IPO株の銘柄分析&予想

「イノベーション」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のインターネットマーケティング企業との比較や予想まで解説![2017年1月11日 情報更新]

2016年11月18日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 イノベーション
市場・コード/業種 東証マザーズ・3970/情報・通信業
上場日 12月21日
申込期間(BB期間) 12月6日~12月12日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券マネックス証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 8700円(+214.08%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

その他のIPO銘柄の情報はこちら!

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

イノベーションのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 12月5日
ブックビルディング(抽選申込)期間 12月6日~12月12日
公開価格決定 12月13日
購入申込期間 12月14日~12月19日
払込日 12月20日
上場日 12月21日

イノベーションのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2016年12月8日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券(主幹事証券)
[最短4日で取引可能]
87.1
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SBI証券
[最短2日で取引可能]
4.3
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マネックス証券
[最短3日で取引可能]
2.1
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みずほ証券 2.1  
いちよし証券 2.1  
エース証券 2.1  

イノベーションのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 2570
仮条件
[予想PER(※2)
2570~2770円
18.1倍~19.5倍]
公募価格 2770円
初値 8700円
初値騰落率 +214.08%
予想トレーディングレンジ(※3) 3000円~1万円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2016年12月1日大引けの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 33.8倍
アイティメディア<2148> 21.4倍(連)
グローバルW<3936> 46.3倍
リクルートHD<6098> 33.8倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

イノベーションの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 85万2600株(予定)
公開株式数 公募15万3600株  売出4万5000株
(オーバーアロットメントによる売出2万9700株)
想定公開規模(※1) 5.9億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

イノベーションはネット活用した法人営業支援を展開

 法人向けインターネットマーケティング支援(成果報酬型の比較・資料請求サイトの運営及びマーケティングオートメーションツールの開発・提供)を手掛ける。運営サイトの訪問数は年平均32%のペースで、また法人営業に特化したマーケティングオートメーションツール「List Finder」の契約アカウント数は同33%のペースで増加している。

 富田社長は元リクルートのトップ営業マンで、ベンチャー経営者として高成長イメージにつながる可能性がある。公開規模はマザーズ上場案件としても小さく、需給妙味は大きい。一方で、2期連続の減収予想や3社同日上場による初値買い資金分散の影響などが懸念材料となる可能性が考えられる。

 公開規模については6億円前後となる見込み。12/21はセグエグループ<3968>グレイステクノロジー<6541>が同時上場する。

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イノベーションの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2013/3 1,371
(―)
33
(―)
2
(―)
2014/3 1,416
(3.3%)
▲ 14
▲ 16
2015/3 1,564
(10.5%)
44
6
2016/3 1,303
(-16.7%)
4
(-89.4%)
13
(114.9%)
2017/3予 1,164
(-10.7%)
160
(3258.8%)
121
(819.3%)
2016/9 2Q 601
(―)
126
(―)
83
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:142.02円/-円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

イノベーションの業績コメント

 2017年3月期の業績は、売上高が前期比10.7%減の11.6億円、経常利益が1.6億円(前期は0.04億円)と減収増益の見通しとなっている。

 足元では、インターネット業界において、引き続き、解析データと連動する形でインターネット広告が運用されていく動きが強まっていることなどから、インターネット広告、特に運用型広告市場が堅調に推移している。

 また、顧客データや社内データを活用したデータ活用型のマーケティング市場も引き続き成長過程にあり、法人営業の活動においても顕著な流れとなっている。

 このような環境のもと、同社は「法人営業の新しいスタイルを創造する」事業に集中し、2016年4月から2019年3月までを投資と拡大期とする成長加速期と位置付けている。

 当第2四半期累計期間は、成長加速期の第一歩として、引き続き収益性の高い「ITトレンド」及び「List Finder」の販売促進活動を中心に積極的な事業展開を推進。オンラインメディア事業は新しい広告施策の展開や積極的なSEO対策等の結果、主力である「ITトレンド」及び「BIZトレンド」における来訪者数(延べ人数)が堅調に推移した。

 なお、通期計画に対する第2四半期末時点における進捗率は、売上高6.0億円で51.6%、経常利益1.2億円で78.7%となっている。

イノベーションの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都渋谷区渋谷三丁目10番13号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 富田 直人(昭和40年2月21日生)
設立 平成12年12月14日
資本金 9861万円(平成28年11月18日現在)
従業員数 77人(平成28年10月31日現在)
事業内容 法人向けインターネットマーケティング支援(成果報酬型の比較・資料請求サイトの運営及びマーケティングオートメーションツールの開発・提供)

 

■売上高構成比率(2016/3期 実績)
品目 金額 比率
オンラインメディア事業 666 百万円 51.1%
セールスクラウド事業 248 百万円 19.1%
マーケティング代行事業 388 百万円 29.8%
合計 1,303 百万円 100.0%

 

■大株主上位9位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 富田 直人 47万7000株 68.24%
2 (株)NTI 10万株 14.31%
3 (株)日経BP 7万 10.01%
4 (株)リンクアンドモチベーション 2万1000 3.00%
5 岸本 真行 2万株 2.86
6 遠藤 俊一 5000株 0.72%
7 関口 陽一 3000株 0.43%
8 鈴木 陽三 2000株 0.29%
9 従業員持株会 1000株 0.14%
合計   69万9000 100.00%

