クレジットカードの達人!ゴールド&プラチナカード比較
【第22回】 2015年12月25日 岩田昭男 [消費生活評論家]

「デビットカード」のメリット増加で普及なるか?
スーパーなどのレジがATM代わりに使える
「キャッシュアウト(預金引き出し)」解禁の意味

「VISAデビット」をはじめとする「ブランドデビット」
海外でも使えるので、一枚は持っておこう!

 「デビットカード」といえば、今や多くの人が思い浮かべるのは「VISAデビットカード」でしょう。一時は頻繁にテレビCMも流れていましたし、発行元である大手銀行も普及に尽力しています。その結果、近年「VISAデビットカード」の利用者はかなり増加したように感じます。

「VISAデビットカード」とは、国際クレジットカードブランドの「VISA」と、いくつかの銀行が提携して生まれたものです。「VISA」ブランドのクレジットカードが使える場所(一部を除く)なら、クレジットカードと同じような感覚で決済に利用できます。

 もちろん、国内だけでなく、海外の「VISA」加盟店でも使えます。また、海外のATMではクレジットカードと同じように現地通貨で現金を引き出すことも可能です(自分の口座から引き出せるわけではなく、クレジットカードのキャッシングと同じ仕組み)。つまり、両替をしなくてもいいので、非常に楽なのです。

 そんな「VISAデビットカード」とクレジットカードとの最大の違いは、買い物の代金が即時、紐づけされた銀行口座から引き落とされる点にあります。そのため、口座にお金が入っていなければ利用できないことになります。カードを利用してから支払うまでにタイムラグがないため、“お金がないのに使いすぎてしまう”という、クレジットカードにありがちな使いすぎを避けられるのが「VISAデビットカード」の大きなメリットです。

「VISAデビットカード」を作りたいなら、「VISAデビットカード」を取り扱う銀行に口座を開く必要があります。「VISAデビットカード」を取り扱う銀行は少しずつ増えていますが、まだ数は多くありません。

 代表的なのは三菱UFJ銀行(三菱UFJ-VISAデビット)や「ソニー銀行(Sony Bank WALLET)」「PayPay銀行[旧:ジャパンネット銀行](VISAデビットカード)」「楽天銀行(楽天銀行デビットカード)などです。すでに口座を持っているなら、改めて銀行の店頭やホームページなどから、「VISAデビットカード」の発行を申し込みましょう。

 「VISAデビットカード」は、銀行のキャッシュカードと一体化されている場合が多く、普通預金を引き出すキャッシュカードを、そのまま「デビットカード」として買い物に使えるわけです。ただ、銀行によっては、キャッシュカードとは別にデビットカードを単体で発行している場合もあり、システムは微妙に異なります。年会費も、かかる銀行とかからない銀行があります。

■主要な銀行の「VISAデビットカード」を比較!
銀行名 年会費(税抜) 詳細
初年度 2年目以降
 ソニー銀行 無料
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【ソニー銀行の「VISAデビット付きキャッシュカード」の特徴】
「Sony Bank WALLET」として2016年1月4日にサービス開始。0.5%~2%のキャッシュバック、年間50万円(税込)までのショッピング保険も付帯。
 PayPay銀行(ジャパンネット銀行 無料
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【PayPay銀行の「VISAデビットカード」の特徴】
通常の利用では還元率0.2%。
 イオン銀行 無料
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【イオン銀行の「イオンデビットカード」の特徴】
200円ごとに1ポイント、WAONに交換可能な「ときめきポイント」が貯まる(還元率0.5%)。年間50万円(税込)までのショッピング保険つき。
 スルガ銀行 無料
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【スルガ銀行の「SURUGA VISAデビットカード」の特徴】
「ANA支店」などの一部ネット支店で発行。「ANA支店」では、年間利用額が100万以上~200万円未満で3000マイル、200万円以上なら8000マイルがもらえる
 楽天銀行 953円
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【楽天銀行の「楽天デビットカード(VISA)」の特徴】
1000円ごとに2ポイントの「楽天スーパーポイント」付与(還元率0.2%)。ただし、「楽天銀行デビットカード(JCB)」のほうが年会費無料+還元率1%でお得
 三菱UFJ銀行 無料 1000円(※1)
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【三菱UFJ銀行の「三菱UFJ-VISAデビット」の特徴】
23歳以下、あるいは年間10万円以上の利用で2年目以降も年会費無料に(※1)毎月利用額の0.2~0.5%が自動的にキャッシュバックされる(※2)
※1 2020年7月1日から、2年目以降も無条件で年会費無料に変更。※2 2020年7月1日から、キャッシュバック率は一律0.2%に変更。
 りそな銀行 無料 500円
(条件次第で無料)
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【りそな銀行の「りそなVISAデビットカード」の特徴】
ショッピング利用1000円ごとに5ポイント付与(還元率0.5%)のほか、2年目以降は1年ごとに年1回でも利用すれば500ポイントがもらえる

 「VISAデビットカード」ばかり目立っていますが、2014年あたりからは「JCBデビットカード」など、VISA以外のカードブランドによるデビットカードも登場しています。

