元フィデリティ投信トップアナリストで、米国・シアトルからザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしているポール・サイさんが、東京MX2で毎週月曜~金曜22時から放送されている、「WORLD MARKETZ」にゲスト出演した。

今回の放送は、シアトル在住のポールさんが東京のスタジオに初出演し、ポールさんの人生と自身初の著書『台湾系アメリカ人が教える米国株で一生安心のお金をつくる方法』がどのような内容かを語ってくれたので、早速チェックしていこう。
ポールさんの直筆サイン入り著書を、WORLD MARKETZでは5名に抽選でプレゼント
番組は、アシスタントの新宮志保さんが「ようこそ! ポールさんがヨットからスタジオに。すごかったですね~」と、ポールさんを東京のスタジオに初めて迎えるところから始まった。
番組MCの渡部一実さんが「ヨットで来たわけではないでしょ! もし太平洋横断したら何カ月かかりますか?」と返すと、ポールさんは「ゆっくり楽しんで来るなら、1年くらいかけて島を転々として太平洋1周する形がいい」と笑顔で答えた。
(出所:WORLD MARKETZ)
そして話題は、ポールさん初の著書『台湾系アメリカ人が教える米国株で一生安心のお金をつくる方法』が、番組出演日の11月12日(水)に出版されたことに。
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WORLD MARKETZでは、視聴者の方5名に抽選で、この本をポールさんの直筆サイン入りでプレゼントすることになり、「どしどしご応募いただければ」と渡部さん。こちらのサイトからサインインすれば応募可能だ。締め切りは2025年11月16日(日)23時59分なので、当選を狙っている方はお早めに。
ポールさんがこの本を書くにあたり、苦労した点を渡部さんが聞くと、長くなりすぎず、わかりやすいように作ろうとした点や、長い間参考にできる情報を入れる点に配慮したとのこと。
番組では通常、ポールさんに金融市場のことを聞いているのだが、今回はポールさん初の著書出版に合わせ、ポールさんの経歴や投資人生をクローズアップすることになった。
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台湾生まれアメリカ育ちのポールさんは、フィデリティ投信で中国株、日本株の調査部長を務め、42歳でFIREした
ポールさんは1975年生まれで、小学生のとき台湾からアメリカに移住。大学はUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で機械工学を専攻し、東大の工学部に留学して初来日したそう。
(出所:WORLD MARKETZ)
そんな学生時代に、ポールさんは学生ローンを使って投資を始めたのだが、その理由を渡部さんがたずねると、「お父さんの影響が大きかった」とポールさん。
ポールさんのお父さんがあらかじめ大学の資金を準備してくれていたこと、UCLAが州立大学で学費が比較的安かったこと、投資ローンを組んで投資の知識を身に着けたほうがいいとお父さんがアドバイスしてくれたことなどから、ポールさんは投資の世界に足を踏み入れたようだ。
大学卒業後は石油のエクソンモービルに入社。製油所でエンジニアとして3年間働いたあと、カーネギーメロン大学のビジネスMBA課程に再入学。モルガンスタンレーでインターンをしている最中に、9.11のアメリカ同時多発テロ事件が発生したようだ。その影響で金融機関への就職が難しくなったため、コンサルティング会社「Mars & Co」に就職したそう。
そのころの日本は、森永卓郎さんの著書「年収300万円時代」が話題で、日本が将来衰退していく見通しが広がったこともあり、もともと興味を持っていた投資や金融の分野に行こうと決意して、30歳でフィデリティ投信に転職したとのこと。
フィデリティ投信では日本株アナリストとして運輸、化学、金融セクターを担当し、ファンドマネージャー、中国株の調査部長、日本株の調査部長を歴任して12年務めたあと、42歳でFIREしたポールさんだった。
資産の4%で生活できれば元本はあまり減らない。節約と投資をすると、引退後の資金がダブルで増える
ポールさんがFIREするうえで参考にしていた「4%ルール」とは何なのか、渡部さんが質問すると、アメリカでは一般的に「資産の4%で生活できれば元本があまり減らない」という考え方があるとのこと。
