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イラン戦争で少し下げたテクノロジー株を拾った。アメリカの強みは自由社会やイノベーションにある。軍事力にこだわるトランプの任期はあと3年で再任はない

2026年4月17日公開
ポール・サイ
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 元フィデリティ投信トップアナリストで、米国・シアトルからザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしているポール・サイさんが、東京MX2で毎週月曜~金曜22時から放送されている、「WORLD MARKETZ」にゲスト出演した。

ポール・サイさんプロフィール

株価指数のドライバーであるAIというテーマは、イラン戦争とほとんど無関係

 番組は、シアトル在住で台湾系アメリカ人のポールさんが台湾にいることを、アシスタントの新宮志保さんが紹介するところから始まった。

 ポールさんは週末に札幌で講演があったついでに、台湾のご実家に帰り、翌日にシアトルに戻る予定だと教えてくれた。

(出所:WORLD MARKETZ)

 番組MCの渡部一実さんが「ホルムズ海峡の騒ぎで、台湾は日用品やガソリンが不足したりしていますか?」と質問すると、街中の雰囲気に変わりはないとポールさん。

 渡部さんは続けて、S&P500や日経平均がイラン戦争前の水準まで戻したことをどう見ているのか、ポールさんに聞いた。

(出所:TradingView)

 株価指数のドライバーであるAIというテーマは、この戦争とほとんど無関係なもので、S&P500などが下落したのも、そこまで合理的な動きではなかったとポールさん。

 原油の先物が安いのも、戦争が長続きしないと市場が見ているからで、実際にそういう結末に向かっており、どこかで妥協することになるようだ。

 イラン戦争自体については、ホルムズ海峡でアメリカは苦戦していて、結果は△か負けたことに近いそう。イランがホルムズ海峡の通過料を取るようになると、航海や商売の自由といった秩序に反することになり、全体のシステムが変わってアメリカ帝国が崩壊すると見る人もいるけれど、まだそこまで行っていないとポールさんは考えている。

 ホルムズ海峡の問題はいずれ解決するし、時間が経てばパイプラインなど他の輸送方法も出てくるため、長期の問題にならないそう。

 トランプ(大統領)は軍事力さえあればいいと考えているけれど、アメリカの本当の強みが軍事力ではないことも、今回の戦争で証明されたとのこと。

 アメリカの構造的な強さは、世界の公用語が事実上英語であることや、ルール制限が少ない自由社会で生み出されるイノベーションなどにあるとポールさんは話す。

 トランプ(大統領)の任期は残り3年で、再任もないため、アメリカそのもののシステムに揺らぎはないと見ていいようだ。

テクノロジー株が少し下がったタイミングで拾ったが、イラン戦争を受けた下落と上昇の時間は、中長期の観点では短かった

 次に、ポールさんが実践しているテクノロジーとエネルギーのバーベル戦略の話題に。
【※関連記事はこちら!】
トランプ大統領が11月の中間選挙に向けてポピュリズムに走っても、一喜一憂せず長期投資を。テクノロジーとエネルギーを両端の重りにするバーベル戦略を進めよう!

 イラン戦争で原油やエネルギー関連株が上がり、今は落ち込んでいることを、バーベル戦略を進めるポールさんは気にしていないのか、渡部さんが聞いた。

 エネルギー株を持っているのはポートフォリオのバランスのためで、地政学リスクも存在したままのため、そのままの比重で持ち続ける予定だそう。一方、テクノロジー株については少し下がったタイミングで拾ったとのこと。

 ただ、イラン戦争を受けたテクノロジー株の下落と上昇の時間は比較的短かったため、毎日市場を見ていない方に向けた中長期の観点では、アドバイスしてもおそらくうまくいかなかっただろうとポールさんは考えている。

AIの発展による影響の責任をだれが持つのか、注意する必要。ソフトウェア関連の企業にもチャンスはある

 最後は、AIの活用方法の話題に。

 最近、グーグルが提供するAI「Gemini」を使っていた人が、グーグルを訴えたという話を聞いたと渡部さんが切り出すと、ポールさんはその詳細を話し始めた。

 それをザックリまとめると、AIを恋人と思い込んだ人が、仮想の世界でAIと一緒になるために自殺してしまい、犠牲者の親族がグーグルを訴えたということのようだ。AIは自殺を止めようとしていたし、自身がAIであることも言っていたそう。

 AIがさらに発展すると、私たちの生活に与える影響も大きくなり、その責任をだれが持つのか、規制のリスクも含めて注意する必要があるとポールさん。

 そんなポールさんはAIを使って、投資会社から送られてきた不動産投資の提案を分析してもらったという。どういう場所でどんなテナントが入っていて、その地域の背景や歴史、人口動態など全部まとめてと指示を出したら、AIがちゃんとしたレポートを出してくれたそう。最終判断はポールさん自身が行うものの、AIを使うことで情報のまとまりがよくなり、効率アップや良い意思決定につながるとのこと。

 ここで渡部さんが、AIの登場でソフトウェア関連企業の分が悪い状況が続いていることをどう見ているのか、ポールさんに聞いた。

 ポールさんいわく、ソフトウェア関連企業でもチャンスはあるようだ。ポールさんの弟さんもソフトウェアのスタートアップをやっていて、現在はAIをトレーニングしてお客さんのニーズに応えるものを開発しているそう。正確なものを提供するためにも、必要とされるソフトウェアの企業はあるとのことだった。

 ここまで、4月15日(水)に放送された「WORLD MARKETZ」の模様をお伝えした。

 記事冒頭で触れたとおり、ポールさんが情報配信しているザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」は登録後、10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年半で140%上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。著書『台湾系アメリカ人が教える米国株で一生安心のお金をつくる方法』を発売中。


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