IPO株の攻略&裏ワザ情報!

「JR九州」が10月25日にIPO(新規上場)!時価総額4000億円という注目の大型IPO銘柄の主幹事証券会社や業績データ、株主構成を徹底解説![2016年10月25日 情報更新]

2016年7月4日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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(2016年10月25日追記)
JR九州が上場。初値は3100円、初値騰落率は+19.23%だった。初値の上がりにくい超大型株の上場としては、上々の結果と言えるだろう。

■JR九州IPOが上場!
初値 3100
初値騰落率 +19.23%

⇒JR九州の最新の株価チャートはこちら!

(2016年10月17日追記)
 JR九州IPOの公募・売出価格が、仮条件の上限である2600円に決定した。仮条件の上限で決定したことは、ブックビルディングでの需要も好調だったことを意味し、初値にも期待ができる。

■JR九州IPOの公募価格が決定!
想定発行価格(※1) 2450
仮条件 2400~2600円
公募・売出価格 2600円
※1 有価証券届出書提出時。

(2016年10月12日追記)
 取り扱い証券会社に、楽天証券を追加。

(2016年10月11日追記)
 取り扱い証券会社に、GMOクリック証券を追加。

(2016年10月7日追記)
 JR九州IPOの抽選申し込みがスタート。岡三オンライン証券を取り扱い証券会社に追加。また、仮条件の決定を受けて、フィスコ・小林氏による最新の初値予想の記事を公開。
「JR九州」IPOに今から間に合う証券会社はココ!最短で申し込み翌日から取引可能な証券会社も。仮条件から導き出した最新の「初値予想」も解説!

(2016年10月6日追記)
 JR九州IPOの仮条件が2400~2600円に決定した。公募価格は仮条件の上限で決まることが多いが、その場合、申し込むには1単元で26万円の資金が必要となる。

 決定した仮条件レンジの中央値は2500円で、すでに目論見書などに記載されている想定発行価格より50円高い根付けとなった。仮条件の予想PERは、10.05~10.89倍。

(2016年9月26日追記)
 個人投資家を対象とした、証券会社63社共催による合同説明会の情報を追加。

(2016年9月25日追記)
 投資情報サービス・フィスコのアナリストによる、JR九州IPOの分析&初値予想の記事を公開。
「JR九州」のIPO(新規上場)の初値予想はいくら?プロのアナリストが、PERや成長性、公開規模から、「JR九州」を買うべきかどうか、徹底検証!

(2016年9月15日追記)
 東京証券取引所が、JR九州が10月25日に新規上場することを承認。同時に、ブックビルディング期間(申込期間)、想定公開価格、取り扱い証券会社、売出株数、配当、株主優待などの詳細が発表となった。公表された最新情報は本文内に追記した。

(2016年8月31日追記)
 JR九州のIPO株に関し、初値や上場後の株価を分析・予測した記事を公開。
「JR九州」IPOの初値と上場後の値動きを予想!NTTや日本郵政など、過去の民営化株のIPOデータをイベント投資の達人が徹底的に検証する!

(2016年8月12日追記)
 JR九州のIPOに関し、東京証券取引所は9月15日(木)に新規上場を承認、上場日を10月25日(火)とする見込みであると報じられた。上場先は東証一部が有力。さらに、地元九州にある福岡証券取引所でも上場の準備が進められているようだ。

 

 JR九州(九州旅客鉄道)が、2016年10月のIPO(新規上場)を目指し、東京証券取引所に上場申請を行ったと報道された。そもそもJR九州は、公式サイトにも「平成28年度株式上場を目指し」と書かれており、以前からIPOの噂は出ていたが、ここに来てようやく具体的な話が浮上してきた形だ。

 JR九州の発行済株式数は32万株(その後、発行済株式1株を500株に分割)で、そのすべてを国土交通省が所管する独立行政法人・鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が保有している。新規上場にあたっては、その一部が売りに出されることになる。

