を減らす一方、需要は増えるため、値段が上がっていくことなどが挙げられるそう。

 また、トランプに限らず共和党は規制緩和をしがちで、短期的に景気にプラスになることが多いようだ。

 バイデンが勝った場合だと、今までどおりのことをやるため、インフレにプラスなことはそこまでやらないとのことだった。

AIのピークアウト論はメディアが言っているだけ。ザッカーバーグやイーロン・マスクがAIは本物だと強く言っている

 続いては、NVIDIA(エヌビディア)の話題に。

 NVIDIAは、ポールさんが2022年秋に100ドルのころから買い推奨しているのだが、5月22日(水)に発表した決算がよかったことで、1200ドルまで上昇。渡部さん的には、NVIDIAがAIを牽引するトレンドがまだまだ続きそうなのか気になるようだ。

NVIDIA 月足 (出所:TradingView)

 「まだまだ続くと思う」とポールさん。インターネットが出てきて1年以内に、私たちの生活がそれほど変わらなかったように、AIが進化して使えるようになったのは、この1年くらいのこと。AIは発展の初期段階で、これからいろいろ起きてくるし、NVIDIAはこの産業革命のど真ん中にいるため、引き続き恩恵を受けるようだ。

 そんなNVIDIAのポイントは、売り上げが成長し続けるかどうか。NVIDIAは設備投資だからいいけれど、AI自体の売り上げが少なく、AIにそこまで使い道がなければピークアウトではないのかという見方もあるとのこと。

 ただ、ポールさんはAIに使い道はあると真剣に考えている。AIのプロダクトは今、そこまで届いておらず、売り上げや新しい用途が出てくるのは時間がかかるのは確かだ。それでも、これから新しいものが出てきて、ドラえもんみたいなものが出来たらすごいことだし、AIは人間がでないことができてしまうため、これからが楽しみだとのことだった。

 AIのピークアウト論については、ニュースやメディアが発信していて、間違えてもそんなに言われないし、当たったら言ったとおりだろうという人間の心理があるため、マイナスのことを言う人はいつもいるそう。

 大事なのは、物事を客観的に考えて、ダメなものとそうではないものを見分けること。メタのマーク・ザッカーバーグやテスラのイーロン・マスクといったインサイダーたちが、AIは本物だと強く言っているし、株はバブルの可能性があっても、始まったばかりのAIはこれからも伸びていくと思うと、ポールさんは結論づけた。

 ここまで、6月4日(火)放送の「WORLD MARKETZ」に出演した、ポールさんのマーケット解説を中心にお届けした。

 冒頭でも紹介したとおり、ポールさんはメルマガ&オンラインサロン「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしている。登録後10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近1年で50%以上の上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。


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