・半導体株を中心に買いが広がり日経平均は一時900円高!
・配当&株主優待が楽しめる百貨店株の月次売上速報を解説
・コラムではNISAで買うべきアクティブ型投資信託について!
【1】今日の株式
半導体株の急伸などで一時900円高
日経平均株価は大幅続伸! 2日の米国市場では半導体株を中心にハイテク株に買いが入り、S&P500指数が連日で最高値を更新、ナスダック総合指数も11月11日以来の最高値更新となった。サプライマネジメント協会(ISM)の11月の製造業景況感指数が予想を上回り投資家心理が改善したほか、連邦準備理事会(FRB)高官からの追加利下げに前向きな発言が追い風として働いた。米株高を受けて今日の日経平均株価は上昇スタート。米政府による対中半導体規制が発表されたが、日本は対象外となった上、中国の一部大手企業も除外されたことで安心感が広がり、半導体株を中心に買いが広がった。早い段階で3万9000円を超えると、為替が円安に振れたこともあり、取引後半には一時3万9427.37円(+914.35円)まで上昇した。
ディスコなどの半導体株のほか、フジクラなどの電線大手など生成AI関連株が買われた。また、一部で証券会社による投資判断の格上げが確認された海運株の上昇も目立った。今晩は米10月雇用動態調査(JOLTS)が発表される。
【日経平均】39248.86円↑↑(+735.84円)
【グロース250】646.75↑(+5.03)
【NYダウ】44782.00ドル↓(-128.65ドル、2日)
【ナスダック】19403.948↑(+185.782、2日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
百貨店の11月度売上は大きく加速
百貨店大手各社が2日に11月の既存店売上高(速報値)を発表した。全社が前年同月比で増収となり堅調な結果だった。為替の円高やインバウンド需要一服などへの警戒感から上値の重い百貨店株だが、中長期的な投資妙味は依然として高いと考えられる。
各社とも11月中旬以降の気温低下に伴い、コートなどの秋冬向け衣料品が伸びたことに加え、ラグジュアリーブランド品や宝飾・時計、化粧品といった高額品も好調を維持した。増収率は10月より大きく加速しているところが多く、また8月、9月の円高局面で懸念された免税店売上は月後半にかけて回復が見られた。回復の持続性を見極める必要はあるものの、業績モメンタム(勢い)鈍化に対する警戒感を拭い去ってくれる結果だったと評価できる。
11月中旬以降、「米国利下げ&日本利上げ」の観測が高まっていることを背景に為替は再び円高に振れてきているが、それでも1ドル=150円前後と業績を懸念する水準にはない。むしろ、日米の金融政策を巡る思惑が織り込まれつつある分、12月の日米の金融政策決定会合の後は再び円安に進む可能性すらある。また、長い目でみれば、日本と米国の金利や経済成長率の格差に加え、経常収支や金融収支といった国際収支に基づく資金の流れなどを踏まえれば、構造的には円安になりやすい環境が続いている。本来、配当に加えて株主優待も楽しめる百貨店株は、長期目線で保有する投資家が多いだろうから、為替についてはあまり気にしすぎない方がよさそうだ。
中でもJ.フロント リテイリングの株価は頭一つ抜けて堅調さが際立つ。PERなど見た目のバリュエーションが割安なことに加えて、店舗改装・構造改革による来期以降の業績期待が背景にあると考えられる。
■J.フロント リテイリング株価チャート/日足・6カ月
【3】火曜連載「ザイ編集部発! 週イチ『投資信託ニュース』」
インデックスに勝つ好成績! NISAで買うべき投資信託
NISAで大きく儲けたいなら、オルカンなどのインデックス投信だけでは物足りない。次の一手としてアクティブ型の投資信託を狙いたい。コストの高さからアクティブ投資信託そのものを否定する声もあるが、これは間違い。基準価額もそれを元に計算した成績も、信託報酬などのコストを差引いた後の数字だ。信託報酬が高めでも、それを補って余りある好成績の投資信託なら、大いに選ぶ価値がある。従って“成績がいい投信”であることが前提条件。加えて波乱の時でも下がりにくければ、より安心して持てる。
ただ、NISA対象の投資信託は約2000本もある。成績も玉石混交で、“いい投信”を選び出すのは簡単ではない。そこで、大好評発売中の書籍『新NISAで買うべき株&投信77 2025年度版』では、好成績の優良投信をタイプ別に3本ずつ厳選。2024年度版からオススメの投資信託を一新して、2025年のNISAに最適なラインナップとなっている。今回はその中から、日本株全般に投資する好成績の投資信託を1本紹介しよう。
「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」は、PERや配当利回りなどから割安、かつ経営戦略や成長性で見て魅力的な銘柄に投資する。政策や社会の変化などの面で追い風であることも重視するのが特徴だ。成績はどの期間で見てもTOPIXを大きく上回り、日本株全般に投資するタイプの上位をキープ。“下がりにくさ”も優秀で、直近5年の最大下落率*は-10.8%と、タイプ平均の-15.2%より小さい。好成績と安定性を兼ね備える投資信託だ。
『新NISAで買うべき株&投信77 2025年度版』では、これらのデータを一目でわかる形で掲載。ぜひ、手に取ってみてほしい。
*最大下落率は、過去5年間のうちどこかの時点で1年間保有した場合の数値(月次ベース、2024年9月末時点)。
河野拓郎
ダイヤモンド・ザイ編集部 副編集長
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