 2016年8月時点の報道によると、時価総額は5000億円規模。7月15日に新規上場したLINE(3938)の時価総額が約6700億円なので、それに続く規模となる。

 IPO株の引き受け証券会社はまだ発表されていないが、2016年1月8日の時点で主幹事証券会社については明らかになっている。国内区分を担当する主幹事証券会社は、野村証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券の3社だ。
(※9月15日、主幹事証券以外の引き受け証券会社が判明。詳しくは後述)

■JR九州IPOの基本情報(2016年10月17日情報更新)
会社名 九州旅客鉄道(JR九州)
市場・コード/業種 東証一部、福証・9142/陸運業
上場日 10月25日(火)※福証への上場予定日は10月26日(水)
申込期間(BB期間) 10月7日(金)~14日(金)
おすすめ証券会社 SMBC日興証券大和証券東海東京証券SBI証券岩井コスモ証券マネックス証券丸三証券内藤証券松井証券むさし証券安藤証券カブドットコム証券岡三オンライン証券GMOクリック証券楽天証券

 では、ここからJR九州のIPOに関して、くわしく解説していこう。

【2016年9月15日 追記】
ブックビルディング期間(申込期間)などの
IPOスケジュールは?

 JR九州の新規上場に関するスケジュールは、以下の通りに決まった。

■IPOスケジュール
仮条件提示 10月6日(木)
ブックビルディング(抽選申込)期間 10月7日~14日(金)
公開価格決定 10月17日(月)
購入申込期間 10月18日(火)~21日(金)
上場日 10月25日(火)

 上場日は予定通り10月25日(木)、申込期間であるブックビルディング期間は10月7日(金)~14日(金)の8日間となる。JR九州のIPO株を購入したい人は、この期間までに後述の取り扱い証券会社から申し込み手続きをしよう。複数の証券会社から申し込むことも可能なので、当選確率を上げたい人は、なるべく多くの証券会社から申し込むといいだろう。

【2016年9月15日 追記】
想定発行価格や予想PER、仮条件など、
株価に関する情報は?

 JR九州の想定発行価格と、そこから計算した予想PERは以下の通り。仮条件や公募価格など未定のものは、決まり次第、追記する予定だ。

■価格に関する情報(2016年10月17日情報更新)
想定発行価格(※1)
[予想PER(※2)
2450
[10.26倍]
仮条件
[予想PER(※2)
2400~2600円
[10.05~10.89倍]
公募価格 2600円
1単元の株式数 100株
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=2017年3月期予想純利益÷上場時発行済株式数から計算。

 想定発行価格が2450円、1単元100株なので、約25万円の資金があればJR九州のIPOに申し込むことができる

 ちなみに、以前のJR九州の発行済株式総数は32万株で、上場時の時価総額が4000億円とすると、1株が約125万円になる計算だった。しかし、2016年8月17日に、発行済み株式1株につき500株に分割。その結果、1単元で約25万円という個人投資家にも手の出しやすい価格となった。

 この想定発行価格と予想PERだけを見ても、それが適正水準なのか判断が難しいので、参考として、すでに上場しているJR3社の予想PERと比較してみよう。

■過去に上場したのJR3社の予想PER
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER(※1)
【3社平均】 11.05倍(連)
JR東日本(東日本旅客鉄道)<9020> 12.89倍(連)
JR西日本(西日本旅客鉄道)<9021> 10.97倍(連)
JR東海(東海旅客鉄道)<9022> 9.27倍(連)
※1 2016年9月15日終値と2017年3月期業績予想から計算。

 JR3社の予想PERは、JR東海の9.27倍からJR東日本の12.89倍の範囲で、それほど大きな違いはなく、平均PERは11.05倍。これを比較すると、JR九州のIPO株は、想定発行価格の段階では若干割安な水準と判断できる

【2016年10月6日 追記】

 2016年10月6日、仮条件が2400~2600円に決定した。公募価格は仮条件の上限で決まることが多いが、その場合、1単元26万円の資金が必要となる。

【2016年9月15日 追記】
公開株数、公開規模、上場時発行株式数、時価総額など
株数に関する情報は?

