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2017年7月24日 ザイ編集部

日本郵政、富士フイルムなどの「不祥事株」は買いか?
「ワンマン」「たこつぼ」…不祥事を起こしやすい企業の
4つの特徴と、不祥事企業の今後の株価を予測する!

「東芝」や「富士フイルムホールディングス」「日本郵政」といった不祥事株は、「売り」か「買い」かを判定!

ダイヤモンド・ザイでは、特集「あの『不祥事株』は買えるのか?」にて、昨年から今年にかけてさまざまな問題で世間を騒がせた不祥事企業の今後の株価に与える影響を分析し、売りか買いかを判定している。

今回は、不祥事を起こしやすい企業の「経営トップと会社の状況」4パターンと、不祥事で揺れる「富士フイルムホールディングス」と「日本郵政」の2社の株が「買い」か「売り」かをピックアップ!

企業の不祥事の原因は「4つ」に分類できる!

 「東芝(6502)」「富士フイルムホールディングス(4901)」「日本郵政(6178)」「電通(4324)」……日本を代表する大企業の粉飾決算や巨額損失、労働基準法違反などの不祥事が相次いでいる。今回はそれらの株が今後買えるのかどうかを分析していくが、その前に「不祥事を起こしやすい企業」がどんな特徴を持っているのかを知っておきたい。

 教えてくれたのは日本大学法学部の稲葉陽二教授。教授は企業の不祥事を、経営幹部の社会関係資本(会社内外のネットワークと、その結果として生まれる社内規範と相互信頼)の破壊や悪用としてとらえており、その分析のために東証1部上場全企業の業績や役員のデータを緻密に調べてきた。その稲葉教授は、「不祥事の原因となる経営幹部と会社の状況は、大きく4つに分類できます」という。

 その4つの原因が「ワンマン」「取り巻き」「院政」「たこつぼ」だ。

 最もわかりやすいのは「ワンマン」なトップ。会社を私物化したり、他の役員の制止を無視して会長や社長が無謀な買収を決定したりして、巨額の損失を引き起こす原因となる。

 そのワンマン経営を悪化させるのは、「取り巻き」の存在。トップが、出身大学の後輩など親しい仲間を役員に抜擢して自分を中心とした派閥を社内に作ってしまうと、経営判断を誤りやすくなり、不祥事も起こしやすくなる。

「相談役」や「顧問」が多すぎる会社はパス!
「たこつぼ」は、専門的な事業が多いと生まれやすい

 「院政」も問題だ。前社長や元社長などが相談役や顧問などの肩書で会社に居座り、経営にあれこれと口をはさむ。現経営陣とは異なる命令系統ができてしまうと、現場は混乱する。そうなれば「従業員のやる気は失せて事なかれ主義がはびこる」(稲葉教授)ようになり、不祥事が起こりやすくなってしまうという。企業サイトなどで調べて、相談役や顧問が多すぎる企業はパスしたほうが賢明だろう。

 そして、最近の不祥事の原因として多くなっているのが「たこつぼ」。高度な事業をいくつも展開している企業では、それぞれの専門家たちが部門としてまとまる。もちろん、それ自体はまったく悪いことではない。ただ、その集団が極度に閉鎖的になって他の部門や社外との関係が遮断された状態、つまりたこつぼに入った状態になると、部門内のミスを隠したり、業績を水増ししたりする。たこつぼはなかなか投資家にはわかりにくいだけに厄介だが、とりあえず、事業が多岐にわたりすぎるような企業への投資は、慎重に進めるほうがよさそうだ。

 ダイヤモンド・ザイでは、「東芝」「電通」「ディー・エヌ・エー(2432)」「三菱自動車(7211)」「大戸屋ホールディングス(2705)」など、昨年から今年にかけて不祥事を起こした8社の株について「買い」か「売り」かの投資判断をしている。ここではそのなかから2社を抜粋して、「富士フイルムホールディングス」と「日本郵政」の株は「買い」か「売り」かをジャッジ!(※株価の予測は、投資情報会社フィスコの村瀬智一さんが担当)

富士フイルムホールディングス【投資判断=買い!】
株価は低迷しているが、悪材料が出尽くしてアク抜けに!

 「富士フイルムホールディングス」では、子会社である富士ゼロックスの海外子会社で不適切な会計処理が行なわれていた。不祥事の発覚後、同社の株価は急落、発覚以前の4500円台から一時は4000円割れまで落ち込み、7月10日時点の終値も4086円となかなか回復していない。

 発表を延期していた2017年3月期決算は、6月12日に発表されたが、不適切な会計処理による損失額がさらに拡大するリスクがあるため、慎重姿勢はしばらく継続となるだろう。ただ、決算を提出できたことは悪材料の出尽くしにつながる。そもそも同社の高機能材料や医薬・医療機器などでの技術力には定評があり、成長期待も大きい。アク抜け後は、再び投資対象になるとみられる。

日本郵政【投資判断=売り!】
戦略不透明で買いづらく、株価は長期低迷が続く!

 「日本郵政」は2015年に約6000億円でオーストラリアの物流大手、トール・ホールディングスを買収したが、これが大失敗。現地経済の不振もあって収益は上がらず、2017年3月期決算で約4000億円もの減損損失を計上し、民営化後初の最終赤字となった。もともと下落基調だった株価は決算発表直前に急落。その後は少し戻したものの、以前の水準には回復していない。

 一部で報道された野村不動産ホールディングスの買収は白紙になった模様だが、そもそも買収戦略が不透明で、投資家の期待が高まりづらい。現段階の株価水準は公募価格を下回っており、株主がナンピン買いするとも考えづらく、長期低迷が続きそう。政府が保有する株式の追加売出しも需給面での重石となるため、投資対象にはなりづらい。PBR0.4倍台といった割安感のみでは、活発な売買も期待薄だ。

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