2026年4月1日(水)、米国・シアトルからザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしている元フィデリティ投信トップアナリストのポール・サイさんが、ストックボイス社が手掛ける経済・マーケット番組「WORLD MARKETZ」(TOKYO MX 月~金 22時~23時)に生出演した。

ガソリンの値上がり率が高いと感じやすいのは、共和党支持者
番組は、イラン戦争によるガソリン価格の上昇を、シアトル在住のポールさんはどう感じているのか、アシスタントの新宮志保さんが質問するところから始まった。
ガソリンは2022年以来の高値になっており、ガソリンスタンドを通るたびにポールさんも値上がりを意識するそう。
ポールさんが住んでいるワシントン州は、民主党支持者が多いブルーステートで、ガソリンに税金がたくさん含まれており、現在は4ドルくらい。
一方で、共和党支持者が多いレッドステートだと、ガソリンの税金が低いため、ガソリンの値上がり率が高いと感じやすいようだ。
(出所:WORLD MARKETZ)
これを受けた番組MCの渡部一実さんが「共和党が強い州でガソリンの値段が体感的に上がっちゃうと、中間選挙でトランプ(大統領)はボロ負けしちゃんうんじゃないですか?」とコメント。
ポールさんの友人のトランプ支持者が少しずつ、トランプを支持しなくなってきているなど、肌感覚でもトランプへの逆風を感じるようだ。
トランプがそもそも大統領選で勝利できたのは、ガソリン価格とインフレの上昇をバイデンの政策の失敗のせいにしたからだとポールさん。
アメリカファーストで他国を優先したり、戦争しないとも主張したのに、全部実現できていないため、政策や実績を見る中立の人たちを中心に、トランプ支持は弱まっているとのことだった。
なお、ポールさんはガソリン車でなく電気自動車に乗っており、趣味のヨットもモーターボートのような大きなエンジンは積んでいないため、燃料高に強い体制を整えているようだ。
イラン戦争でのS&P500の下落率は8.5%。過去の危機時の下落率と比べると大したことはない
続いて、イラン戦争によるS&P500の下落率を、過去の危機時の下落率と比較してみることに。
ポールさんが用意してくれたKoyfin(コイフィン)のチャートによると、イラン戦争によるS&P500の下落率は約0.1年で8.5%。
2025年4月のトランプ関税時は約0.3年で20%下落しており、それと比べると今回は大したことがないと言えるそう。
また、ウクライナ戦争やFRBの利上げが続いた2022年は約1年で25%、2020年のコロナショックは約0.5年で30%強下げたが、これらと比べても今回の8.5%は大したことがないようだ。
(出所:WORLD MARKETZ)
企業収益が伸びていなければ、今回の下落は8.5%より大きくなった可能性はあるものの、AIやテクノロジーのトレンドが続くなかで、企業の収益力がイラン戦争にそこまで影響されないことが明らかになったという。
ポールさんに言わせると、今回の8.5%の下落は少し下がっているだけ。全体的な上昇トレンドに変わりはなく、絶好の買い場ではないようだ。
加えて、トランプの発言を予想した短期売買にポールさん自身の強みがないこと、戦争が長続きしないことを感じられることもあり、ポールさんはポートフォリオを動かしていないとのことだった。
アメリカは戦争でイランを従わせられず、ホルムズ海峡もコントロールできなかったが、原爆を作る能力は奪えた
最後はイラン戦争の行方の話題に。
渡部さんには、アメリカがイラン戦争で負けているように見えているそう。アメリカが戦争する目的がよくわからないまま、格好だけつけているように見えることについて、ポールさんに意見を聞いた。
アメリカの最初の目的はイランの政権交代で、最高指導者のハメネイ師は死亡したとポールさん。ただ、イランをベネズエラと同様に、アメリカに従わせるという目的を達成できず、ホルムズ海峡もコントロールできないため、ある意味失敗だそう。
ホルムズ海峡を確保できなくても、戦争を終わらせるという話は出たりしているものの、アメリカの思い通りの展開ではなく、アメリカの軍事力の限界も見えてきているようだ。
もっとも、イランが原爆を作る能力を奪う目的は達成できたため、アメリカがイランを攻めるのをやめれば、しばらくは何も起きない状況が続きそうとポールさんは考えている。
ここまで、4月1日(水)に放送された「WORLD MARKETZ」の模様をお伝えした。
記事冒頭で触れたとおり、ポールさんが情報配信しているザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」は登録後、10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年半で140%上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。著書『台湾系アメリカ人が教える米国株で一生安心のお金をつくる方法』を発売中。






