 JR九州の公開株数や公開規模、上場時発行株式数などのデータは次の通り。

■株数などに関する情報(2016年9月15日情報更新)
発行済株式数(上場時) 1億6000万株
時価総額(※1) 3920億円
公開株式数 売出1億6000万株
(国内1億2000万株、海外4000万株の予定)
想定公開規模(※1) 3920億円(海外売出分を含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

 公開株式数は、なんと1億6000万株。既存株主である鉄道・運輸機構が、保有しているJR九州株をすべて売り出す形だ。想定公開価格は2450円なので、想定公開規模(吸収金額)は3920億円。これは7月15日に上場したLINEの公開規模1127億円の約2.6倍で、今年1番の超大型IPOとなる。

 ここまで公開規模が大きいIPOとなると、需給が逼迫しやすい小型IPOのように初値が跳ね上がる可能性は薄い。一方、売りだされる株数が非常に多いので、その分、IPO株の抽選に当選する確率は高いと期待できる。

【2016年9月15日 修正・追記】
JR九州のIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

 主幹事証券や幹事証券など、JR九州のIPO株を申し込める主な証券会社は次の通り。

■JR九州のIPO株の取り扱い証券会社(※青文字はクリックで公式サイトへ)
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事)
カブドットコム証券(主幹事のグループ証券)
・野村證券(主幹事)
・JPモルガン証券(主幹事)

SMBC日興証券
(主幹事)
大和証券
・みずほ証券
・岡三証券
岡三オンライン証券
東海東京証券
・いちよし証券
SBI証券
・SMBCフレンド証券
岩井コスモ証券
・エース証券
・東洋証券
マネックス証券
丸三証券
・藍澤證券
・水戸証券
・エイチ・エス証券
・極東証券
・高木証券
立花証券

・ちばぎん証券
内藤証券
・日本アジア証券
松井証券
むさし証券
・あかつき証券
・西日本シティTT証券
・日の出証券
・ふくおか証券

・丸八証券
・光世証券
・リテラ・クレア証券
・ゴールドマン・サックス証券
・UBS証券
・クレディ・スイス証券
・シティグループ証券
・バークレイズ証券
・マッコーリーキャピタル証券
・メリルリンチ日本証券
安藤証券
・今村証券
・ウツミ屋証券
・岡三にいがた証券
・岡地証券
・木村証券
・共和証券
・上光証券
・第四証券
・長野証券
・中原証券
・西村証券
・日産証券
・ニュース証券
・八十二証券
・ばんせい証券
・フィリップ証券
・三木証券
・三田証券
・山和証券
・豊証券
・リーディング証券
GMOクリック証券
楽天証券
 
 ※ JR九州のIPO株申し込みは対面取引のみで、ネット取引「ストックハウス」では申し込み不可。

 主幹事証券会社に関して、国内売り出し分は野村証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、JPモルガン証券、SMBC日興証券の4社。そのうち、SMBC日興証券を除く3社は、海外売り出し分のグローバルコーディネーターも担当する。

 主幹事証券を含む取り扱い証券会社は、上の表の通り。注目の大型IPOだけあって、昨年の日本郵政には及ばないものの、全63社と非常に多くの証券会社から申し込むことができる。

 これらの中で当選確率の高い証券会社は、まずは国内区分の主幹事証券4社だろう。また、主幹事である三菱UFJフィナンシャル・グループの一員であるカブドットコム証券は、一部の銘柄を除き、基本的に三菱UFJモルガン・スタンレー証券が取り扱うIPO銘柄には申し込みができる。今回のJR九州に関しても、目論見書などに書かれている幹事証券に名を連ねてはいないが、取り扱うことが決定している。主幹事証券のグループ会社なので、隠れた狙い目証券会社だ。

