成長する米国&世界に投資する最強のFIRE計画(プロジェクト)

トランプ銃撃事件は分裂続きのアメリカを団結に向かわせた! アメリカが大好きなトランプは、社長やビジネスの考えはあっても独裁者にはならない

2024年7月19日公開(2024年7月19日更新)
ポール・サイ
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

トランプが大統領選で勝つ確率はほぼ100%! トランプの政策や外交はアメリカや世界にどんな影響を与える?

 元フィデリティ投信トップアナリストで、米国・シアトルからメルマガ&オンラインサロン「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしているポール・サイさんが、東京MX2で毎週月曜~金曜22時から放送されている、「WORLD MARKETZ」に電話でゲスト出演した。

ポール・サイさんプロフィール

 前回の放送で、ポールさんはアップルとアマゾンを例に、短期のプレイヤーが失敗して下げたところを、自信を持ってピックアップする方法を解説。米大統領選でトランプの勝利がほぼ確実視されているのに、バイデンが立候補し続ける理由についても語ってもらった。
【※関連記事はこちら!】
アップルやアマゾンの長期戦略を正しく認識できれば、短期で下げたところを自信を持って買える! 大劣勢のバイデンが大統領選から下りないのは自分のエゴ

 今回の放送では、トランプ(以下、氏は省略)の銃撃事件を受けて、アメリカが団結し、トランプが大統領選で勝つ可能性がほぼ100%となったという話題に。マーケットはトランプ大統領を織り込み始め、トランプの政策や外交がアメリカや世界にどのような影響を与えるのか、ポールさんの見方を聞いていったので、さっそくチェックしていこう。

カナダの港に停泊中のヨットから経済番組に生出演!

 番組冒頭、シアトル在住のポールさんが今回、カナダのオクトパスアイランドに泊めてあるヨットから生出演していることを、アシスタントの木村カレンさんが紹介した。

(出所:WORLD MARKETZ)

 ポールさんが番組放送時にいたオクトパスアイランドは、ディソレーション・サウンド・マリーン州立公園の一部で、小さい島群がいっぱいあるそう。

 オクトパスアイランドを日本語で訳すとタコ島だけれど、タコはあまり見かけず、地形がタコっぽいのかもしれないとのことだった。

 すると、木村さんがポールさんのヨットの背景が動いていることに注目した。

 ポールさんの船は錨で停泊している状態で、風で船が横にスライドしたりするため、ヨットの背景が動いているとのことだった。

 番組の最後の恒例行事となっている、ヨットの外をぐるっと見せてもらう様子を先に載せておくと、美しい朝日が差し込む港からポールさんが出演していることがわかる。

オクトパスアイランドの様子。砂がなく石や岩が多いとのこと (出所:WORLD MARKETZ)
オクトパスアイランドの様子。木はマツが多く生えているそう (出所:WORLD MARKETZ)

トランプ銃撃事件で、大統領も上下院も共和党になり、中長期で影響が出そう。民主党によるバイデン撤退の話もおとなしくなった

 続いて、ポールさんがカナダでヨットの旅をしている間に発生した、トランプの銃撃事件のことをどう見ているのか、番組MCの渡部一実さんが質問した。

 まず「トランプは本当に無事で良かったですね」とポールさん。

 トランプにもし何かあったら、アメリカでは暴動起きて大問題になるため、無事だったのは本当にラッキーだったとのこと。トランプを銃撃したのは二十歳の子供で、本当のプロだったら相当危なかったようだ。

 ポールさんはこの銃撃事件の前から、トランプが大統領選で勝つ可能性は高いと考えていたけれど、この銃撃事件を受けて、トランプはほぼ100%勝つと考えている。
【※関連記事はこちら!】
衝撃的だったトランプ暗殺未遂事件の影響は? バイデンはほぼ100%の確率で次の大統領選で負けるだろう。投資家として注目しておきたいポイントは?

