株式投資で儲ける方法&注目銘柄を大公開!

日本株全体が下落中のいま買うべき高配当株とは?「配当性向が低め」「増益率」「配当利回り」で選んだ、兼松エレクトロニクスなど10銘柄を紹介!

2016年7月1日公開(2022年3月29日更新)
ザイ編集部
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個別企業の業績とは無関係で全体相場が下落している時こそ、実は株を買う最高のチャンス。これは高配当株においても同じこと。減配リスクが低い高配当株も今なら、さらに高利回りを確保できるチャンスとなっている。今発売中のダイヤモンド・ザイ8月号の中から、下落こそが買い場の株、つまり、利益の伸びが配当の原資となる業績が絶好調の高配当利回り株を教えよう。

安定した収益基盤を持つ
鉄板の高配当株が勢揃い!

NTTドコモ(9437)などのような人気の高配当株以外にも、鉄板の高配当株はある。減配リスクが低く高い利回りを維持できる株を選ぶには、配当性向がまだ低い株を対象に、配当の原資となる利益の伸びと財務の内容が良好かどうかをチェックすることが重要だ。

 こうした視点で銘柄を選定した上で、配当利回りでランキングしたのが下の10銘柄だ。

増収増益で低配当性向の高利回り株ランキング
順位 配当利回り
(配当性向)
増益率 詳細情報
1位
 兼松エレクトロニクス(8096)
3.90%(48%) 2.8%
兼松エレクトロニクス(8096)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】製造業向けITインフラシステムの構築や仮想化ビジネスなどが好調で、最高益を更新。収益の安定性が高く、連続増配が続いており、利回りは4%近い。株価は長期上昇トレンドが継続。
2位
 スペース(9622)
3.87%(48%) 1.5%
スペース(9622)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】主力のディスプレイ事業は、各種専門店向けなどを中心に好調が続いている。第1四半期も会社の想定通りに着地。ほぼ無借金なので減配リスクが非常に小さい。
3位
 松本油脂製薬(4365)
3.85%(25%) 12.7%
松本油脂製薬(4365)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】繊維関連分野での製造工程などで使用される界面活性剤は、収益水準が高い。今期も2ケタ増益予想で、前期比で17%増の配当増額予想。売買が少ないが、PBR約0.7倍と割安感がある。
4位
 SRAホールディングス(3817)
3.73%(39%) 7.1%
SRAホールディングス(3817) (SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】ITコンサルティングなどを展開。金融、製造業向けが好調で、 前期決算は会社予想を上ブレ。株価は短期的に下落中で、押し目買いの好機か。前期比で配当を約2割増額する見込み。
5位
 IDEC(6652)
3.59%(39%) 10.0%
IDEC(6652) (SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】工場の自動化などを推進する制御機器は、シェアトップの操作スイッチが堅調。利益は着実に伸びており、今期は2ケタ増益予想。株価はボックス圏の下限900円で買えば利回りが約4%。
順位 配当利回り
(配当性向)
増益率 詳細情報
6位
 やまびこ(6250)
3.53%(50%) 9.3%
やまびこ(6250)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】農業機械などの作業機械は、北米でもトップシェアクラス。前期は営業利益が18%増も、円高の影響で微減益に。今期は増収増益予想で、株価は反発へ。配当性向は26%と低い。
7位
 協和エクシオ(1951)
3.45%(50%) 9.1%
協和エクシオ(1951) (SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】電気通信やIT関連を展開。自治体などのICT投資や、東京五輪などによる首都圏再開発案件の拡大、老朽化施設の補修で中長期的な成長が見込める。自社株買いにも積極的。
8位
 奥村組(1833)
3.44%(48%) 2.5%
奥村組(1833) (SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】受注高、完成工事高も好調で、前期は65%の経常増益に。配当も12円から21円に。免震技術にも強みがあり、熊本震災後ということもあり、さらなる受注増の可能性も。
9位
 沖縄セルラー電話(9436)
3.35%(35%) 2.9%
沖縄セルラー電話(9436) (SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】経済成長が続く沖縄関連銘柄。携帯電話販売は、光回線やタブレット中心に好調。業績の安定性は際立っており、増配年数も15期連続。株価が低水準の今が高利回りで買える好機。
10位
 大豊工業(6470)
3.33%(29%) 1.6%
大豊工業(6470)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】自動車部品は、軸受けなどが国内外で堅調。業績は前期好調で、今期は横ばいの見通しだ。連続増配が続く中、PER、PBRともに低く、割安感あり。配当性向の目安は30%。
※1)増収増益(横ばいも含む)、2)配当性向が50%以下、3)PBRが1.5倍以下、 4)株主資本比率が50%以上を満たす株からチョイス
※銘柄コメントはクォンツ・リサーチの西村公佑さん

 

 ランキングには、消費者向けよりも安定度が高い企業向けのビジネスを行なっている企業が多い。その中でも兼松エレクトロニクス(8096)SRAホールディングス(3817)協和エクシオ(1951)の3銘柄はIT関連だ。

 こうした企業向けのITシステムに関するビジネスは、安定した需要がある一方で、設備投資が少なくて済む傾向があるため、有利子負債も少なく高収益になりやすい。これこそがまさに高配当を維持する絶好の条件と言えそうだ。

 トップの10銘柄からわかったもう一つの特徴は、ニッチな業界のシェアがトップクラスの企業が多いということ。シェアが高ければ高利益率を維持しやすい。スペース(9622)松本油脂製薬(4365)IDEC(6652)やまびこ(6250)がこれに該当する。その中でも、スペースと松本油脂製薬は、有利子負債がほぼゼロと、鉄壁の財務内容を誇る。

今後も好調な業績が続く
追い風が吹く2銘柄とは?

 このほか長期にわたって着実に利益を増やすことで、高い配当利回りを維持しているのが、奥村組(1833)沖縄セルラー電話(9436)だ。東日本大震災以降、高い免震技術を持つ奥村組の受注は伸びており、熊本の地震が追い風となる可能性も。一方の沖縄セルラー電話には、地盤となる沖縄県の人口増加率と経済成長率が国内トップという追い風が吹いており、今後も順調な業績の伸びが期待できる。

 最後に、自動車部品メーカーの大豊工業(6470)は6期連続で増配となる見込みで、バツグンの収益力が魅力だ。

 英国のEU離脱は世界的な株価動向に大きな影響を与えるが、実際は個別企業で見るとまったく関係がないという企業が多いのも確か。こうしたまさに連れ安状態の安心高配当株を今こそ買って高利回りを確保したいところだ。

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