IPO株の銘柄分析&予想

「バリューデザイン」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のプリペイド・ギフトカードシステム、販売企業との比較や予想まで解説![2017年10月5日 情報更新]

2016年8月23日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 バリューデザイン
市場・コード/業種 東証マザーズ・3960/情報・通信業
上場日 9月26日
申込期間(BB期間) 9月7日~9月13日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券岩井コスモ証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ

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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

バリューデザインのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

 

■スケジュール
仮条件提示 9月6日
ブックビルディング(抽選申込)期間 9月7日~9月13日
公開価格決定 9月14日
購入申込期間 9月15日~9月21日
払込日 9月23日
上場日 9月26日

バリューデザインのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

 

■取り扱い証券会社(2016年9月9日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券(主幹事証券)
[最短5日で口座開設可能]
87.0
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SBI証券
[最短2日で口座開設可能]
3.5
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岩井コスモ証券
[最短4日で口座開設可能]
0.9
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みずほ証券 5.2  
エイチ・エス証券 0.9  
東洋証券 0.9  
岡三証券 0.9  
いちよし証券 0.9  

バリューデザインのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

 

■価格情報
想定発行価格(※1) 1860
仮条件
[予想PER(※2)
1860~2040円
[11.7倍~12.9倍]
公募価格 2040円
初値 4315円
初値騰落率 +111.52%
予想トレーディングレンジ(※3) 2000円~1万円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。

 

■類似会社4社の予想PER(2016年9月2日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 13.3倍
TIS<3626> 14.3倍(連)
富士通<6702> 12.8倍(連)
大日本印刷<7912> 18.5倍(連)
ジャックス<8584> 7.6倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社と比べて妥当と判断できる。

バリューデザインの発行株数・単元数・公開規模は?

 

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 140万8600株(予定)
公開株式数 公募26万8000株  売出2万5000株
(オーバーアロットメントによる売出4万3900株)
想定公開規模(※1) 6.3億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

バリューデザインはフィンテック関連のマザーズ小型案件

 サーバー管理型プリペイドカード、ギフトカードシステムの提供及び関連する機器、カード等の販売を行う。ハウスプリペイドカード事業では、飲食業や流通業を中心に今年6月末時点で500社、48,239店舗への導入を行っており、2016年6月期の年間取扱高は720億円以上となっている。決済を利用したマーケティング支援を強みとしている。

 プリペイドカード事業の成長が期待されるうえ、同社はフィンテックベンチャーとしても知られる。IPO人気にやや陰りが見られることが懸念材料だが、テーマ性のあるマザーズ小型案件として投資家の関心は高まるだろう。

 公開規模については6億円程度となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株が上場時発行済株数の14.1%あるものの、同日上場の企業はなく、吸収は十分可能だろう。

◆「バリューデザイン」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
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バリューデザインの業績データ

 

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2012/6 473
(―)
22
(―)
21
(―)
2013/6 634
(34.1%)
64
(188.9%)
58
(167.5%)
2014/6 1,031
(62.7%)
11
(-82.1%)
21
(-63.7%)
2015/6 1,242
(20.4%)
▲ 146
▲ 582

 

■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高(伸び率) 経常利益(伸び率) 純利益(伸び率)
2014/6 1,031
(―)
10
(―)
20
(―)
2015/6 1,243
(20.5%)
▲ 187
▲ 550
2016/6推 1,631
(31.2%)
163
150
2017/6予 2,254
(38.2%)
236
(45.2%)
223
(48.7%)
2016/3 3Q 1,156
99
(―)
93
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円、連結:158.55円/0.00円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

バリューデザインの業績コメント

 2017年6月期の業績は、売上高が前期比38.2%増の22.5億円、経常利益が同45.2%増の2.3億円と増収増益の見通しとなっている。

 足元では、同社グループの所属する電子決済市場においては、引き続き市場規模が拡大傾向にあると考えている。同社グループが事業展開しているバリューカードASPサービスは、2007年2月のサービス開始後、累計で475社(2016年3月現在)から受注し、47,159店舗でサービスを稼動しており、導入社数並びに店舗数ともに引き続き堅調に推移している。

 ハウスプリペイドカード事業においては、受注済みの大型案件(スーパーマーケット)でのサービスの稼働準備が完了し、本格稼働を迎えたほか、ブランドプリペイドカード事業では既存顧客売上が堅調に推移している。海外展開についても、フィリピンにて当期累計で12件を受注しリリースに向け準備を進めている。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高11.5億円で51.2%、経常利益0.9億円で41.9%となっている。

バリューデザインの詳細情報

 

■基本情報
所在地 東京都中央区日本橋茅場町二丁目7番1号
代表者名(生年月日) 尾上 徹(昭和42年10月11日生)
設立 平成18年7月26日
資本金 4億176万円(平成28年8月22日現在)
従業員数 新規上場会社46人 連結会社50人(平成28年7月31日現在)
事業内容 サーバー管理型プリペイドカード、ギフトカードシステムの提供及び関連する機器、カード等の販売

 

■売上高構成比率(2015/6期 実績)
品目 金額 比率
ハウスプリペイドカード事業 1,069 百万円 86.0%
ブランドプリペイドカード事業 174 百万円 14.0%
合計 1,243 百万円 100.0%

 

■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 大日本印刷(株) 13万7200 12.03%
2 尾上 徹 12万7800 11.20%
3 NIFSMBC-V2006S3投資事業有限責任組合 9万8300 8.62%
4 CSK-VCサステナビリティ・ファンド投資事業組合 7万6900 6.74%
5 ネオス(株) 7万株 6.14
6 (株)ティーガイア 6万6700 5.85%
7 GMOペイメントゲートウェイ(株) 6万6600株 5.84%
8 (株)サイバーエージェント 6万株 5.26%
9 林 秀治 5万4000株 4.73%
10 (株)一休 5万株 4.38%
合計   80万7500 70.80%