■主要な銀行の「JCBデビットカード」を比較!
銀行名 年会費(税抜) 詳細
初年度 2年目以降
 楽天銀行 無料
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【楽天銀行の「楽天銀行デビットカード(JCB)」の特徴】
1000円ごとに10ポイント(=10円相当)の「楽天スーパーポイント」付与で、還元率が1%と高いのが最大の特徴。同じ楽天銀行の「VISAデビットカード」よりお得
 大垣共立銀行 無料
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【大垣共立銀行の「OKBデビット(JCB)」の特徴】
1000円ごとに1ポイント(=5円相当)の「Oki Dokiポイント」付与(還元率0.5%)。最高3000万円の国内・海外旅行傷害保険(利用付帯)が付帯
 北洋銀行 無料 500円
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【北洋銀行の「北洋-JCBデビット」の特徴】
1000円ごとに1ポイント(=5円相当)の「Oki Dokiポイント」付与(還元率0.5%)。最高3000万円の国内・海外旅行傷害保険(利用付帯)が付帯
 ちばぎん 無料 1250円
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【ちばぎんの「ちばぎんスーパーカード<デビット>」の特徴】
1000円ごとに1ポイント(=5円相当)の「Oki Dokiポイント」付与(還元率0.5%)。最高3000万円の国内・海外旅行傷害保険(利用付帯)、ショッピング保険が付帯

 以前は「MasterCardデビットカード」も発行されていたものの、現在は日本では発行されていません。これらのカードブランドによるデビットカードは、元々あるクレジットカードのネットワークを活用するため、導入にそれほどコストや手間がかからないのでしょう。これらを「ブランドデビットカード」と呼びます。

 例えば、楽天銀行デビットカード(JCB)のように、利用100円ごとに1ポイント貯まるような、高還元率デビットカードも出てきています。ただのキャッシュカードしか所持していない人は、このような「ブランドデビットカード」を持ってみる価値はあるでしょう。還元率などの付加価値はもちろんですが、なるべく年会費が発生しないものがおすすめです。

楽天銀行
コンビニATM出金手数料(税抜) 振込手数料(税抜)
セブン-
イレブン
ローソン ファミリー
マート

(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
月0~7回まで無料
(※)、以降は200円
月0~7回まで無料(※)、以降は250円 月0~7回まで無料(※)、以降は200円  同行あて:無料
 他行あて:月0~3回まで無料
(※) 、以降は152~238円
【楽天銀行のメリット】
「楽天証券」との口座連動サービス「マネーブリッジ」を利用すれば、普通預金金利がメガバンクの100倍の0.10%に大幅アップ! さらに「ハッピープログラム」に無料エントリーすると、ステージに応じてATM出金手数料が最大で月7回まで無料に! 楽天証券の申し込みページから「楽天証券の口座+楽天銀行の口座」を同時に開設も簡単にできる。
※「ハッピープログラム」のステージにより決定。
【関連記事】【楽天銀行の金利・手数料・メリットは?】楽天証券との口座連動により普通預金金利が5倍に!振込などの取引で「楽天スーパーポイント」も貯まる
楽天証券+楽天銀行の同時口座開設はこちら(公式サイト)楽天銀行の口座開設はこちら(公式サイト)

「ブランドデビットカード」普及の前にスタートした
「J-Debitカード」は、加盟店の少なさにより低迷

  さて、そんな「ブランドデビット」が出回るよりもずいぶん前――今からもう10数年前ですが、「J-Debitカード」というサービスがあったことを覚えているでしょうか? “あった”と過去形で書きましたが、実際には今もあります。ただ、ここ数年は話題になることも少なく、ずいぶん廃れてしまっていたので、利用者数が少ないのが現状です。

 この「J-Debitカード」とは、手持ちの銀行キャッシュカードを使い、街の加盟店で買い物ができるサービスです。「ブランドデビットカード」と同じく、使った代金は即時口座から引き落とされます。2000年に「ゆうちょ銀行」と「みずほ銀行」が旗振り役となってスタートしました。

「J-Debitカード」は一部の銀行を除き、ほとんどの銀行のキャッシュカードを利用できます。「ブランドデビットカード」のように、手続きや申し込みをする必要がなく、今財布の中にあるキャッシュカードを決済に使えるわけですから、これほど便利な話はありません。

 ただ、そのわりにあまり普及しなかった最大の敗因は、加盟店数が少なかった点にあります。「J-Debitカード」加盟店の店頭には加盟店マークが貼ってありますが、それを確認しないことには「J-Debitカード」を利用できるかどうかがわかりません。「J-Debitナビ」のホームページを見れば加盟店はわかりますが、わざわざ調べるのは面倒なもの。使える場所がわかりにくいというのは、大きなネックです。

 そのため、加盟店が圧倒的に多く、特に調べなくても利用できる「VISA」や「JCB」の「ブランドデビットカード」に押され、「J-Debitカード」は苦境に立たされることになりました(しかも、「J-Debitカード」は海外では使えないというデメリットもあります)。

 ところが、つい最近になって、金融庁が「J-Debitカード」返り咲きの打開策を発表したのです。次ページから、その打開策について解説します。