株式レポート

(朝)米国市場はISM製造業景気指数の結果や中東情勢の悪化を受けて反落 日本は米国株安を受けて下落のスタートか - 市況概況

10月2日 8時17分
マネックス証券
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【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 42,156.97  ▼173.18 (10/1)
NASDAQ: 17,910.36  ▼278.81 (10/1)

1.概況

米国株式市場は、ISM製造業景気指数の結果や中東情勢の悪化を受けて反落となりました。FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げを急がない姿勢を受けた売りが続く中、67ドル安でスタートしたダウ平均は、港湾労働者のストライキによる東海岸港の閉鎖や9月のISM製造業景気指数が予想を下回ったことによる景気減速への懸念から、売りが拡大しました。その後、イランによるイスラエルへのミサイル攻撃が報じられると中東情勢悪化が警戒され、売りが一段と加速し、一時384ドルを超える下落となりました。攻撃終了とともに終盤にかけ下げ幅を縮小し、結局173ドル安の42,156ドルで取引を終えました。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も反落し、278ポイント安の17,910となりました。

2.経済指標等

9月のISM製造業景気指数は47.2と、好不調の境目となる50や市場予想を下回って、前月と同じ結果となりました。また、8月の雇用動態調査(JOLTS)の求人件数は、市場予想765.0万件に対し結果は804.0万件 と、前回の771.1万人(767.3万人から修正)から大きく増加しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや公益事業、コミュニケーションの3業種が上げました。一方で、情報技術や不動産、金融などの8業種が下げています。特に情報技術は、2%超の大きな下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では11銘柄が上げ、なかでもシェブロン[CVX]やボーイング[BA]、メルク[MRK]は1%以上上げました。一方で、19銘柄が下げ、インテル[INTC]が3%を超える下げとなったほか、アップル[AAPL]やマイクロソフト[MSFT]、ウォルト・ディズニー[DIS]は2%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、防衛関連の銘柄が地政学的リスク上昇で買われ、RTX[RTX]は2.7%上昇、ノースロップ・グラマン[NOC]は3.0%上昇しています。その他、アナリストの投資判断の引き上げにより、カジノを運営するラスベガス・サンズ[LVS]も3.0%上昇、自動車メーカーのフォード・モーター[F]は1.8%上昇しました。また、給与・人事関連アウトソーシング・ソリューションを提供するペイチェックス[PAYX]が、四半期決算の結果やガイダンスが好感され、4.9%上昇しました。

一方で、宝石小売り会社のシグネット・ジュエラーズ[SIG]は最高経営責任者(CEO)のドロソス氏が退任を発表し、7.9%下落の大幅安となったほか、金融サービスのチャールズ・シュワブ[SCHW]もベッティンジャーCEOが年末に退任すると発表し、1.4%下落しました。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%低い3.73%となりました。ドル円は143円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は、米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は、節目の38,000円を割り込むかどうかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)

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