「お宝銘柄」発掘術!
2019年7月25日 村瀬 智一

「キャッシュレス決済」関連で注目の5銘柄を紹介!
10月の消費税増税を前に「LINE」や「スマレジ」
など、最新の決済サービス関連銘柄の株価上昇に期待

 7月21日に投開票された参議院選挙では、与党(自民党、公明党)が71議席を獲得し、改選過半数の63議席を上回りました。

 政府は以前から、リーマンショック級の事態が発生しない限り、今年10月に消費増税を実施する方針を示しています。6月に発表された自民党の公約にも、「本年10月に消費税率を10%に引き上げる」と明記しています。

 つまり、消費税増税を巡っては参議院選挙で与野党が賛否の立場から主張をぶつけ合っていましたが、自公の過半数獲得により、10月の消費増税が信任された格好です。

10月の実施が確実視される消費増税により、
「キャッシュレス決済」関連銘柄に恩恵が

 この消費増税でメリットを享受すると見られるのが、「キャッシュレス決済」関連銘柄です

 「キャッシュレス決済」とは、文字通り、現金を持たずに商品やサービスの代金を支払う決済方法のこと。大きく分けると、後払いの「クレジットカード」や、Suica、nanacoなど事前にチャージしたお金で支払う「プリペイド方式電子マネー」、支払いと同時に銀行口座から代金が引き落とされる「デビットカード」、最近急速に普及している「QRコード/バーコード決済」などがあります。

 では、なぜ消費増税で「キャッシュレス決済」の関連銘柄が盛り上がるのでしょうか? それは、消費税が2%引き上げられるのにあわせ、「キャッシュレス決済」を利用することで消費者に最大5%のポイントが還元される政策が実施されるからです。つまり、キャッシュレス決済は「国策テーマ」なのです

 昨年末から今年にかけ、「LINE Pay」や「楽天ペイ」「Origami」「PayPay(ペイペイ)」「メルペイ」などの決済サービスが、競うようにポイント還元やキャッシュバックなどのキャンペーンを実施して顧客の囲い込みを図っていますが、これも、消費増税にともなうポイント還元制度を見込んでのものです。

 もともと消費増税の話がなくても、「キャッシュレス決済」の普及は世界的な流れとなっています。中国をはじめとした多くの国ではすでにキャッシュレス決済が急速に普及しており、ATMや店舗を基盤とした銀行のビジネスモデルは大きな変革を迫られています。日本でもATM数は減少に転じており、コンビニATMの設置についても頭打ちのようです。

 また、総務省もマイナンバーカードを活用して地域のキャッシュレス化を進める方針です。具体的には、商店街での買い物などに使える「自治体ポイント」をクレジットカード払いや銀行の口座振替でチャージし、事実上の電子マネーとして利用できるようにする計画が挙げられています。

 こうした大きな流れから、キャッシュレス後進国でもある日本においても、今後はキャッシュレス社会に向けた動きがどんどん強まってくると考えられます

「キャッシュレス決済」に関わる企業の中から、
最新の決済サービスに関連する銘柄をピックアップ!

 「キャッシュレス決済」に関連する銘柄は、銀行やクレジットカード会社などの金融機関から、決済サービスを提供する決済サービス会社、システム開発会社、決済機器を手掛けている企業、さらにはSuicaなどに使われるICチップといった電子部品メーカーまで、かなり広範囲に広がっています。今回は、それらの中から、スマホ決済やQRコード/バーコード決済など、最近特に注目を集めている新しい決済サービスに関連する銘柄に絞りました

 テクニカル面では、7月22日時点の終値が年初来高値から10%より大きく調整(下落)しており、かつ足元でリバウンドを見せていることを条件にしました。さらに、ある程度業績面も考慮して、最終的に絞り込んだ5銘柄を紹介します。

【電算システム(3630)】
国内で初めてコンビニ決済サービスを開始した企業

 電算システム(3630)は独立系の総合情報処理サービス企業で、情報処理サービスなどを手掛ける「情報サービス事業」と、コンビニでの払込票決済サービスや国際送金サービスなどを手掛ける「収納代行サービス事業」を展開しています。国内で初めてコンビニ決済サービスを開始した企業であり、これまでに、自治体や大手通販会社をはじめとした5000社以上の事業者に対する導入実績があります。

