英国のEU離脱での下落など、日本株には今や予測が難しい世界中の政治的なイベントが存在する。突然の下落リスクがある中、株価が下落しても、損失を抑えたり、さらに儲けることすらできるETFを紹介しよう。
政治的なイベントで株式市場に対するリスクが高まる場面で上昇する!
【今すぐ買う!⇒金ETF】
円高の進展次第では2017年に日経平均は1万2000円程度までの下落もあり得ると指摘するのが、エモリキャピタルマネジメントの江守哲さんだ。
「アベノミクス以降の株価の大幅上昇は、1ドル=75円台と過剰な円高になっていたドル・円で急速な円安が進んだことで、外需企業の業績が大幅に回復した影響が大きい。しかし、今後は長期的な円高トレンドが続くと見ています。複数の主要国通貨に対する米ドルの値動きを表すドル指数は、7年サイクルで上げ下げを繰り返しているのですが、ドル高のサイクルが7年続いたことから、今後は長期的なドル安が続くと見ています」
このドル指数を見ると、確かに2008年末頃から、米ドル高が続いていたことがわかる。しかし、ここに来て米国企業の2016年1~3月期の企業業績も不調で、米国もさらなる米ドル高を容認できる状況ではなくなったと江守さんは見ている。
「2017年夏頃に1ドル=95円までの円高を予測しています。そこまで円高が進むと、日経平均は1万2000円まで下げる可能性も十分あります」
一方で、江守さんが上昇または反発を見込むのが金価格だ。
「金利が付かないことが、金投資のデメリットなのですが、日銀や欧州中央銀行がマイナス金利を導入したことで、金利が付かないデメリットが小さくなっています。世界的に金利が低水準で抑えられ、経済が比較的好調な米国ですら、なかなか利上げをすることができない状況です。政治的イベントなどで、リスクが高まる中、資産の一部で金を買っておいたほうがいい」
こうしたリスクに備えて、金を買いたい人には、金価格に連動して動く金の果実 純金上場信託(現物国内保管型)(1540)などがオススメ。ETFなので株と同じように売買できるうえ、4000円程度からと最低購入額が低く、信託報酬も0.4%からと低コストなので買いやすい。
(参考記事)
◆有事に強い「金」に資産の10%を分散しよう!金投資の第一人者が語る、金へ投資をするなら2016年の前半までが絶好の始め時の理由とは?
日経平均の下落時に下落率の2倍も株価が上昇するETFもあった!
【急落時に買う!⇒日経平均のベア型ETF】
今回の英国の国民投票の結果を受けた下落など日本株には様々な下落リスクがつきまとう。とはいえ、配当目的などで株を買っている目先の株価動向を気にした早急な売買はしたくはない人や、含み損が出るのをじっとして見ていたくないという人にオススメなのが、ベア(インバース)型のETFだ。
ベア型ETFとは、連動する指数と逆の動きをするタイプのETF。例えば、ベア型ETFの場合、日経平均が5%下落すると、逆に5%上昇する。また、株式を多く保有する人が全体相場下落の際のリスクヘッジとして使いやすいように、日経平均が5%下落すると、10%上昇するETFもある。つまり、保有する銘柄が下がった際の損失の補填をする際に非常に便利なのだ。
例えば、100万円の株を保有している際に、このETFを半分の額の50万円分買うと、全体相場に連れ安した時の損失を補填することができる。しかも、日経ダブルインバース・インデックス連動型上場投資信託(1357)は約3000円からと、初心者でも売買がしやすい。
投資タイミングとしては、急落が始まった時が最適で下げ止まりで売却を。
(参考記事)
◆日本株が下落して儲かるベア型ETFの使い方とは?約3000円から買えるベア型ETFの紹介と急落相場におけるベア型ETFの注意点を解説
株価の先行きへの投資家の不安拡大で大きく上昇する変わり種のETF!
【相場の平穏時に買う⇒恐怖指数ETN】
相場の急落への備え方として、最後に紹介したいのが「恐怖指数」に連動するETFだ。
一般的に、株価の変動率が大きくなると今後の相場について不透明感が高まることから、投資家は不安が大きくなる。この株価の変動率に連動する指数があり、正式にはボラティリティ指数(VIX指数)と呼ばれるが、この指数が高まると投資家の不安が高まり恐怖感も上昇することから恐怖指数という別名がついた(実際、変動率が高まるのは上昇局面ではなく下落局面がほとんど)。
こうしたボラティリティ指数の中には、日経平均のボラティリティ指数もあり、その指数に連動するETN(ETFとは仕組みが若干異なるだけ)としては日経平均VI先物指数 ETN(2035)がオススメだ。値動きが小さくなる局面を待って、少額だけ買っておくといいだろう。
実際にこうしたETFは、リーマンショックなどの大幅下落時に大きく上昇している。急落の値幅が大きくなればなるほど、ベア型ETF以上に急騰する傾向にある。
■下落相場で持ち株の損が相殺できるオススメETFベスト4 | |||||
価格(6/6) | 信託報酬 | 委託会社 | 詳細情報 | ||
今すぐ 買う ETF |
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金の果実 純金上場信託(現物国内保管型)(1540) | |||||
4175円 | 0.40% | 三菱商事 | |||
【特徴】金価格に連動するETF。このETFの場合は、1kg相当から金の現物(バー)に転換ができるという特徴がある | |||||
急落時に 買う ETF |
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日経平均インバース・インデックス連動型上場投資信託(1571) | |||||
2489円 | 0.80% | 野村アセットマネジメント | |||
【特徴】「インバース」には反対という意味があり、このETFは日経平均とまったく逆の動きをする。2000円台から買える。 | |||||
日経ダブルインバース・インデックス連動型上場投資信託(1357) | |||||
3015円 | 0.80% | 野村アセットマネジメント | |||
【特徴】日経平均の動きの2倍逆の動きをするETFで、日経平均が5%下落すると10%上昇する。 | |||||
平穏時に 買う ETF |
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日経平均VI先物指数 ETN(2035) | |||||
2万9790円 | 0.95% | ノムラ・ヨーロッパ・FNV | |||
【特徴】株価の変動率が大きくない時は一定の範囲のレンジで動いているが、株価急落時などには急騰するという特徴がある。 |
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【2024年11月1日時点】 |
