闇株新聞[2018年]

投資の神様バフェットはなぜ、
時価総額世界一のアップルに投資したのか?バフェット銘柄との類似点から闇株新聞が裏読み

2017年3月10日公開(2017年3月24日更新)
闇株新聞編集部
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
印刷向け表示

投資の神様ウォーレン・バフェットが率いる投資持ち株会社バークシャー・ハサウェイが今年1月、アップル株式を7000万株以上買い増していたことがわかりました。これで総保有株数は1億3300万株となり第5位の株主に躍り出ました。なぜ今、バフェットはアップル株を大量保有するに至ったのか。世界の政治・経済に精通し、金融のプロも愛読している刺激的なメールマガジン「闇株新聞プレミアム」が分析します。

株価も業績も絶好調、アップルも
「渡らざるを得ない橋」なのか!?

 アップルの株価は3月7日現在1株139ドルで、時価総額は世界最大(7300億ドル=約83兆円)です。バークシャー・ハサウェイが保有する時価総額も185億ドル(約2兆1000億円)にも上ります。

 バークシャー・ハサウェイが初めてアップルの株式を取得したのは去年(2016年)6月、981万株でした。9月末には1522万株、12月末には5735万株と買い増し、本年1月の7000万株以上と続きます。大量取得の理由についてバフェットは1月31日の決算発表前に、「買いたくなったのだ」と話しています。

 そこで発表されたアップルの2016年10~12月期決算を見てみます。売上高は過去最高の784億ドル(8.9兆円)、純利益も179億ドル(2兆円)と絶好調でしたが、純利益は前年同期の184億ドルに届きませんでした。

 では株価はというと、昨年6月末が95ドル、9月末が113ドル、12月末が116ドル、大量取得した直後の本年1月末が121ドル、3月7日が139ドルであり、同期間の上昇幅はNYダウよりも大きくなります。

 バフェットは自分が好んで投資する銘柄について、しばしば「渡らざるを得ない橋」という表現を用います。バークシャー・ハサウェイの代表的な保有銘柄と言えば、クラフト・ハインツ、ウェルス・ファーゴ、コカ・コーラ、アメリカン・エキスプレス……etc. いずれも消費者の生活に密着した業種で、圧倒的なシェアを持つ会社です。なるほど「渡らざるを得ない橋」と言われれば、確かにそんな気もします。

では、アップルも「渡らざるを得ない橋」なのでしょうか?

収益は圧倒的だが出荷台数は大減速
顧客の囲い込み戦略は崩れつつある

 アップルは2007年にiPhoneを発売して以来、常にスマートフォン市場を席巻しており、収益面では競合他社を圧倒的に引き離す高収益を上げ続けています。ただ、2016年の世界スマートフォン出荷台数は14億8000万台と、前年比3%増でしかなく、2015年の10%増、2014年の27%増から大きく減速しています。


 またアップルの2016年の市場シェアは14.6%でしかなく(トップはサムソンの21.1%)、華為(ファーウェイ、9.5%)、OPPO、Vivoなど中国勢に追い上げられています。「iPhoneは高級品、中国勢は格安品」という棲み分けであると理解している人もいますが、中国勢は必ずしも格安スマホに特化しているわけでなく、それなりの高級品も備えています。

 あまり知られていませんが、スマートフォンに限らずアップル製品の修理は、アップル直営店か同社と契約を結んだ正規の修理業者にしか認められていません。つまりスマートフォンなどアップル製品が故障した場合、「ちょっとその辺の電気店で修理する」わけにはいきません。

 ソフトバンクでスマートフォンを買って「ちょっと壊れた」場合、ソフトバンクの販売店に持ち込んでも「アップルに持っていけ」とそっけなく言われるだけで、すぐに新機種への乗り換えをしつこく勧められます。本紙はそれで解約して二度とソフトバンクとは契約していませんが、アップル製品であればauでもドコモでも同じです。

 実は米国では、電子機器を修理する機会を求める「公正な修理法案」が一部の州で提出されており、明らかにアップルをターゲットにしています。アップルは「作り上げられた渡らざるを得ない橋」ではあったものの、徐々に「渡らざるを得ないわけでもない橋」になっていくような気がします。

トランプ政策最大の受益者だからか
有り余る現金の受け皿か

では、なぜバフェットはアップルに投資したのか――本紙はバフェットが「トランプ大統領が掲げる大型法人減税あるいは海外にある現金を米国内に還流させる際のさらなる減税措置の恩恵を、最も享受できる企業がアップルである」と考えたからではないかと見ています。純利益も海外にある現金も最大級だからです。

あるいは、バークシャー・ハサウェイの“有り余る現金”の受け皿として「時価総額が世界最大で収益も(とりあえず)絶好調のアップルにも投資せざるを得なかったのではないか」とも考えられます。

