ペプシコは北米の清涼飲料市場シェアでは
コカコーラよりも上!
米国では、いよいよ今週から2017年第2四半期の決算発表シーズンに突入します。
そのトップバッターは7月11日(火)の寄付き前に決算発表が予定されている、ペプシコ(ティッカーシンボル:PEP)です。コンセンサス予想は、EPSが1ドル40セント、売上高が155.8億ドルです。
ペプシコは、1919年に創業された清涼飲料会社です。同社はコカコーラ(ティッカーシンボル:KO)の良きライバルで、北米の清涼飲料市場のマーケットシェアではペプシコがコカコーラを上回っています。
しかし、海外の清涼飲料市場ではコカコーラの方が優勢です。
ペプシコは、同社のルーツであるペプシコーラに加え、スポーツ飲料の「ゲータレード」、ならびにオレンジジュースの「トロピカーナ」を展開しています。
スナックなど、飲料以外の食品が
ペプシコのドル箱に
ペプシコは、近年、スナック、シリアル、オートミールなどのビジネスに多角化しており、売上高の半分以上が食品となっています。
なかでも、「マイクポップコーン」、「ドリトス」、「チートス」に代表されるスナック・フードを作っているフリトレー部門は、ペプシコの営業利益への貢献度が最も高い、ドル箱部門に成長しました。
この部門が長期に渡って安定成長した理由は、米国の消費者の嗜好がトルティーヤ・チップスのような、メキシカン・スナック・フードにシフトしたことに因ります。
これに加えて、同社はクウェーカー・オーツ社を傘下に入れ、オートミール、シリアルなどの食品事業も展開しています。
ペプシコの業績は、下のチャートのように推移しています。
急成長ではありませんが、業績は安定的に推移しています。
安全志向の投資家から好まれるが
配当性向には向上余地あり
ペプシコは、このように業績が安定しているので、リスクを取りたくない投資家から選好されています。
それらの投資家は、主に配当利回りを手掛かりとしてペプシコ株を選んでいます。現在の同社の配当利回りは2.7%です。
ところでペプシコは、まだまだ増配する余地があると思います。
いま「利益のどれだけを配当に回したか?」という率のことを配当性向と言います。計算式は:
一株当たり配当 ÷ 一株当たり利益 = 配当性向(%)
になります。特別要因を除いたペプシコの2016年の配当性向は、61%でした。
この配当性向はライバル企業に比べて低いので、もう少し配当を引き上げる余地があると思います。
【今週のまとめ】
第2四半期決算発表シーズンが到来
トップバッターのペプシコに注目!
第2四半期決算発表シーズンがはじまります。そのトップバッターはペプシコです。
同社は米国の消費者の嗜好がメキシカン・スナック・フードにシフトしたことで恩恵を受けています。とりわけ大きな経営課題も無く、退屈だけれど着実な銘柄として保守的な投資家から支持されています。配当が投資のポイントになると思いますが、まだ増配余地があると思います。
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