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(朝)昨日の米国市場は米英の関税合意を受け主要3指数が揃って上昇 日本市場は3万7000円台回復か - 市況概況

5月9日 7時50分
マネックス証券
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【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,368.45  △254.48 (5/8)
NASDAQ: 17,928.14  △189.98 (5/8)

1.概況

昨日の米国市場は、主要3指数が揃って続伸しました。米英の関税交渉で合意が発表されたことに加え、米中貿易摩擦の緩和期待から買いが広がりました。また、雇用関連指標が依然として米労働市場の堅調さを示したことが投資家心理を支えたほか、7日午後にトランプ政権がバイデン前政権の人工知能(AI)半導体の輸出規制案の見直しを検討しているとブルームバーグ通信が報じた件について、米商務省がこれを認めたことで、半導体関連株を中心にハイテク株にも買いが入りました。

ダウ平均は198ドル高の41,312ドルで取引を開始すると、取引中盤にかけて上げ幅を拡大し、一時は659ドル高の41,773ドルまで上昇しました。しかし、取引終盤にかけては、長期金利の上昇が重荷となる中、持ち高調整の売りや利益確定売りが出て上げ幅を縮小し、最終的に254ドル高の41,368ドルで取引を終えました。

ナスダック総合株価指数は189ポイント高の17,928ポイントで1%以上上昇し、S&P500株価指数も32ポイント高の5,663ポイントで取引を終え、ともに続伸しました。

2.経済指標等

第1四半期の米非農業部門労働生産性指数の速報値は、前期比0.8%低下となり、市場予想の0.5%低下を下回って約3年ぶりの低下となりました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は、前週比1.3万件減の22.8万件となり、市場予想以上に改善しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は、全11業種のうち7業種が上昇となり、なかでも一般消費財・サービスや資本財・サービス、エネルギー、素材は1%以上上昇しました。一方で、ヘルスケア、公益事業、不動産、生活必需品の4業種は1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

昨日の米国市場では、ダウ平均構成銘柄は全30銘柄中20銘柄が上昇となりました。特にボーイング[BA]が3%超上昇したほか、ウォルト・ディズニー[DIS]やアメリカン・エキスプレス[AXP]、ゴールドマン・サックス[GS]が2%超上昇しました。また、スリーエム[MMM]やアマゾン・ドットコム[AMZN]、ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]、キャタピラー[CAT]、マイクロソフト[MSFT]も1%以上上昇しています。一方で、10銘柄が下落となりました。なかでも、メルク[MRK]やコカコーラ[KO]、マクドナルド[MCD]、ウォルマート[WMT]、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、アムジェン[AMGN]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]は1%以上下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、アクソン・エンタープライズ[AXON]が14.1%上昇して、S&P500株価指数構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。同社は、第1四半期の調整後EPS(1株当たり純利益)が市場予想を上回ったほか、通期の業績見通しを引き上げたことが好感されています。同様に、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を強みとするIT企業のイーピーエーエム・システムズ[EPAM]も、第1四半期決算で調整後EPSが市場予想を上回ったほか、通期の業績見通しを引き上げたことが好感され、12.9%上昇しました。また、ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズ[PLTR]は、アナリストによる目標株価の引き上げを受けて、7.9%上昇しました。

一方で、Tinderなどのマッチングアプリを運営するマッチ・グループ[MTCH]は、9.6%下落してS&P500株価指数構成銘柄の値下がり率ランキングでワーストとなりました。同社は、第1四半期決算で減収、減益と市場予想を下回る業績となったことに加え、新CEO就任に伴い人員を13%削減すると発表したことが嫌気されています。

また、フォーティネット[FTNT]は、第1四半期決算で増収、増益を達成し、ガイダンスも概ね良好な内容だったものの、市場の期待には満たず、アナリストの目標株価の引き下げなどを受けて8.4%下落しました。

5.為替・金利等

米長期金利は、前日から0.11%高い4.38 %で取引を終えました。ドル円は、円安方向に進展し、145円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

昨日の米国市場では、米英の関税交渉合意が好感され、主要3指数が揃って続伸しました。この流れを受け、本日の日本市場も上昇してのスタートが予想されます。日経平均は節目の3万7000円を上回り、上げ幅を広げる展開が見込まれます。一方、ラトニック米商務長官は「日本と韓国との交渉締結は早期にはならないだろう」と発言しており、引き続き米政権の関税政策を巡る報道に市場は神経質な展開となりそうです。

また、本日も決算発表が相次ぐ予定で、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、リクルートホールディングス(6098)、日本電信電話(9432)、三井不動産(8801)、ディー・エヌ・エー(2432)の決算が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)

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