バフェットは世界がITバブルに熱狂していた2000年にも「自分が理解できない事業内容の会社には投資しない」との信念を貫いてIT企業に一切投資せず、生き残りました。2011年にIBMへの投資を始めた時には「方針転換か」と話題になりましたが、あの時の理由も今回のアップルと同じようなものでした。

そして、バフェットのIBMへの投資パフォーマンスは、現在までのところ「凡庸」そのものです。はたして、アップルへの投資はどうなるか――いろいろな意味で今後が注目されます。

バフェットのアップル株への投資は大成功となるか、有り余る現金の受け皿で凡庸に終わるのか――続きは刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』でお楽しみください。読者登録していただくと政治経済や金融の話題を中心に、歴史文化や娯楽まで他のメディアでは決して読めない、濃くて深くてためになる記事が、毎週1回5本程度の本編と付録、番外編、速達便がお読みいただけます。

闇株新聞PREMIUM

闇株新聞PREMIUM
【発行周期】 毎週月曜日・ほか随時  【価格】 2,552円/月(税込)
闇株新聞PREMIUM 闇株新聞
週刊「闇株新聞」よりもさらに濃密な見解を毎週月曜日にお届けします。ニュースでは教えてくれない世界経済の見解、世間を騒がせている事件の裏側など闇株新聞にしか書けないネタが満載。
お試しはコチラ

 

DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

●DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)とは?

金融・経済・ビジネス・投資に役立つタイムリーかつ有益な情報からブログに書けないディープな話まで、多彩な執筆陣がお届けする有料メールマガジンサービス。
初めての方は、購読後20日間無料! 


世の中の仕組みと人生のデザイン
【発行周期】 隔週木曜日  【価格】 864円/月(税込)
世の中の仕組みと人生のデザイン 橘 玲
金融、資産運用などに詳しい作家・橘玲氏が金融市場を含めた「世の中の仕組み」の中で、いかに楽しく(賢く)生きるか(人生のデザイン)をメルマガで伝えます。
お試しはコチラ

堀江 貴文のブログでは言えない話
【発行周期】 毎週月曜日、水曜、ほか随時  【価格】 864円/月(税込)
堀江 貴文のブログでは言えない話 堀江 貴文
巷ではホリエモンなんて呼ばれています。無料の媒体では書けない、とっておきの情報を書いていこうと思っています。メルマガ内公開で質問にも答えます。
お試しはコチラ

 


ダイヤモンドZAi 最新号!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2021年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較 おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証 ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードならヒルトンホテルで朝食無料になる「ゴールド」会員になれるほか、カード利用で無料宿泊も可能に! SPGアメリカン・エキスプレス・カード 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 最強のマイル系クレジットカードはこれだ!専門家2人がおすすめするクレジットカード
「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証 ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードならヒルトンホテルで朝食無料になる「ゴールド」会員になれるほか、カード利用で無料宿泊も可能に! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 最強のマイル系クレジットカードはこれだ!専門家2人がおすすめするクレジットカード
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

攻めと守りの高配当株
桐谷さんの
日米「株」入門

9月号7月19日発売
定価780円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[攻めと守りの高配当株/桐谷さんの日米株入門]

◎第1特集
最高利回り6%超! 攻めと守りの高配当株

4人の達人の配当生活 を公開
●2大ランキング!
利回り3.5%以上!有名企業の豪華リスト
「攻めの」高利回り株ベスト50
・減配しない!実績バツグン!増益率も高い!
「守りの」
10年配当株ベスト50
●値上がりと配当の両取り欲張り
高配当株
●人気沸騰!米国株の高配当株

◎第2特集
桐谷さんと始める日本&米国「株」入門
●銘柄探しの基本、業績、指標など
●スマホで株を買う注文方法、入力画面
●証券会社を選ぶ!6大ネット証券徹底比較
初心者にオススメの日本 & 米国5万円株

◎第3特集
株主総会 突撃39社!
●総会3大ニュースとは!?
新型コロナが直撃した会社
ANA、サンリオ、コロワイドなど
不祥事&お騒がせの会社
はるやまHD、東芝、みずほ銀行など
みんなが気になる会社
ソニーG、ソフトバンクG、三菱UFJなど

◎第4特集
ブームに飛びつくのはNG!
インデックス投信にだまされるな!
●テーマ型インデックス投信は買いか
●買っていい/インデックス投信
●買っていい/アクティブ投信

◎別冊付録
今すぐ買いたい! 米国株の見つけ方
成長&好配当株

◎連載も充実!
●10倍株を探せ! IPO株研究所
●自腹でガチンコ投資! AKB48
●武藤十夢のわくわくFX生活!ライフ
●株入門マンガ恋する 株式相場!
●どこから来てどこへ行くのか日本国
●毎月分配型100本の「分配金」データ


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2021】 クレジットカードの専門家が選んだ 2021年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 山本潤の超成長株投資の真髄で、成長株投資をはじめよう!(ザイ投資戦略メルマガ) 【全41口座徹底調査】スプレッドやスワップポイントがお得なFX会社は? FX会社比較!

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報