なぜシンガポールには世界の超富裕層が集まるのか?
【第6回】 2013年6月19日 ザイ・オンライン編集部

日本人のお金持ちYさんが
シンガポール移住を決意した3つの理由

 ここまで5回にわたって、シンガポールに起業家・富裕層が集まるマクロトレンドについて解説をしてきましたが、今回からはシンガポールに拠点をおく日本人の各個人に焦点をあてて、シンガポールの最新事情を紹介していきたいと思います。

 初回はシンガポールで暮らす日本人超富裕層の代表として、シンガポール・マレーシアの不動産仲介を行う会社を経営されているYさんについてです。Yさんとはシンガポールの不動産視察を行ったことがきっかけで知り合い、弊社でシンガポールに移住される方が住居を探すときにいつもお世話になっている方です。

住環境と教育環境、医療面に魅かれ移住を決意

 Yさんは、日本で先物相場の投資家として活躍すると同時に、経営していた金融事業会社を売却し巨額の資産を築き、2008年にシンガポールに移住しました。当時は、昨年に廃止された投資家永住権プログラムのことが日本ではあまり知られていなかったため、金融資産をシンガポールに移すだけで永住権を取得できることに非常に驚いたそうです。

 Yさんは以前から香港の永住権も取得していましたが、香港の住居価格の高さとインターナショナル・スクールの空き待ちの長さに辟易していたため、住環境や教育の面から香港よりも優れているシンガポールを移住先に選びました。

超富裕層中国人にも好まれるシンガポールの高級一戸建て(撮影:岡村聡)

 日本で暮らしている時から、自分の子どもをグローバルな環境に適応できるように教育することに熱心で、都内のインターナショナル・スクールをいくつも見学したようですが、そもそも両親が日本人であるとなかなか入学ができず、施設やカリキュラムの面でも物足りなさを感じたようです。

 シンガポールのインターナショナル・スクールは敷地が日本のものより広く施設も充実している上に、世界中の様々なバックグラウンドを持った同級生に囲まれて学べることに大きな魅力を感じたとYさんは話しています。

 移住から5年でシンガポールでの生活が大変気に入り、シンガポール国籍を取得して帰化することを予定していますが、その決断をすることになった最も大きな要因として、シンガポールの教育環境の素晴らしさがあったようです。