【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 42,906.95 △66.69 (12/23)
NASDAQ: 19,764.89 △192.29 (12/23)
1.概況
本日の米国市場は、主要3指数が揃って上昇し取引を終えました。ダウ平均は39ドル安で取引を開始しました。コンファレンスボード消費者信頼感指数の悪化を受けて、前半は下落基調で推移しました。一方で、徐々に下げ幅を縮小すると、2025年3月中旬までのつなぎ予算が成立し、政府機関の一部閉鎖を回避したことを受けて、投資家心理が改善し、半導体等のハイテク株を中心に買われました。
終盤に上昇に転じたダウ平均は最終的に66ドル高の42,906ドルで取引を終え小幅に3日続伸となりました。ハイテク株比率の大きいナスダック総合株価指数は192ポイント高の19,764ポイント、S&P500指数は43ポイント高の5,974ポイントとそろって続伸で取引を終えています。
2.経済指標等
12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想113.1を下回る104.7と予想外の低下となりました。低下は2024年9月以来の3ヶ月ぶりでビジネス環境や所得の見通しに関する楽観姿勢が後退となりました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち8業種が上昇しました。コミュニケーション・サービスや情報技術、ヘルスケアが1%以上上昇する一方で、生活必需品、素材、資本財サービスの3業種が1%未満の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中16銘柄が上昇となりました。エヌビディア[NVDA]が前日に続き3%超上昇したほか、メルク[MRK]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]は1%以上上昇しています。一方でウォルマート[WMT]は、配送員の賃金を振り込む特定の口座を不正に開設したとして米当局が提訴したことで売られ、2%程度下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、全体的に半導体が強くブロードコム[AVGO]が5%以上上昇したほか、クアルコム[QCOM]はアーム・ホールディングスとのライセンス契約を巡る訴訟において同社に優勢となる評決が下されたことで3%超の上昇となりました。イーライリリー・アンド・カンパニー[LLY]は肥満症治療薬の「ゼップバウンド」が睡眠時無呼吸症候群の治療薬として、初となる承認を受けたことで3%超の上昇となりました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日比0.07%ポイント高い4.59%となりました。ドル円相場は23日の東京市場の大引けから50銭ほど円安が進行し157円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
ダウ平均は市場予想を下回る経済指標が出る中で、小幅ながら3日続伸となり底堅さがうかがえました。中でもフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3%以上上昇する等、半導体株の強さが見られ、本日の日本市場でも値嵩株の半導体株が相場をけん引し続伸でのスタートが予想されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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