 同様に、岡三証券のグループ証券である、岡三オンライン証券も委託という形でJR九州のIPO株の取り扱いがあるかもしれない。気になる人は公式サイトをチェックしておこう。

 主要ネット証券としては、楽天証券GMOクリック証券は、取り扱い証券会社の中に入っていない。楽天証券は、日本郵政3社のIPOのときも最初は取り扱い証券会社に名を連ねていなかったが、その後、取り扱いを発表した。今回のJR九州でも、同じように後から取り扱いを決める可能性はあるだろう。一方、GMOクリック証券は、基本的にGMOグループ企業の新規上場以外ではIPO株を扱っていないので、おそらく今回も取り扱いはないと考えられる。

(2016年10月12日追記)
楽天証券GMOクリック証券も、JR九州IPOの取り扱いが決定した。

JR九州の業績データは?

■単体業績推移(単位:億円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
営業利益
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2013/3 1,930
(―)
▲29
(―)
75
(―)
20
(―)
2014/3 1,961
(1.6%)
▲19
(―)
116
(53.1%)
72
(251.6%)
2015/3 2,001
(2.0%)
18
(―)
163
(41.0%)
95
(31.4%)
2016/3 2111
(5.5%)
54
(182.1%)
182
(11.7%)
▲ 4,444
(―)
2017/3予 2,086
(▲1.2%)
404
(646.9%)
444
(142.8%)
343
(―)
■連結業績推移(単位:億円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
営業利益
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2013/3 3,428
(―)
75
(―)
173
(―)
60
(―)
2014/3 3,548
(3.5%)
90
(19.7%)
212
(22.3%)
115
(91.2%)
2015/3 3,574
(0.7%)
127
(40.9%)
255
(20.5%)
150
(29.8%)
2016/3 3,779
(5.8%)
208
(63.5%)
320
(25.3%)
▲ 4,330
(―)
2017/3予 3,788
(0.2%)
518
(147.9%)
535
(67.0%)
382
(―)

 JR九州の決算公告資料などによると、足元の2016年3月期は、連結で▲4330億円の巨大赤字となっているが、これは鉄道事業固定資産の減損処理を行い、5257億円の特別損失を計上したため。これにより、翌期以降は営業経費を大幅に縮小することが可能となった。

 その結果として、2017年3月期は経常利益が大幅に改善、前期比67.0%増の535億円と過去最高になる見通しとなっている。

熊本地震の被害額は約175億円
それでも最終黒字の見通し

 JR九州の業績を評価する際に気になるのは、2016年4月14日に起こった熊本地震の影響だろう。この地震により、九州新幹線が脱線し一時全線不通になったほか、防音壁や高架といった鉄道設備や鉄道車両などにも大きな被害があった。

 JR九州は、熊本地震による影響について、九州新幹線や在来線の運転見合わせなどによる減収が約90億円、鉄道設備や新幹線車両の復旧費用が約85億円、合計で約175億円の被害があったと発表した。

 2016年3月期の連結経常利益が320億円だと考えると、被害額の約175億円は決して小さな数字ではないだろう。

 とはいえ、前出の通り、2017年3月期連結決算の業績予想は決して悪い数字ではない。鉄道旅客運輸収入こそ前年比66億円のマイナスになっているが、鉄道以外の事業による収益増や鉄道事業の減価償却費の減額などにより、熊本地震の影響を差し引いた後でも黒字を確保している。

【2016年9月15日 追記】
JR九州の配当、株主優待の内容は?