 

■その他情報
手取金の使途 設備資金及び運転資金として充当予定。
関係会社 佰餾(上海)信息技術有限公司(連結子会社)ハウスプリペイドカード事業
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2015年6月25日
割当先 ネオス(株)、(株)セレス
発行価格 1,500円※株式分割を考慮済

 

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バリューデザインの銘柄紹介

 同社グループは、同社及び連結子会社である佰餾(上海)信息技術有限公司の計2社で構成されており、サーバー管理型プリペイドカードシステム「バリューカードASPサービス」の提供による、企業のブランディング、プロモーション支援事業を展開している。

(1) ハウスプリペイドカード事業

 ハウスプリペイドカードとは、自社ブランドで発行が可能なサーバー管理型プリペイドカードシステムを利用したプリペイドカード。

 システムを導入した店舗が独自のブランドとして発行することができ、プラスチック製の磁気カードによる新型ギフトカード及び自己利用のプリペイドカードとして普及している。

 同社は、インターネットを活用して、同社のバリューカードASPサービス導入店舗(以下「導入店舗」)からのデータを一元的にサーバー管理することにより、導入効果を可視化する分析ツールの提供を行っており、導入店舗の販促施策の効果検証・効果分析を定期的に行い、PDCAにより導入店舗の顧客の囲い込み等の販促効果を高めている。

 利用範囲が導入店舗及び系列店舗に限定されていることから、カード発行枚数・入金額・利用額・利用店舗ランキング等の分析レポートを提示することで、導入店舗のより有効なプロモーション施策を導入企業へ提案している。

 また、サービス導入済の他社の販促事例やその効果等を提供し、より具体的なプロモーション施策を提案している。これらにより、導入店舗数、カード発行枚数、入金額は増大している。

(2) ブランドプリペイドカード事業

 ブランドプリペイドカードとは、VISA、MasterCardを始めとする国際ブランドと提携し、従来のハウスプリペイドカードの機能に国際ブランド加盟店での決済機能を搭載したカード。

 通常のクレジットカードとは異なり、前払でカードに入金した金額に制限されるために使い過ぎる心配がなく、入会審査は不要なため、誰でも加盟店であればどこでも利用できる簡便性を兼ね備えている。

 ハウスプリペイドカードは、導入店舗及び系列店舗に利用が限定されるが、ブランドプリペイドカードは、VISA、MasterCard等に加盟をしている世界数百の国の数千万店舗で利用することが可能である。日本で普及している「WAON」、「nanaco」等の電子マネーが利用できるのは国内のみであるため、それらと比較して利用できる範囲が大きく広がる。

 また、前払でカードに入金する手段を豊富に備えており、複数の企業が発行するポイント、クレジットカード、店頭、銀行口座等からも入金することが可能。VISA、MasterCard等の決済インフラを活用した誰でも繰り返し利用することができる汎用的な電子マネーである。

 同事業は、複数のカード発行会社(イシュア)の案件が大日本印刷株式会社との協業にて稼働している。

バリューデザインの投資のポイント

 小売での導入店舗が増加しているプリペイドカード事業は成長が期待されるうえ、同社は「FinTech協会」に加盟しフィンテックベンチャーとしても知られる。公開規模もマザーズ上場案件としては小さい。

 今年マザーズに上場した28社のうち、公開規模が7億円未満だった10社の公開価格に対する初値上昇率は平均+164.2%に達する。ベンチャーキャピタル保有株が一定程度あるほか、さえないマザーズ市況の影響でIPO人気にやや陰りが見られることが懸念材料だが、テーマ性のあるマザーズ小型案件として投資家の関心は高まるだろう。

 同社は、自社ブランドで発行が可能であり、バリューカードASPサービスを導入している企業及び店舗が独自のブランドとして発行することができる「ハウスプリペイドカード事業」と、VISAやMasterCardを始めとする国際ブランドと提携し、クレジットカード加盟店であればどこでも利用可能な「ブランドプリペイドカード事業」の2つの事業を展開している。

 ハウスプリペイドカード事業では、大手飲食チェーン等の飲食業や、スーパーマーケット等の流通業を中心に今年6月末時点で500社、48,239店舗への導入を行っており、2016年6月期の年間取扱高(カードへの入金額)は720億円以上となっている。決済を利用したマーケティング支援を強みとしている。2012年6月期からは海外展開も進めており、今年7月末現在で中国・韓国・シンガポール・フィリピン・タイの5ヶ国で事業展開を行っている。

 業績面について、2017年6月期は売上高が前期比38.2%増の22.5億円、経常利益が同45.2%増の2.3億円と増収増益の見通しとなっている。足元の好調な事業環境等を背景に業績拡大が続くが、第1四半期は販管費の増大により営業赤字となる見込み。想定仮条件水準の今期予想PERは11~12倍程度となっている。同社のように専業の上場企業がなく、比較は難しいものの、類似サービスを手掛ける印刷・信販大手やITサービス会社と比べ割高感はない。

 公開規模については6億円程度となる見込み。大株主には大日本印刷<7912>ネオス<3627>ティーガイア<3738>GMOペイメントゲートウェイ<3769>といった企業が見られ、投資家に一定の安心感を与える要因となるだろう。

 ベンチャーキャピタル保有株が199,200株(上場時発行済株数の14.1%)あり、ロックアップは上場日から90日経過、または公開価格の1.5倍以上で解除される内容となっている。ただ、公開規模が小さいことに加え、同日上場の企業もないため吸収は十分可能だろう。

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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