投資信託おすすめ比較[2020年]
2017年5月1日 ザイ・オンライン編集部

「資産配分可変型」のバランス型投資信託の実力は?
世界同時株安など「株価の大幅下落」に強い一方で、
商品によるパフォーマンスの差が大きい点に要注意!

手軽に分散投資ができて人気の「バランス型投資信託」に、新たなタイプが登場! 今トレンドの「資産配分可変型」の投資信託の実力とは?

ダイヤモンド・ザイでは、投資信託の特集「人気の商品で本当に実力があるのは? 3大トレンドで選ぶ 今こそ買いの投信」を掲載。この特集では、タイトルにある3大トレンドとして、「超低コスト投資信託」「テーマ型投資信託」「バランス型投資信託」を挙げている。

今回は、その中から「バランス型投資信託」についてピックアップ。もともと人気の高いバランス型投資信託だが、最近では「資産配分可変型」などと呼ばれる、進化形のバランス型投資信託が登場しているという。では、その実力に対するプロの分析と主な商品を紹介しよう!

機動的に配分を変えて相場の下落に対抗する
「資産配分可変型」の投資信託がトレンドに

 バランス型の投資信託といえば、国内株、海外株、国内債券、海外債券といった複数の資産を組み合わせることにより、1つ買うだけで国内外の資産に分散投資ができるのが特徴。リバランスの必要もなく、その手軽さにより、個人投資家からの人気は高い。

 そんなバランス型の投資信託の中で、静かなトレンドとなっているのが、「資産配分可変型」などと呼ばれるタイプだ。従来のバランス型投資信託は「資産配分固定型」で、資産の配分比率は決まっており、基本的に変わらない。一方、「資産配分可変型」は、相場の変動に応じて機動的に配分を変え、より効果的にリスク、つまり収益のブレを抑えることを目指す。主なパターンとしては、株価の下落局面では株式の比率を下げ、債券の比率を上げる。

 日本で登場してきたのは3~4年ほど前からで、当初は実績がないことから懐疑的な見方も多かったが、「ようやく市民権を得てきた」(楽天証券経済研究所・篠田尚子さん)。

 右のチャートでは、代表的な資産配分可変型の投資信託の実績を示した。最近の株価急落局面である、2015年8~9月のチャイナショックや、2016年1~2月の世界同時株安、2016年6月末から7月にかけてのブレグジットのときにも見事に下落を抑え、値動きが安定していることがわかる。

リスクの制御に失敗すると余計にひどくなることも!
自分が納得できる運用方針の投資信託を選ぼう

 ただし、この「資産配分可変型」の投資信託はファンドマネージャーの手腕がものを言うタイプであり、商品による差は大きい。

 「“株価が大幅に下落する”といった予想が当たればいいのですが、常にうまくいくとは限りません」(ニッセイ基礎研究所・前山裕亮さん)

 運用方針が「リスク抑制重視」か、「収益性重視」かにもよるが、なかにはリスクの抑制をうたいながら、相場に大きく振られているような投資信託もある。

 下落を抑えるだけでなく、長期的に見てしっかり収益が上がっていることも重要だ。株式など高リスク・高リターンの資産の配分を落として収益がいったん悪化すると、その後なかなか回復しない、というケースも多い。ヘタをすると下落は抑えられず、さらにそこから這い上がれないという結果になりかねない。

 また、配分を変える幅や、リスクをコントロールする手法も投資信託によってさまざまだ。

 「きちんと実績を上げている投資信託は、緻密にコントロールしている傾向があります」(篠田さん)。

 買う際には自分に合ったもの、手法に共感できるものを選びたい。ただ基本として、リスクを抑えればリターンも低めになるということは理解しておこう。

 「資産配分可変型でうまくいっている投資信託は、積極的に収益を狙うタイプではありません。相場が反発したときに、もの足りなさを感じる人もいるかもしれません」(篠田さん)

 要は、値下がりはせず値上がりは大きいといった、虫のいい話はないということだ。

安定性を重視したい人に適した
「資産配分可変型」の投資信託とは?

 以下では、3年のシャープレシオで見て、成績が良好な「資産配分可変型」の投資信託をピックアップした(ダイヤモンド・ザイ6月号では3銘柄紹介しているが、ここでは2銘柄を抜粋して紹介)。シャープレシオはリターンをリスクで割ったもので、この数字が大きいほど、リスクの割にリターンが大きいことを示す。安定性重視で投資したい人は要チェックだ(※データは3月末時点。運用会社の「AMOne」は「アセットマネジメントOne」の略。信託報酬は実質、税込)。

 まずは、「しんきんラップ(安定型)[しんきん世界アロケーションファンド]」。

 「しんきんラップ(安定型)[しんきん世界アロケーションファンド]」の投資対象は、国内外の株式と債券、リートなど。通常時は国内債券が50%強の配分。しかし相場の急落時には、一気に100%国内債券に切り替えている。資産配分可変型の中でも、変更の手法は最も大胆な部類だ。結果として、これまでの実績では、株価の大幅下落局面でも基準価額がほとんど落ちておらず、3年の上昇率も15%と安定型としては異例に高い。

 続いては、「投資のソムリエ」を紹介。

 「投資のソムリエ」は、基準価格の変動を年率4%程度に抑えることを目標とする。これまでの実績では、目標通り安定した値動き。資産配分の変更はこまめに行なわれ、安定資産(国内債券、為替ヘッジ付き先進国債券)の比率は状況に応じて50%程度から100%まで変動する。2016年1~2月の世界同時株安時は、2015年12月から安定資産を段階的に増やし、1月末時点では83.5%となった。

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