衝撃的だったトランプ暗殺未遂事件。もし、トランプに何かあれば、アメリカは混乱に陥り、大きな暴動が起こっていただろう
言うまでもなく、今回のトランプの暗殺未遂事件はアメリカで最も大きなニュースになっています。
トランプの命に別状がなく、無事で本当に良かったです。もし、トランプに何かあれば、アメリカは混乱に陥り、大きな暴動が起こっていただろうと思います。
容疑者は共和党員との報道も出ているものの、この暗殺未遂事件の背景には、民主党の支持者がバイデンが大統領選から撤退しないことについて無力感を感じていることがあり、どんな手段でも取ろうとする者が一部にいることを示唆していると私は思います。
バイデンはほぼ100%の確率で次の大統領選で負けるだろう
最近のアメリカという国は相当分裂していて、2つの陣営に立つ者がお互いに「相手がアメリカを崩壊させるのだ」と深く信じていました。
[アメリカの分裂に関する参考記事]
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今回の事件がきっかけとなって、少しでも分裂から団結へ変わってくるといいと思っています。インターネットのミームなどではそうでないところもありますが、全体としては、今のアメリカには団結の方向への兆しが見えてきていると私は感じています。
この事件により、バイデンが大統領選から撤退するかどうかは重要でなくなってきています。バイデンはほぼ100%の確率で次の大統領選で負けると思います。
そして、トランプがこの時点で非常に強い立場にあるため、民主党はもうトランプと積極的に競うことはしないでしょう。民主党はその次の大統領選まで待つことになると思います。
[トランプに関する参考記事]
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トランプ暗殺未遂事件を受け、投資家として注目しておきたいポイントは?
トランプ暗殺未遂事件を受け、投資家として注目しておきたい主なポイントは以下のとおりです。
(1)市場はすでにトランプ政権の成立を織り込み始めています。たとえば、民営刑務所なども運営するジオ・グループ(ティッカー:GEO)の株価は大きく上がっています。
(2)エネルギー関連株も上がっています。規制緩和が見込まれています。
(3)次のトランプ政権では、株式市場への影響よりも、外交イベントの変化が大きいと私は考えています。ウクライナとロシアの戦争の行方や台湾への支持などに変化があることが考えられます。私の考えでは、ウクライナへの支持に変化がありそうです。台湾については引き続き支持し続けると思います。ウクライナはアメリカにとって台湾ほど直接的な影響が大きくないためです。
(4)トランプは移民政策を大きく変えると思います。移民は減少するでしょう。
(5)不確定要素が大きくなっている世界の中で、米国株への投資は比較的安全だと思います。アメリカは安全な避難先(セーフヘイブン)です。
次期トランプ政権は株式投資や米国株投資に対して必ずしも悪い影響を与えるわけではありません。したがって、その点を心配する必要はないと思います。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用&推奨ポートフォリオ(約2年で2倍の実績)を助言するメルマガを配信中。
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