 

■その他情報
手取金の使途 運転資金として平成29年3月期に935万5264円、平成30年3月期に1億1630万8192円及び平成31年3月期に2億9948万4384円を充当する予定。
関係会社 INNOVATION VIETNAMCOMPANY LIMITED(非連結子会社)ソフトウェア制作
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2015年7月15日
割当先 (株)日経BP、(株)リンクアンドモチベーション
発行価格 1,432円※株式分割を考慮済

 

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イノベーションの銘柄紹介

 同社は、法人営業の新しいスタイルを創造することに注力し、インターネットを活用して非効率な法人営業を効率化させることで企業の売上利益の向上に貢献するべく事業を展開している。

 具体的には、法人営業のプロセスを「認知⇒見込み顧客情報入手⇒見込み顧客育成⇒提案・クロージング⇒アップセル・クロスセル」の5領域と定義し、前半2領域の効率化を「オンラインメディア事業」にて支援し、後半3領域の効率化を「セールスクラウド事業」で支援している。

 このように法人営業プロセスの全ての工程において、顧客の課題に応じて最適と考えられるサービスを提案できることが同社の事業の特徴である。

(1) オンラインメディア事業

 主に、勤怠管理システムや会計システム等の法人向けIT製品の比較・資料請求サイト「ITトレンド」と、研修、人事、採用、給与計算など法人向けアウトソーシングサービスの比較・資料請求サイト 「BIZトレンド」の運営をしている。また、株式会社日経BPが提供するオンラインメディアを中心としたサービスの営業代行を行っている。

 「ITトレンド」及び「BIZトレンド」は、同社の顧客となるIT製品やアウトソーシングサービスの提供企業にとっては、自社のIT製品やアウトソーシングサービスを掲載することができ、サイトへ来訪するユーザが掲載情報を閲覧することによって認知を得ることができる。また、ユーザからの資料請求によって見込み顧客の社名や氏名等の情報を入手することができる。

 一方、サイトを閲覧し利用する企業内個人であるユーザにとっては自社の課題に適したIT製品やアウトソーシングサービスを複数の製品や会社から比較検討ができ、その場で資料請求が一括でできるサイトである。

(2) セールスクラウド事業

 セールスクラウド事業では、法人営業に特化したマーケティングオートメーションツールである「List Finder」の提供、オンライン商談システム「bellFace(提供元:ベルフェイス株式会社)」の代理販売、及びこれらを基軸としたWebサイトへの集客施策等に関するコンサルティングサービスを提供している。

 「List Finder」の導入企業は、自社のWebサイトへの閲覧状況を把握した上で適切なタイミングで営業活動を行うことが可能になる。適切なタイミングになるまでは、「List Finder」を通じてメール配信によって情報提供を継続することで見込み顧客を顧客へと育成する活動(見込み顧客育成)に役立たせることが可能になる。

イノベーションの投資のポイント

 富田社長は元リクルートのトップ営業マンであり、IT業界を中心に数百社のマーケティングを成功に導いてきた敏腕経営者と言われる。著書として「売れる営業は満足より感動―1300社以上の売上を倍増させた営業の達人が教えます」もあり、ベンチャー経営者として高成長イメージにつながる可能性がある。

 また、公開規模はマザーズ上場案件としても小さく、需給妙味は大きい。今年のマザーズ上場案件で公開規模が7億円未満だった16社の公開価格に対する初値騰落率は平均+165.8%となっている。一方で、2期連続の減収予想や3社同日上場による初値買い資金分散の影響などが懸念材料となる可能性が考えられるため、今後の人気度変化に注意する必要がある。

 同社は、インターネットを活用して非効率な法人営業を効率化させる事業を行っている。「オンラインメディア事業」では、法人向けIT製品の比較・資料請求サイト「ITトレンド」と、法人向けアウトソーシングサービスの比較・資料請求サイト「BIZトレンド」を運営している。掲載企業はサイトへ来訪するユーザの認知を得ることができ、また資料請求によって見込み顧客の情報を入手することができる。サイトのセッション数(訪問数)は年平均32%のペースで増加している。

 「セールスクラウド事業」では、法人営業に特化したマーケティングオートメーションツール「List Finder」の提供やオンライン商談システム「bellFace」の代理販売、Webサイトへの集客施策等に関するコンサルティングサービスを提供している。「List Finder」の契約アカウント数は年平均33%のペースで増加しているという。

 業績面について、2017年3月期は売上高が前期比10.7%減の11.6億円、経常利益が1.6億円(前期は0.04億円)と減収増益の見通しとなっている。減収の要因は前期にリスティング広告代行サービスを譲渡したことで、オンラインメディア事業は31.9%増収、セールスクラウド事業は14.6%増収とともに伸長する見込み。想定仮条件水準の今期予想PERは17~19倍程度となるが、リクルートHD<6098>など連想される企業がいずれも高水準であるだけに、割高感は意識されないだろう。

 公開規模については6億円前後となる見込みで、公開株式数も22万8300株と少ない。ベンチャーキャピタル保有株は確認されず、需給面は良好と言える。12/21はセグエグループ<3968>グレイステクノロジー<6541>の2社が同時上場するものの、いずれも公開規模は小さい。ただ、セグエグループはサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、ブックビルディング等を通じて相対的な人気度を把握しておきたい。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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