韓国で50万部の超ロングセラーが発売から7年、いよいよ日本に上陸。韓国で社会現象を巻き起こした『勉強が面白くなる瞬間』。この本を読んで、学生の98.4%が「勉強をしたくなった」と証言! なぜ、勉強をしなかった人たちが勉強に夢中になるのか。10代~70代の世代を超えて多くの人が共感。そこにノウハウは一切ありません。ただ、この本を読んだ人にはわかることでしょう。執筆に8年かかったとされる『勉強が面白くなる瞬間』から、その驚くべき内容を紹介する。
今回、紹介するのは、勉強をしたくてもできなかった4人のある物語。朗読会のテーマともなっている「私は勉強することができなかった:ケース2.ソフィー・ジェルマンの話」をお届けします。
勉強して一体どうするつもりだ?
冬になったころ、私が勉強にのめり込んで家事修行をおろそかにしていたため、我が家は大騒ぎになりました。私が道を踏み外し、立派な貴婦人になれないかもしれないというのです。父は怒りで顔色が変わりました。父がこれほど怒る姿を見たのは初めてです。父はあきれたように首を振りながら、こう言いました。
「ソフィー、女のくせに勉強なんかしても無駄だ。勉強して一体どうするつもりだ?」
そして私の部屋の暖炉とランプを使えないようにされてしまいました。それでもおとなしく引き下がるわけにいきません。夜、みんなが寝静まるのを待って、寝室の片隅で布団をかぶり、息をひそめて数学の本を開きました。暖房のない真冬の部屋の中は、吐く息が白くなるほど冷え込みます。そこで隠しておいたろうそくに火をつけ、凍えた手を温めながら勉強しました。
夜は家族の目を盗んで勉強し、昼は家事をするという生活を送っていましたが、ある夜、夢中になって勉強しているうちに、うっかり寝てしまい、父の怒鳴り声で目を覚ましました。
「なんということだ! また勉強をするなんて! どうしてお前は親の言うことを聞けないんだ!」
とうとうばれてしまいました。勉強で使ったインク壺を机に出しっぱなしにしてあったのです。父は凍りついたインク壺を私の目の前で振って見せると、目をむいて唇をわなわなさせながら、はっきりこう言いました。
「二度と、絶対に勉強してはならん」
私はがっくりと肩を落とし、うなずくしかありませんでしたもし私が男だったら怒られるどころか、父は私の頭をなでてくれたかもしれません。そう思うと涙があふれてきました。当分は嫌いな家事だけを習わないといけません。でも、止まない雨はありません。勉強ができずに憂鬱な日々を過ごしていたところに、信じられないほどうれしいニュースが舞い込んできました
<この続きは、3/21の朗読会(リアル/オンライン)で。。。>
(本原稿は書籍『勉強が面白くなる瞬間 読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』の一部抜粋したものです)