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なぜ私は日本株より米国株に投資するのか? 世界で最も効率的かつチャンスに満ちているのは間違いなく米国株式市場。投資先は「勝てる場所」を選ぶべきだ

2025年5月21日公開
ポール・サイ
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 日本に住んでいる投資家にとって、日本株は身近な存在です。日本株は一番なじみやすい対象かもしれません。

 しかし、世界で最も効率的かつチャンスに満ちた株式市場は、間違いなくアメリカの株式市場です。私の経験や、かつての同僚で投資家のKさんと話をした内容をもとに、なぜ日本の投資家でも、米国株式市場に焦点を当てるべきか、今回は論じてみたいと思います。

米国株式市場には「情報」「流動性」「報酬」の3拍子が揃っている

 私自身は、必要があれば、日本株の売買を行うこともありますし、いつも使っているフィナンシャルサイト「Koyfin」などで、日本株の詳しいデータも取得できます。

[Koyfinに関する参考記事]
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 しかし、正直に言えば、私は個別株投資の対象として、日本株を真剣に見る機会はほとんどありません。

 なぜなら、本当の意味での「アルファ(市場平均を上回るリターン)」を狙える銘柄は、米国株式市場の方が圧倒的に多いからです。

 アメリカでは、企業の財務情報、決算資料、カンファレンスコールの書き起こしなど、あらゆる情報がオンラインで簡単に入手できます。IR(投資家向け広報)の質も段違いで、個人投資家でも機関投資家並みの情報を得られる環境が整っています。

 一方、日本市場では情報の取得そのものが難しく、企業側の開示も不十分。たとえ良い企業を見つけても、その成長が株価に素直に反映されるとは限りません。ガバナンスの問題、資本政策の非効率さ、株主還元の弱さなどが株価上昇に対する障壁になります。

「市場が効率的すぎると市場平均以上に儲けにくい」という説は正しくない

 私のかつての同僚、Kさんは「米国株式市場は情報が多いから、逆にアルファが出にくいのでは?」と話していました。Kさんと同じように感じる方も多いのかもしれません。

 しかし、それは誤解です。

 米国株式市場には情報が溢れていますが、投資家の腕の見せどころは、それをどう解釈し、どう判断するかなのです。

 実際にウォーレン・バフェットをはじめとする著名投資家たちは、公開情報をもとに巨額の富を築いてきました。賢い投資判断ができれば、情報が多い市場の方がむしろ報酬は大きいのです。

[参考記事]
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日本は株式投資で、真の大金持ち(1000億円以上の資産規模)になった人はほぼいない。しかし、アメリカには数多く存在する

 日本市場で本気でアルファを狙うヘッジファンドはごく少数です。

 むしろ日本株の多くは空売りの対象とされることが多く、日本株式市場で一貫してアメリカほど大きな成功を収めているアクティブファンド、あるいはヘッジファンドはほとんど存在しません。

 アメリカには円換算で数千億円規模の資産を持っているヘッジファンドマネジャーが数多く存在しています。

 一方、日本は株式投資で、真の大金持ち(1000億円以上の資産規模)になった人はほぼいません。これは日本株では儲けのチャンスが米国株ほどにはないことを示していると思います。

 また、消費関連株などを現地で調査するという「現場重視」の発想も、米国株ではそれほど必要ではありません。実際に施設を訪れたり、商品を手に取らなくても、多くの投資家はすでにその情報を共有しています。重要なのは、情報の「量」ではなく、その「解釈力」なのです。

日本株には魅力的な銘柄が少なく、しかもファンダメンタルズ的にいい銘柄を選別しても、それが株価に正しく反映されにくい。米国株はその逆だ

 Kさんは、米国株はインデックスファンドで投資し、日本株は個別株で投資しています。そのようなアプローチもあり得るわけですが、私の考えはむしろ逆です。

 日本の個別株には、わざわざ選別するほど魅力的な銘柄が少なく、しかもファンダメンタルズ的にいい銘柄を選別しても、それが株価に正しく反映されにくいのです。

 その一方、米国株式市場では、個別株について正しい判断を行えば、そこにはしっかりとリターンがついてきます。

 米国株ではテスラ(ティッカー:TSLA)やメタ(ティッカー:META)のように、株価が大きく調整しても、そこからまた回復していく企業が多く、適切なタイミングで投資判断を下すことがリターンに直結します。

テスラ(TSLA)月足テスラ(TSLA)月足 出所:TradingView
メタ(META)月足 メタ(META)月足 出所:TradingView

日本株を「知っているから投資する」のではなく、「勝てるかどうか」で判断すべき

 日本に住んでいるから、あるいは製品になじみがあるからという理由で日本株に固執していては、機会損失につながります。

 日本株式市場にも投資家の「居場所」はあります。特に大規模なファンドにとっては分散の意味で日本は必要な地域です。しかし、個人投資家が自らの資産を増やすために集中すべき市場は、間違いなく米国株式市場です。

 私はブルームバーグの代替としてKoyfinを使用していますが、これは世界中の株を簡単に分析できるプラットフォームです。外国株は日本語で得られる情報が少ない場合もありますが、英語がわかれば十分に戦える時代です。英語の苦手な日本の方でも、今は翻訳ツールが充実していますから、そういったものを活用すれば良いでしょう。

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●結論:

 米国株式市場こそ、個人投資家にとって最もリターンの見込める舞台です。

 日本株に親しみを持つことは理解できますが、投資先は「勝てる場所」を選びましょう。

 

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。

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