 JR九州の配当や株主優待についても明らかになった。

 まず配当だが、株式売出届出目論見書によると、「連結配当性向30%程度を目安に安定的な1株あたり配当を目指す」と書かれている。ただし、2018年3月期の期末配当については、上場からの期間が6カ月未満のため、連結配当性向15%程度が目安となる。

 JR九州の業績予想によると、2017年3月期の予想配当は37.50円で、配当利回りは1.53%。ただ今期は配当性向が半分の15%なので、通常の年に換算すると配当利回りは約3%相当と考えられる。これは、配当狙いの人にとっても悪くない水準だろう。

■配当利回り
1株当たり配当金(2017年3月期予想) 37円50銭
配当利回り(2017年3月期予想) 1.53%(翌期以降で換算すると約3%相当

 一方、株主優待は、JR九州の鉄道が割引になる「鉄道株主優待券」と、その他の「JR九州グループ株主優待券」の2種類。それぞれの内容は、以下の通りだ。

■鉄道株主優待券
発行基準 【100~1000株未満】100株ごとに1枚
【1000~1万株未満】10枚+1000株超過分の200株ごとに1枚
【1万~2万株未満】55枚+1万株超過分の300株ごとに1枚
【2万株以上】100枚
割引率 優待券1枚で1人5割引(2枚以上の同時使用不可)
割引の対象 JR九州営業路線内の片道乗車券、特急券、グリーン券(個室を除く)、指定席券
■JR九州グループ株主優待券
発行基準 100株以上で一律5枚
割引の内容 ●高速船ビートル/特別割引運賃 福岡―釜山往復:1万円
●うちのたまごEGG & SWEET/会計:100円引き
●八百屋の九ちゃん/会計:100円引き
●ステーションホテル小倉/宿泊基本料金:5割引
●ホテルオークラJRハウステンボス/宿泊基本料金:5割引
●JR九州ホテル/宿泊基本料金:3割引(休前日は2割引)
●豊後・大山ひびきの里/宿泊基本料金:3割引(休前日は2割引)

 ちなみに、博多から鹿児島まで新幹線の指定席を利用して移動すると、電車賃は片道で1万450円。株主優待券を利用すると、その半額が割引になる。また、高速船ビートルの福岡⇔釜山間が、株主優待により特別割引料金1万円となるが、通常の往復料金は2万~2万4000円だ。

 九州在住の人や九州を旅行する人など、株主優待券を自分で利用できる人にとっては、魅力的な内容だろう。

 なお、JR九州の株主優待については、次の記事でくわしく紹介している。

【関連記事】
■JR九州が新規上場の直前に株主優待の内容を公表!運賃が半額になる鉄道株主優待券やグループ会社の株主優待券が保有株数に応じて贈呈されることが決定

JR九州(九州旅客鉄道)の詳細情報

 その他、JR九州の情報をまとめてみたので、参考にして欲しい。

■企業概要
所在地 福岡市博多区博多駅前3丁目25番21号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 青柳俊彦(昭和28年8月19日生)
設立 昭和62年4月1日
資本金 160億円(平成28年7月1日現在)
従業員数 9210人(平成27年4月1日現在)
事業内容 旅客鉄道事業、貨物鉄道事業、海上運送事業、旅客自動車運送事業、旅行業、倉庫業、駐車場業、広告業、金融業、情報処理及び情報提供サービス業、損害保険代理業その他の保険媒介代理業、ほか
■大株主上位
順位 株主名 保有シェア
1 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 100.00%
合計   100.00%
その他情報
関係会社 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構(親会社)
九鉄工業 (株)(子会社)
九州電気システム(株)(子会社)

政府保有株の放出によるIPOは、
滅多に出ないチャンス!