 株価は、5月につけた高値4390円をピークに調整が続いていますが、ここにきて上値抵抗線である25日移動平均線をとらえています。

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■電算システム(3630)チャート/日足・3カ月
電算システム(3630)チャート/日足・3カ月電算システム(3630)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【GMOペイメントゲートウェイ(3769)】
システム面から決済のキャッシュレス化を推進

 GMOペイメントゲートウェイ(3769)は、消費者向けEC業者へ総合決済処理・代行サービスを提供しています。金融機関に対して決済インフラ構築を支援するソリューションを提供し、決済のキャッシュレス化を推進しています。

 株価は4月の高値9080円をピークに調整が続いていますが、足元でリバウンド基調が強まっており、前回のリバウンド局面で上値抵抗線となった75日移動平均線を再び超えてきました。

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■GMOペイメントゲートウェイ(3769)チャート/日足・3カ月
GMOペイメントゲートウェイ(3769)チャート/日足・3カ月GMOペイメントゲートウェイ(3769)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【アイリッジ(3917)】
電子地域通貨サービスのソリューションを展開

 アイリッジ(3917)は、短期間かつ安価に、電子地域通貨サービスを開始できるプラットフォームシステム「MoneyEasy」や、バス乗車券の予約から支払い、乗車までをスマホで簡単に行える「BUS PAY」などを手掛けています。

 株価は3月につけた高値1281円をピークに調整が続いていますが、このところは900円を挟んでの狭いレンジが続いて煮詰まり感が意識されてきたため、ここから上に抜けると、そのまま上昇トレンドに入ることが期待できます。

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■アイリッジ(3917)チャート/日足・6カ月
アイリッジ(3917)チャート/日足・6カ月アイリッジ(3917)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【LINE(3938)】
スマホ決済アプリ「LINE Pay」が話題に

 LINE(3938)は、スマホ決済アプリ「LINE Pay」を展開して話題となっています。メッセージアプリ「LINE」は、国内月間アクティブユーザー数が8000万人とSNSでは国内トップの人気を誇っているため、「LINE Pay」の成長にも期待できます。

 7月24日に発表された第2四半期の業績を見ると、アカウント広告やディスプレイ広告などのコア事業における4-6月期営業利益が、前年同月比で2ケタ成長と好調に推移しています。営業赤字ではありますが、これは「LINE Pay」のプロモーションコストの大幅増加によるものであり、戦略投資にともなう影響は織り込み済みです。

 株価は、6月半ばの3000円割れを底値にリバウンド基調にありましたが、好調な決算発表を受けて翌日の7月25日には+310円と急上昇しました。

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■LINE(3938)チャート/日足・3カ月
LINE(3938)チャート/日足・3カ月LINE(3938)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【スマレジ(4431)】
低価格、高性能なクラウドPOSレジ「スマレジ」に期待!

 スマレジ(4431)は、低価格、高性能なクラウドPOSレジ「スマレジ」を製造・販売しています。

 レジ業界では、最近モバイルPOSレジのシェアが伸びています。「スマレジ」も、スマホに表示されたコードを読み取るだけで決済が完了するなど、QRコード/バーコード決済に対応しており、引き続き需要拡大が期待できます。

 株価は、IPO直後につけた高値から30%以上下落していますが、足元ではリバウンドを見せており、上値抵抗線となっていた25日移動平均線を突破してきました。

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■スマレジ(4431)チャート/日足・6カ月
スマレジ(4431)チャート/日足・6カ月スマレジ(4431)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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一度は物色が一巡した「キャッシュレス決済」関連銘柄だが、
消費増税を前に再び注目が集まる!

 「キャッシュレス決済」の関連銘柄は、昨年末、「PayPay」による「100億円キャンペーン」が話題となる中で、物色が強まっていました。そのため、「キャッシュレス決済」関連銘柄の物色も一巡して足元では弱い動きが続いていましたが、10月消費増税を控え、再び物色が過熱する可能性は大いにあるでしょう。

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