【1】今日の株式相場早わかり!
過去最大の3217円高も、銀行株の一角は続落
日経平均株価は4日ぶりに大幅反発! 上げ幅は+3217.04円と過去最大で、上昇率は+10.23%と歴代4位だった。前日の米国市場で主要株価指数は揃って大幅安。日本株を中心とした5日のアジア市場の急落を引き継いでリスク回避の売りが強まり、NYダウの下げ幅は約2年ぶりの大きさとなった。一方、今日の日経平均株価は大幅反発でスタート。前日に-4451.28円と過去最大の下げ幅を記録した直後とあって自律反発狙いの買いが先行。また、米7月サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数が予想を上回ったことで米景気後退懸念が緩和。為替の円高も一服したことで買いが入った。ただ、売り買いが交錯する中、その後は1000円超の値幅でのレンジ推移が続いた。
東京エレクトロンやトヨタ自動車をはじめ、多くの銘柄が急反発した一方、三井住友フィナンシャルグループやりそなホールディングスなど、銀行株の一角では続落するものがあった。今晩の米国市場では、建機大手のキャタピラーなどが決算発表を予定している。
【日経平均】34675.46円↑↑(+3217.04円)
【グロース250】533.79↑↑(+48.77)
【NYダウ】38703.27ドル↓↓(-1033.99ドル、5日)
【ナスダック】16200.082↓↓(-576.082、5日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
注目決算、伊藤忠やJFE、三菱重工など
今週は4~6月期決算の発表がピークを迎える。今後も不安定な相場が続くことが予想される中、良好な決算を発表した銘柄は相対的に安心感が強いだろう。今日の全面高の中で埋もれてしまった決算銘柄を精査していこう。
伊藤忠商事の2025年3月期第1四半期(4~6月期)純利益は前年同期比3.1%減の2066億円で、市場予想をやや下回った。ただ、全体的に堅調な決算で、非資源事業を中心とした経営の安定感が改めて光る内容だった。また、今期の業績計画は保守的に組まれているため計画達成への安心感がある。マクロ環境の不透明感が強まっているタイミングでもあり、商社株の中では相対的に選好されやすいだろう。従前からの告知通りではあるが、自社株買いも発表している。
一方、JFEホールディングスは、第1四半期決算が市場予想を下回ったことに加え、通期業績予想を下方修正した。配当利回りは6%超と鉄鋼株の中でも高いが、もともと工場休止による固定費削減効果で今期計画は同業他社比で見た目が良かった上、対照的に日本製鉄が第1四半期決算から業績予想を上方修正していた分、ネガティブサプライズとなった。構造改革により、来期は日本製鉄の業績期待の方が高いことも考えると、今後は鉄鋼株の中でJFEHDから日本製鉄へと資金がシフトしていきそうだ。
三菱重工業は防衛・宇宙のほか、原子力やGTCC(ガスタービン・コンバインドサイクル発電プラント)などのエナジーをけん引役に第1四半期は市場予想を上回る好スタートを切った。防衛予算の拡大やエネルギー安全保障の観点からの原発見直し機運などを背景に今後も成長が期待できる。日本製鋼所も第1四半期は市場予想を大きく上回る好発進。防衛機器や原子力関連部材などが好調で、三菱重工と同様の背景から成長期待が高い。
■伊藤忠商事株価チャート/日足・6カ月
【3】ザイ編集部発・緊急コラム!
令和のブラックマンデーで桐谷さんが買った18銘柄を全公開!
株主優待株への投資でおなじみの、桐谷広人さん。その桐谷さんが、令和のブラックマンデーとも評される昨日(2024年8月5日)の暴落で、日本株をしこたま買った、という情報をキャッチ!
ダイヤモンド・ザイの読者の方ならご存じだろうが、桐谷さんの第一の信条は、「とにかく株価が安いときに株を買う」こと。過去の急落局面でも、多くの株を買い、成功をおさめている。
そこで、8月5日の急落当日に買った全18銘柄を、買値と共に大公開!
まず注目は、買った18銘柄中すでに16銘柄が、今日(8月6日)の終値時点でプラスに転じている点。じつは急落当日の大引け直後の取材では、桐谷さんは「少し失敗したかも」と口にしていた。「こんなに下がると思ってなくて、寄付や前場で手を出したものが多かった」と。しかし一方で、「いい利回りで安く買えたと思う」とも。今日の反発がこのまま維持できれば、その感想は現実のものとなりそうだ。
では、どんな株を買ったのか。
「例えばサックススバー ホールディングス。すでに800株持っていたんですが、200株買い増しました。1000株にすると優待が、『2000円の優待券』から『1万円相当の鞄』にランクアップするんです。また、グリーンエナジー&カンパニーは300株持つと、QUOカード1万5000円を年2回もらえます。一時は300株持っていたのですが、値上がり益が欲しくて100株だけ手放していたんです。それを今回、いい値段で買い戻せました」
他にも、桐谷さんは中部鋼鈑やSUBARU、三菱UFJフィナンシャル・グループといった高配当株を多数仕込んだ。
「信用取引をやっていた頃は、急落がくると画面が真っ赤になり、生きた心地がしなかった。『余裕資金で、現物株への投資のみ』というルールを守っていると、急落がチャンスにもなる。この投資スタイルでよかったなと思っています」
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