東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は、大幅続伸となりました。396円高で寄り付いた日経平均は、前週末に米国市場の主要3指数が揃って上昇した流れを引き継ぎ、堅調なスタートとなりました。10時頃には、節目である39,000円を早々に上回る769円高の39,053円をつけ本日の高値を更新しました。高値以降は利益確定の売りに押され上げ幅を縮小し、584円高の38,868円で前引けとなりました。
後場に入ると、再び上げ幅を拡大し一時は670円ほど高い38,957円まで上げるもその後は伸び悩み、最終的には496円高の38,780円で取引を終えました。
新興市場では、東証グロース250指数が0.5%高となり反発となりました。
2.個別銘柄等
京成電鉄(9009)が一時18.2%高となる4,538円をつけ5日ぶり大幅反発となりました。旧村上ファンド系の投資会社が同社の一部を保有したとの報道が買いにつながりました。同様に旧村上系ファンドによる保有の報道がされた京浜急行電鉄(9006)も一時16.4%高をつける大幅高となり、4日ぶりに反発して取引を終えました。
東京地下鉄(9023)は一時5.0 %上昇する1,823円をつけ大幅続伸、上場来高値を更新しました。上場から1ヶ月が経過しアナリストによる投資判断や目標株価設定が始まる中で、一部では目標株価を400円ほど高い2,200円とするといった評価がされています。
電気機器セクターの上昇が目立ちました。村田製作所(6981)は一時4.4%高、太陽誘電(6976)は一時4.5%高をつけました。半導体関連も軒並み堅調に推移し、東京エレクトロン(8035)は4.0%高となり、1銘柄で87.3円、日経平均を押し上げました。その他にもレーザーテック(6920)は2.3%高、SUMCO(3436)は3.9%高で取引を終えました。
小林製薬(4967)は4.5%高となる5,986円をつけ大幅続伸となりました。紅麹原料を含むサプリメントの健康被害問題が収束に向かっているとの見方から、アナリストが投資判断を引き上げたことが買い材料となりました。
不動産サービスのトーセイ(8923)は通期業績の会社予想を上方修正したことで1.9%高となりました。また同社は年間配当を従来から2円増額する79円に修正すると発表したことも買いを支えました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は1%を超える上昇となりました。先物の上昇や、向こう2週間で日経平均構成銘柄だけでも約6.8兆円の配当金が支払われるといった報道もあり、新たな資金流入を見込んだ買いが入りました。
明日に向けて主だった経済指標や材料に欠けるなかで一旦本日の利益確定の売りが入るなど上値を追う展開は予想しづらいでしょう。米国市場では、本日ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ[ZM]の決算が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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