 JR九州のIPO株としての魅力は、圧倒的な知名度に加え、「政府保有株の放出」による新規上場という点だろう。「政府保有株の放出」というと、昨年上場した日本郵政グループ3社や1983年上場のNTTなど、非常に堅調なIPOをイメージする個人投資家も多く、それだけ資金が集まりやすい。日本郵 政グループ3社の上場時も、これまで株式投資に興味を持っていなかった人たちが「郵便局が上場するなら買ってみようか」と数多く新規参入してきたことが、 初値上昇とその後の堅調な値動きにつながった。JR九州でも同じようなことが期待できる。

 過去に上場したJRグループの企業の、初値騰落率と現在までの株価推移を表にまとめてみた。

■過去に上場したJRの初値騰落率と現在の株価(2016年9月18日情報更新)
公開価格 初値 初値騰落率 現在株価
(※1)
現在株価
騰落率
(※2)
 JR東日本(東日本旅客鉄道):1993年10月26日上場
38万円 60万円 +57.9% 8949円 +135.5%
 JR西日本(西日本旅客鉄道):1996年10月8日上場
35万7000円 36万円 +0.8% 6214円 +74.1%
 JR東海(東海旅客鉄道):1997年10月8日上場
35万9000円 38万3000円 +6.69% 1万7585円 +389.83%
※1 2016年9月16日終値。初値と桁が違うのは後に100分割を実施しているため 。※2 公開価格に対する2016年9月16日終値の騰落率。株式分割による調整後

 最初に上場したJR東日本(東日本旅客鉄道・9020)は、初値騰落率が+57.9%と大幅に上昇。一方、JR西日本(西日本旅客鉄道・9021)JR東海(東海旅客鉄道・9022)は初値でほとんど値上がりせず、上場後すぐに利益確定を狙っていたIPO投資家にとっては期待はずれの結果となった。

 しかし、その後の値動きを見ると、3社とも株価は大きく上昇。ここ最近の市場環境の悪化にも関わらず、JR東日本公開価格の約2.4倍JR東海にいたっては公開価格の4.9倍以上の株価となっている。

 このように過去に上場したJR3社の株価推移を見る限り、JR九州に大きな期待を寄せる投資家は少なくないだろう。

 その他、過去の政府放出株のIPOの株価推移や分析は、こちらの記事が詳しいので、気になる人は読んで欲しい。

【関連記事】
■「JR九州」IPOの初値と上場後の値動きを予想!NTTや日本郵政など、過去の民営化株のIPOデータをイベント投資の達人が徹底的に検証する!

 また、JR九州の初値予測をするうえで気になるのは、やはり市場環境だ。現在の株式市場は、イギリスのEU離脱決定による影響で乱高下が続いており、 IPO投資の市場環境としては決して良いとは言えない。しかし、今後、各国政府の経済政策などが効果を表せば、10月までに市場が落ち着きを取り戻すこと も十分期待できる。

 JR九州が、LINE以上に幅広い層に注目を浴びる大型IPOであることは間違いないので、市場環境の改善には期待したい。

結局、JR九州のIPO株は買いなのか?

 JR九州のIPOは、以前から投資家の間でも噂になっていた注目のイベントだ。その知名度や安定性、公開規模、過去の政府保有株IPOの推移から判断すると、「初値の高騰は期待できないが、公募割れリスクは比較的低め」と言えるだろう。

 ただ、これはあくまでも現時点における予想に過ぎない。今回まとめたJR九州に関する情報だけでなく、今後、順次更新される情報や下に挙げた関連記事なども参考にして、JR九州のIPOに申し込むかどうかをじっくりと検討して欲しい。

【2016年9月26日 追記】
証券会社が共同で、個人投資家向けの合同説明会を開催!