その下には「0.01%ルール」もあり、資産の0.01%であれば、悩まず使ってもいいという考え方で、0.01%に365日をかけるとほぼ4%になるとポールさんが教えてくれると、「なるほど~」と渡部さんも新宮さんも納得していた。
そんな0.01%ルールはもともと、アメリカのお金持ちのラッパーが「資産の0.01%を使ってもたいしたことはない」と歌っていたことが話の出所のようだ。
そして、ポールさんの本をすでに読んだ渡部さんが「この本を面白おかしく言うと、キャバクラに行くなということ」と紹介し、それが間違っていないか確認すると、「FIREは節約と投資がポイントなんです」と語り始めたポールさん。
節約すると引退後に必要な資金が減り、浮いたお金で投資すれば、引退後の資金が増えるため、ダブルで増えるということがポイントだそうで、本にも「私の業界の知人にはちょっとお金ができると高級車や高級時計を買い揃えたり、キャバクラで一晩に何百万円も使う人がいましたが、私はそうしたことは一切しませんでした。服もユニクロです」と書いたそうだ。
米国株が暴落しても、アメリカ全体がダメになるかというと、そうはならないから、喜んで買いに行ける
「キャバクラ関係者が見てたらごめんなさい」と渡部さんが謝りつつ、次は予期せぬ荒波が来た時の心構えの話題に。
「長期的な視点が大事」といつも言っているポールさんでも、バブル崩壊などの暴落に見舞われたことはあるわけだが、その時に大事なのは「これはセールだと喜んで銘柄探しに行く」ことだそう。
それをするには、投資ストーリーが完全に崩れていないことを確認しなければならないのだが、例えばS&P500なら、アメリカ全体がダメになるかというと、おそらくダメにはならず毎回戻ってくるだろうから、喜んで買いに行けるという考え方のようだ。
また、Netflixはポールさんが初期の段階から注目していた銘柄だ。Netflixはいいコンテンツを作って幅広く配信するという循環が続くのに、ウクライナ戦争などの一時的な要因で株価が下落したから、買ってもいいとポールさんは考えたのだという。
Netflix 週足 (出所:TradingView)
その逆で、一時的にもてはやされたけど、ポールさんの食指が向かなかった銘柄が「ペロトン」だ。
ペロトンはエクササイズバイクの販売がビジネスモデルの会社で、コロナの時に業績を上げたけれど、コロナが終わると業績も下がったそう。
ポールさんは実際にペトロンを買って使ったけれど、そこまですごくないという肌感覚があり、自分でも使わなくなってきて、コロナが終わり外に出られるようになれば、もっと使わなくなるという体感もあったため、ペトロン株を買う気にはなれなかったようだ。
ペロトン 月足 (出所:TradingView)
また、代替肉の「ビヨンドミート」も、ポールさんが手を出さなかった銘柄の1つだ。
ビヨンドミートはベジタリアン向けにマーケティングをしようとしている製品で、新しくて面白いからコロナの時に流行ったそう。
ただ、ベジタリアンは肉を食べたい人ではなく、肉を食べたい人は代替肉に興味がないし、牛を殺したくないとみんなが気にしているわけでもないうえ、加工食品だから健康志向の人は食べないなど、最初の好奇心を満たしてしまうと、食べなくなってしまう製品であることは、冷静になって考えればわかることだとポールさんは教えてくれた。
ビヨンドミート 月足 (出所:TradingView)
ポールさんは、節約が得意な日本人に投資もスキルアップしてもらいたい
最後は、ポールさんがなぜこの本を出版しようと思ったかの話題に。
ポールさんは日本での生活が長く、日本人は節約が得意である一方、投資が得意ではないことを知っている。
この本が日本人の投資スキルアップのきっかけになり、引退後に安心して暮らせる資金を作れるようになってほしいというのがポールさんの願いだ。
また、冒頭でも触れたとおり、ポールさんはザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしている。登録後10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年半で140%上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。
ここまで、11月12日(水)放送の「WORLD MARKETZ」に出演した、ポールさんのマーケット解説を中心にお届けした。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。






