 そして、民主党の人によるバイデンの大統領選撤退の話も、銃撃事件を受けておとなしくなった(7/19時点でバイデン氏撤退の可能性も報じられています)のだという。

 なぜかというと、トランプに勝てないと思う人が多くなったからだそう。大統領選にいま出馬しても政治的に終わるんじゃないか、4年後を待って出た方がいいんじゃないかと考える人達が多いようだ。

 また、大統領が共和党になり、上院と下院も両方共和党になりそうなため、少なくとも中間選挙までは色んな政策を通すことができるし、最高裁にも影響が出る可能性があって、中長期で大きな影響がありそうとのことだった。

トランプの輸入関税は特定の業界にはインパクトがあるが、マクロ経済全体にはそれほど影響がない

 次は、トランプの輸入関税の話題に。

 トランプが輸入関税を高くすると、アメリカで物価が上がり、インフレがぶり返すという見方について、渡部さんから質問が飛んだ。

 結論から言うと、ポールさんは関税についてそこまで心配していなかった

 その理由の1つは、前回の関税引き上げでも、アメリカ経済に打撃はそこまでなかったこと。もう1つは、関税引き上げでインフレになると、FRBが利上げして米ドルが強くなり、米ドル高には物価抑え込みの力があること。

 関税は特定の業界にはインパクトがあるけれど、マクロ経済全体を平均的に見ると、それほど影響はなさそうで、過度に心配してアメリカに投資しない理由にしなくてもいいとのことだった。

 これを受けた渡部さんは、トランプがアメリカを有数のエネルギー大国にすると言ったことで、エネルギー株が買われたり、防衛や重工業が買われたりしているが、マーケットがトランプ大統領を織り込みに行っているのか、ポールさんに聞いた。

エクソン・モービル 日足 (出所:WORLD MARKETZ)

 トランプはテクノロジー業界に対して規制を少し緩和してきそうで、イーロン・マスクなどテクノロジー業界の人たちがトランプ支持を明言するようになったことも、テクノロジー業界にとってはプラスだそう。

 また、アメリカはすでにエネルギー大国ではあるけれど、エネルギー業界は最近パフォーマンスがよくなかった反動が出て、トランプのエネルギー業界に前向きな発言も重なって、少し回復しているようだ。

 重工業については、アメリカの重工業が空洞化すると、国防の関係で問題になるため、そこに力を入れていくのは合理的な動きなのだという。

 重工業に力を入れると、国防だけでなく、アメリカ経済の不均衡を調整する意味もあるようだ。

 アメリカの沿岸部の州はテクノロジー業界で結構栄えているけれど、重工業がある南部はあまり栄えていないそう。ワシントン州の平均寿命が80歳代である一方、南部の平均寿命は70代前半で、平均寿命が短い大変な場所に力を入れるのは、ある意味、国内の経済バランスをとるのにいい政策だとポールさんは考えている。

アメリカの輸入品で一番重要な半導体は、台湾がかなり重要な立場にいる

 続いて、トランプの外交の話題に。

 トランプが大統領になったら、ウクライナ戦争を1日で止めると言っているけれど、ウクライナや台湾といった外交面で注目すべきことはあるのか、渡部さんが質問した。

 ポールさんはトランプ外交に不確定要素が大きいのではないかと考えている。

 トランプはウクライナが昔からあまり好きではなく、バイデンの関わりもあって、ウクライナにとっては不利な状況になる可能性があるとのこと。

 ただ、世界レベルで見ると、アメリカにとってウクライナはそこまで重要ではないため、ウクライナ戦争がどうなるかは未知数なようだ。

 アメリカの輸入品で一番重要な半導体は、台湾がかなり重要な立場にいて、地理的にも産業的にも台湾を簡単にあきらめない限り、台湾は大丈夫なようだ。

 また、中東については、民主党の中では分裂していたけれど、トランプはイスラエル派であることがはっきりしていて、イスラエル寄りの政策になりそうとのことだった。

トランプ銃撃事件は分裂続きのアメリカを団結に向かわせた! アメリカが大好きなトランプは、社長やビジネスの考えはあっても独裁者にはならない

 そして、ポールさんは銃撃事件がもたらした長期の影響について語りだした。

 アメリカはいま、今までのように分裂を続けるのか、それとも団結に向かうのかの分岐点に来ているのだそう。

 銃撃事件のすぐ後のトランプの発言が「アメリカは団結しましょう。過激なことはやめましょう」という内容だったことで、これまでの分裂から団結に向かって、銃撃事件が結果的にはよい出来事だったと楽観視しているのだという。