 JR九州のIPOについての理解を深めようと、個人投資家を対象とした説明会が全国10カ所で開催される。主幹事証券など、合計63社の証券会社が共同で主催する。日程と会場の場所は次の通りだ。

■JR九州IPOに関する合同説明会の日程と会場
 東京  9月23日(金)13:30開始 <終了>
【会場】JPタワー 4階「ホール1+2」【住所】東京都千代田区丸の内2-7-2
 福岡  9月26日(月)13:30開始
【会場】JR九州ホール【住所】福岡市博多区博多駅中央街1-1 アミュプラザ9階
 大分  9月27日(火)13:30開始
【会場】大分オアシスタワーホテル 5階 大宴会場「孔雀の間」【住所】大分市高砂町2-48
 北九州会場  9月27日(火)13:30開始
【会場】ステーションホテル小倉 5階 大宴会場「飛翔」【住所】北九州市小倉北区浅野1-1-1
 宮崎  9月28日(水)13:30開始
【会場】ガーデンテラス宮崎ホテル&リゾート 1階「ザ・ノース」【住所】宮崎市下原町247-18
 佐賀  9月28日(水)13:30開始
【会場】ホテルマリンターレ創世 佐賀 4階「グランデピアッツァ」【住所】佐賀市神野東2-5-15
 鹿児島  9月29日(木)13:30開始
【会場】TKPガーデンシティ鹿児島中央 2階「桜島プレミアム」【住所】鹿児島市中央町26-1
 長崎  9月29日(木)13:30開始
【会場】ホテルニュー長崎 3階「鳳凰閣」【住所】長崎市大黒町14-5
 熊本  9月30日(金)13:30開始
【会場】ホテルニューオータニ熊本 3階「鳳凰の間」【住所】熊本市西区春日1-13-1
 大阪  9月30日(金)13:30開始
【会場】グランフロント大阪北館タワーC 8階「ナレッジキャピタルカンファレンスルームタワーC RoomC01+02」【住所】大阪市北区大深町3-1

 すでに東京会場の説明会は終了したが、今後、九州各地と大阪で順次行われるので、興味のある人は足を運んでみるといいだろう。

 説明会は1時間程度。事前予約は必要ないので、参加希望者は当日会場に行くだけでいい。参加したからといって、氏名や連絡先などの個人情報を書く必要はないので安心だ。ただし、各会場ともに座席数には限りがあり、混み合った場合は入れない場合もあるので、ある程度余裕を持って会場入りしておこう。

【JR九州IPOに関する関連記事はこちら!】
■「JR九州」IPOの初値と上場後の値動きを予想!NTTや日本郵政など、過去の民営化株のIPOデータをイベント投資の達人が徹底的に検証する!

■「JR九州」のIPO(新規上場)の初値予想はいくら?プロのアナリストが、PERや成長性、公開規模から、「JR九州」を買うべきかどうか、徹底検証!

■10月25日上場のJR九州株は「買い」なのか?IPO投資にくわしい株式アナリスト2人が、JR九州の業績や事業内容、成長性などを徹底分析!

■「JR九州」IPOに今から間に合う証券会社はココ!最短で申し込み翌日から取引可能な証券会社も。仮条件から導き出した最新の「初値予想」も解説!

◆「JR九州」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SMBC日興証券(主幹事)[最短3日で取引可能]
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大和証券
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東海東京証券[最短4日で取引可能]
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SBI証券[最短翌日に取引可能]
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岩井コスモ証券[最短3日で取引可能]
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マネックス証券[最短2日で取引可能]
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丸三証券
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内藤証券
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松井証券[最短3日で取引可能]
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むさし証券
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安藤証券
 
カブドットコム証券[最短翌日に取引可能]
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岡三オンライン証券
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GMOクリック証券
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楽天証券
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■「IPO株が当たらない!」という人は、まずこちらの記事へ!
⇒IPOに当選して儲けたいなら「主幹事証券」を狙え! 通常の引受証券の50~100倍も割当がある主幹事と主幹事のグループ会社の攻略がIPOで勝つ秘訣!

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IPO株の銘柄分析&予想
IPOスケジュール一覧[2024年]
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【2024年版】本気でIPO当選を狙うなら、真っ先に押さえておきたい!
IPO[主幹事]の多いおすすめ証券会社

◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。
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【SMBC日興証券】
IPOの主幹事数が業界トップクラスで
2022年には24社のIPOの主幹事を務める
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