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株の売買には「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」が。
その銘柄と企業のストーリーを思い描いて、株を買ってみよう!

2022年3月8日公開(2022年3月8日更新)
八木 エミリー
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 株を買うときに、今が売りなのか買いなのかわかりにくいですよね。特に、株初心者の方は悩まれるポイントだと思います。私が相場を判断するときに使うのが「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」という2つの方法です。今回は、「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」についてお話をしていきます。

 テクニカル分析とは、過去の株価のデータをもとに相場の先行きを予測する方法です。移動平均線や株価チャートなどを見て、過去にも似たようなパターンがあれば未来も同じようになると予想します。わかりやすく言うと、デイトレードやFXのように数字の上がり下がりだけを追いかけて、上がったら売って下がったら買って利益を出していく方法です。最近はさまざまなツールが登場し、個人投資家でもテクニカル分析を使っている人が増えています。

 一方ファンダメンタルズ分析とは、景気動向、金融政策、財政政策といった経済活動の状況をもとに、市場全体の大きな方向性をつかんだり、個別企業の財務諸表や事業そのものに注目して個別銘柄の値動きを分析したりする方法です。経済的な基礎知識を必要とするため、初心者の方には難しく感じるかもしれません。

イラスト :shai_halud / PIXTA(ピクスタ)

 テクニカル分析にもファンダメンタルズ分析にも一長一短があり、どちらが優れているとはいえません。私自身、どちらも使っています。しかし、ここでお伝えしたいのは、ファンダメンタルズの視点で売買できるようになると、将来的に値上がりしていく株を選べるようになるし、もし株価が下がっても後悔しないということです。

株を買う前に、その銘柄と企業のストーリーを思い描く

 「自分には経済の基礎知識なんてない」という人もいらっしゃると思います。でも、心配しないでください。ファンダメンタルズといっても、これからお話しする私の買い方なら、決して難しくはありません。それは、株を買う前に、その銘柄と企業のストーリーを思い描く、ということです。「この企業はこういうビジネスモデルで、社会情勢はこうだから、ここからこういうふうに伸びていくだろう。すると今後はこれくらいまで株価が上がるだろう……」そこまでイメージするのは難しいというなら、まずはその企業のビジネスモデルに注目してみましょう。

【株を買う前に見極めるポイント】
・その会社はどういうビジネスモデルですか?
・そのビジネスモデルはこれからの時代に合っていますか?

 わかりやすい例として、たばこを作っている企業で考えてみましょう。たばこ産業は、今の健康志向とは逆行しています。その分、株価が下がらないように配当をたくさん出して株主を集めていますが、ビジネスモデル自体は時代に合っていません。だから私は買いませんし、持っていたとしても売ります。今の健康志向の流れでいくと、ファストフード系の企業もそれに逆行しているので持ちません。

 このように時代の変化とともに、世の中の動きとその企業の動きが合わなくなっていたら、私はそれ以上その企業に伸びしろはないと判断します。

 かつては「電力と鉄道株は安全」と言われていた時代がありました。しかし電力株は東日本大震災をきっかけに一気に潮目が変わり、成長の余地がなくなってしまいました。鉄道株のほうはどうでしょう。鉄道業界は鉄道そのものに加え、ホテル、旅行、ショッピングセンターなどにも手を広げている会社もあり、安泰と思われていました。しかしこれらの業界は今、新型コロナウイルスの影響を大きく受けています。旅行などに出かける人が増えづらい環境になり、外国人観光客によるインバウンドも期待しにくくなったと考えると、どうでしょうか。このようにその企業のビジネスモデルに注目して、世の中の風潮とマッチしているかどうかを見ていくのです。

「損をしてもいいと思える会社を買ってください」

 企業のビジネスモデルが時代と合っているかだけでなく、社長自身の思いや可能性を信じられるかどうかも、私にとっては重要なファンダメンタルズの指標のひとつです。ネットのニュースなどで取り上げられているコメントを読んで「この社長を応援したい!」と心から思って株を買ったなら、株価が下がって損をしたとしても後悔しません。そしてある程度利益が確定したタイミング、あるいは企業のビジネスモデルや社長の考え方が変わってきて「世の中の流れと合わなくなってきた」「私が思っていた方向性と変わってきた」と思ったタイミングで売ります。これが、「株は思惑で買って事実で売る」ということなのです。

 これから株をやりたいなと思っていて、でもやっぱり損が怖いと思う人にアドバイスするとしたら、「損をしてもいいと思える会社を買ってください」と言います。「損をしてもいい」と思える会社が出てこないうちは、もう少し現実的に株主優待や配当目当てで買いましょう。それなら株価が下がっても持ち続けられます。

 あるいは、「この会社が好き!」という単純な動機でもいいです。「社長のことは知らないけれど、あの有名なテーマパークが好き」というならテーマパークの株を買って、株主優待パスポートでテーマパークに行けば楽しめます。「社長は誰かわからないけれど、家族でよく買い物に行っているスーパーがある」なら、スーパーの株を買って割引優待券でお得に買い物をしましょう。

 今回は、「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」についてお話しました。まずは難しく考えすぎず、株を買ってみましょう。それから徐々にファンダメンタルズ的に深掘りをしていき、あなたの思惑を描いていけるようになっていければいいですね。そして最終的には、損をしてもいいと思える会社に出会って、株を買う醍醐味を味わっていくことができれば最高です!

 

●八木エミリー  投資家。野村證券に入社後、新人で東海地区の営業成績ナンバーワンとなり、最年少講師に。26歳で辞めた後は、不動産投資を開始し、7棟の不動産を所有(購入額7.5億円)。不動産投資の自己資金は徹底した節約で貯めたもの。現在はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として中立の立場で金融商品のアドバイスなども手掛けている。20代30代を中心に経済的自立を目指すお金ビギナーを救う活動を「マネ活」としてメルマガ配信などを行なっている。著書に『今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!』。最新刊は書籍『元証券ウーマンが不動産投資で7億円』(ダイヤモンド社)。

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