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順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード (手数料無料) |
積立対応 | ||
1位 | ◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2567本 | 2567本 | 2424本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の販売手数料はすべて無料! 投資信託の保有残高が一定の金額を超えるごとに「楽天ポイント」が貯まるサービスもお得。また「投信残高ポイントプログラム」の対象となる6ファンド(「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」など」)については、保有しているだけで一定のポイントが還元されるのでお得。さらに投信積立の際に楽天カードを使うと0.2〜1%分、楽天キャッシュを使うと0.5%分の楽天ポイントが付与される。ポイントは投資信託の買付や投信積立の代金にも利用できる。投資信託の最新事情がわかる「楽天証券レポート&コラム」や、最大5銘柄の基準価額の推移を比較できる「投信スーパーサーチ」など、投資信託選びのサポートもバッチリ。ロボ・アドバイザーが銘柄選択や売買タイミングまで判断してくれる「楽ラップ」や、スマホ専用のロボ・アドバイザー「ロボのぶくん」を利用可能。さらに、専用バランスファンドで手軽に積立投資ができるロボ・アドバイザー「らくらく投資」も登場。 |
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2位 | ◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2554本 | 2554本 | 2367本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の販売手数料はすべて無料で、投資信託本数の取扱本数はネット証券でトップクラス! スマホアプリ「かんたん積立 アプリ」を利用すれば、投資信託をスマホで管理可能だ。また、投資信託の月間平均保有額に応じてVポイントやPontaポイント、dポイント、PayPayポイント、JALマイルなどが貯まる「投信マイレージサービス」もお得。保有額が1000万円以上なら獲得ポイントが2倍になる(通常銘柄の場合)ので、投資信託が本格的に資産形成を考えている人には、かなりお得だ。買付&積立が100円以上1円単位に引き下げられ、初心者でも気軽に始めやすくなった。投信の買付には、VポイントやPontaポイントが利用できる。投信積立は三井住友カードによるクレジットカード決済「クレカ積立」がお得で、最大で決済額の0.5%ものポイントが貯まる。最近では、低コストなiDeCo(個人型確定拠出年金)にも力を入れており、無条件で運営管理手数料を無料にしている。 |
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3位 | ◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1885本 | 1885本 | 1862本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の取り扱い本数を着実に増やしており、現在はランキング3位まで上昇。他社に先駆けて投資信託の販売手数料無料を打ち出したのも高評価だ。さらに投資信託の残高の最大1%分のポイントが貯まるサービスもお得。他社の類似サービスと比較しても、ポイント還元率は高水準に設定されている。投資信託ページは、人気の投信や好成績の投信がすぐにわかる各種ランキング装備、スマホでの見やすさ、直接発注など機能が充実。さらに、投資信託の組み合わせに頭を悩ませる人のために「投信工房」「投信提案ロボ」「投信見直しロボ」という3つの高機能ロボアドバイザーを用意。無料のロボアドバイザーとしては、どれも非常に高い機能を備えている。 |
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順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード | 積立対応 | ||
4位 | ◆auカブコム証券(旧:カブドットコム証券) ⇒詳細情報ページへ | |||
1839本 | 1839本 | 1760本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の販売手数料はすべて無料! 信託報酬控除前のトータルリターンが見られるので、実態に合った取引コストや運用パフォーマンスがわかるのも魅力だ。また「プレミアム積立」は100円から可能。au PAYカード決済による積立なら1%ポイント還元、投資について気軽に話し合えるSNS「ファンドスクエア」も魅力。積立の銘柄選びに役立つ「セレクション」は、ジャンルごとの代表的な銘柄が複数紹介されている。ファンド探しはランキングやファンド検索から。投資信託の月間保有金額に応じて0.005〜最大0.24%分のPontaポイントがもらえる「資産形成プログラム」も上手に活用したい。 |
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【株アプリに慣れていない「株初心者」には特におすすめ!】 | ||||
5位 | ◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1764本 | 1764本 | 1704本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の購入時手数料はすべて無料! もちろん、NISA口座での取引や「投信つみたて」による購入も手数料0円だ。クレカ積立のポイント還元率は業界トップクラスで、「dカード」や「マネックスカード」で投資信託を積立購入すると最大1.1%分のポイントがもらえる。さらに、投資信託の保有金額の最大0.26%分のポイントがもらえるのもお得。なお、貯まったポイントは投信信託の購入代金に利用できる。ファンド探しに迷ったら、自分のライフプランに合ったファンド選びを手助けする「投信ポートフォリオ診断」を参考にするといいだろう。ポートフォリオの分析やリターン予測、アドバイスなどの機能がある「MONEX VISION」も便利だ。ロボアドバイザーサービスは、1000円から始められる投資一任型の「ON COMPASS」と、最低投資金額が5万円で国内ETFで運用を行うアドバイス型の「Monex Advisor」が利用可能。 |
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