 銃撃事件があったことで、トランプのこれまでの考え方や気持ちが変わる可能性があり、銃撃事件は行き過ぎであることを、トランプ側もバイデン側も実感できたことで、お互いに目覚めたのかもしれないとのこと。

 メディアはトランプのことを悪く書いたり、偏った見方で書くけれど、それはトランプが社長をやっていたからだそう。アメリカの社長は独裁者のイメージがあって、ビジネスの考え方があるから、普通の人とは少し違って見えるようだ。

 でも、アメリカが大好きなトランプは、アメリカを良くしたい気持ちが強いため、独裁者になるという考えはないとポールさんは考えている。

 逆に、民主党はいま、かなり難しい状況のようだ。トランプに対して強い攻撃の話はしづらいし、バイデンを降ろして若い人を大統領候補にする時間もない。民主党はトランプが民主主義を脅かしていると言っているけれど、今回の銃撃事件があって、民主党の方が民主主義を脅かしているように見えてしまって、最初から最後まで問題が残ったままで、残念だとポールさんは締めくくった。

 ここまで、7月16日(火)放送の「WORLD MARKETZ」に出演した、ポールさんのマーケット解説を中心にお届けした。

 冒頭でも紹介したとおり、ポールさんはメルマガ&オンラインサロン「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしている。登録後10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年で100%近い上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。

※メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」募集中! 米国株&世界の株分析毎週届き、2年で100%近く上昇している珠玉のポートフォリオ提示も! 登録から10日以内の解約無料。Youtubeチャンネルも開始。


一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンド・ザイ』の“決算入門講座”が開講!詳しくはこちら!
ダイヤモンド・ザイのウェブ会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! マネックス証券の公式サイトはこちら 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株主優待
人気株500激辛診断
最新理論株価

11月号9月20日発売
定価990円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株主優待/人気株500激辛診断]
◎巻頭特集
優待の達人へのアンケートでランキング!
目的別株主優待カタログ88
●桐谷さんは優待新設ラッシュをどうみる?&
実際に買った優待新設株35銘柄

●2大優待賢人ようこりん&桐谷さんが語る
暮らしも投資もトクする株主優待の魅力」
●ようこりんが大盤振る舞い!
株主優待BIGプレゼント
<家計応援優待>食品/日用品/買い物
●<プチ贅沢優待>グルメ/レジャー・エンタメ/リッチ雑貨

◎第1特集
買っていい高配当株は98銘柄!
<2025年秋>
人気の株500+Jリート14激辛診断
●儲かる株の見つけ方[1]旬の3大テーマ
業績の初速好調で上ブレ期待/株価出遅れで上昇余地大/値上げが順調などインフレに強い
●儲かる株の見つけ方[2]5大ランキング
第1四半期の進捗率が高い/アナリストが強気/配当利回りが高い/初心者必見の少額で買える/理論株価より割安
●2025年秋のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株393/新興株86/Jリート10

◎第2特集
関税の影響は?AIってどこまで浸透?
人気の米国株150激辛診断[2025年10-12月]

●米国在住プロのリアルレポート
●GAFAM+αの8銘柄を定点観測

●買いの注目優良株&高配当株
●人気の124銘柄の買い売り診断
ナスダック49/ニューヨーク証券取引所
●株価10倍を狙う!米国IPO株

◎第3特集
大幅上昇を狙う!
未来を変える革新的な企業を買う投資信託

●テーマ型投信に投資するメリットと注意点
●最新テクノロジーはすべての土台!半導体/AI

●次世代を担う最有力テーマ!宇宙/ロボット
●いま勢いのあるテーマに乗る!暗号資産/エンタメ/サイバーセキュリティ

【別冊付録】
増益予想で割安な株は1501銘柄
上場全3889社の最新理論株価

◎連載も充実
​●読者参加型企画・1カ月で上がる株を当てろ!
「エア・ウォーターが1番!任天堂は利益確定売りで失速」
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.14
「後払い決済のトラブルに注意」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.09
「大相場を生む『要人発言』」
●おカネの本音!VOL.39 小川コータさん
「マイクロソフトにフリック入力を売却した発明家の稼ぐ思考法」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.107
「添い遂げる!? 生成AIと米国企業」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「大幅値上げは不可避!日本の水インフラは深刻な危機」
●人気毎月分配型100本の「分配金」データ!
「株価上昇や円安で利回り10%超が16本と急増!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報