2016年秋の「Apple Pay」開始に伴い、街中やネットでのスマホ決済は、より身近なものとなりました。私自身もそうですが、複数のクレジットカードや電子マネーがスマホに収まり、スマホが「第2の財布」のような存在になっている人も多いはずです。
【※関連記事はこちら!】
⇒Apple Payで一番お得な最強クレジットカード発見!10月25日スタートの「Apple Pay」で利用できるSuicaとクレジットカードのお得な活用法を伝授!
⇒Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ!Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ!
しかし、便利になった反面で、注意すべき点もあります。それは、「スマホを紛失したときの対応」です。
クレジットカードを紛失した場合には、「すぐにクレジットカード会社に連絡して、カードを利用停止にしなければならない」ということが常識になっています。しかし、「電子マネーなどを登録したスマホを紛失したとき、どこに連絡して、どうすべきなのか」は、意外と盲点になっている気がします。
また、スマホに登録したものではなく、電子マネーのカードや「ブランドデビットカード(VISAやJCBなど、クレジットカードの国際ブランドを利用したデビットカード)」を紛失したときも、対応に悩むケースがあるかもしれません。そこで、今回はスマホ、電子マネー、ブランドデビットカードなどの紛失・盗難時の正しい対処法について紹介していきたいと思います。
電子マネーを入れたスマホ紛失、手続きをしない間に
不正利用被害に! 電子マネーの会社への手続きは迅速に
以前、こんな不正利用の被害がありました。
Aさんは、スマホに入れた電子マネーを不正利用されてしまいました。3日前にスマホを紛失しており、それを誰かに拾われて、勝手に使われてしまったのです。本来なら、すぐに電子マネーの発行会社に利用停止の手続きをすべきでしたが、多忙を言い訳に、電子マネーの発行会社はもちろん、携帯電話会社にも警察にも連絡していませんでした。
その結果、電子マネーの不正利用により、被害額は3万円に。電子マネーを「オートチャージ」に設定していたので、手持ちのクレジットカードからどんどんお金を引き出される形になってしまったのです。ちなみに、「オートチャージ」とは、残高が設定金額未満になったとき、自動的に設定された金額が所定の預金口座から引き落とされ、 自動的にチャージされるサービスです。
「オートチャージ」の電子マネーを知らない人に拾われてしまったら、大変です。拾った人が悪人だったら、悪人に打ち出の小づちを差し出してしまうようなものです。
Aさんの場合、まだ被害が3万円程度に止まってよかったと言えるかもしれません。Aさんは、不正利用に気が付いてから、ようやく電子マネー会社に連絡して止めてもらいました。それから警察に行き、被害届けを出しました。しかし、結局犯人はわからずじまいでした。
さて、このAさんの行動にはいくつか問題点があります。まず、紛失した時点で、すぐに電子マネーの発行元に連絡しなかったこと。スマホは財布代わりであるという認識に欠けていたのでしょう。特に「オートチャージ」の設定にしていたのなら、どんな事情があろうと連絡をすべきでした。
また、暗証番号などの管理が甘かった可能性もあります。誰かに簡単に暴かれてしまうような暗証番号だと、スマホを簡単に開かれてしまい、個人情報を盗まれたり、電子マネーなどを利用されるリスクも高くなるのです。
「nanaco」は利用停止処理を連絡しても、
すぐには停止ができないので要注意!
実際の例を挙げてスマホ・携帯電話に登録した電子マネーについて話をしてきましたが、通常の電子マネーのカードを紛失した場合も、電子マネーの会社に連絡すれば、利用停止にできます。そうすれば、以後不正利用はされません。
なお、電子マネーの種類によっては、「記名式」と「無記名式」を選べる場合があります。記名式は、氏名などの登録をするので、本人以外は原則として利用できないことになっています。無記名式は、特に個人情報の登録は必要ありません。
記名式にしておくと、本人確認ができるため、紛失時に利用停止手続きをすることで、原則的に残金を保護してもらうことができます。無記名式はそれができないので、落としたら戻ってこない可能性が高く、奇跡的にカード自体が戻ってきて中身がスッカラカンだったとしても、残金を補償してもらうことはできません。
記名式と無記名式を選択できる電子マネーといえば、交通系電子マネーの「Suica」がその代表例ですね。「nanaco」は会員にならないと使えないので、無記名式はありません。基本的には、紛失するリスクを考えるのであれば、記名式の電子マネーを選択するべきでしょう。
ちなみに、「nanaco」には注意点があります。紛失したときに手続きをしても、利用停止処理が完了して電子マネーが使えなくなるまでに、3日かかってしまうのです。つまり、即時停止ができないので、それまでに悪意のある人に拾われてしまったら、チャージした分のお金を全部使われてしまう可能性が大。よって、「nanaco」にはあまり大金を入れないようにしたほうがいいでしょう。
【※関連記事はこちら!】
⇒nanacoチャージのポイント付与率が激減する「nanacoショック」が高還元カードで発生中!一方、「セブンカード・プラス」の存在感が急上昇!
警察に紛失届を出さないと、
不正利用の補償が受けられない!?
最近は、「VISAデビットカード」「JCBデビットカード」といった「ブランドデビットカード」を保有している人も増加しています。「ブランドデビットカード」は、ほとんどクレジットカード感覚で利用できるので、紛失したときには即時利用停止措置を取る必要があります。
「ブランドデビットカード」を紛失したら、まずは発行元の銀行のデビットカード対応窓口に連絡し、利用停止の依頼をしましょう。さらに、最寄りの警察に届け出を出します。警察に届け出を出すのは、クレジットカードや電子マネーを紛失したときも同様です。
「ブランドデビットカード」を紛失した旨を銀行に連絡してから一定期間内であれば、不正利用された場合に補償を受けられます。しかし、補償を受けるためには、警察に紛失届を提出することなどが条件となっています。逆に言うと、警察に紛失届を出していない場合、補償を受けられなくなってしまうため、忘れずに届け出てください。
【※関連記事はこちら!】
⇒「デビットカード」のメリット増加で普及なるか?スーパーなどのレジがATM代わりに使える「キャッシュアウト(預金引き出し)」解禁の意味
iPhoneなら「紛失モード」の設定など
セキュリティ機能の活用でカード型より安全になる
カード型の電子マネーやブランドデビットカード、クレジットカードを紛失した場合、悪意のある人に拾われてしまったら、のちのち補償が受けられるとしても、不正利用のリスクは高くなります。
その点、スマホの中に電子マネーなどを入れている場合は、事前にパスコードによるロックの設定、指紋認証などのセキュリティ機能を設定しておけば、不正利用のリスクは小さくなります。
iPhoneの場合は、「iCloud」で紛失モードの設定をしておくと、万一iPhoneを紛失したときでも、デバイスを「紛失モード」にすることで、「Apple Pay」の不正利用を防止することも可能です。今の時代、カードで電子マネーやクレジットカードを保有するよりも、「Apple Pay」などのスマホで利用しておくほうが安全性が高いと言えそうです。
もちろん、紛失しないに越したことはありませんが、いざというとき慌てないために、スマホのセキュリティ設定を見直したり、最低限の対応策を覚えておいたりして、すぐに対応できるようにしておいたほうがいいでしょう。
(取材・構成/元山夏香)
【※関連記事はこちら!】
⇒Apple Payで一番お得な最強クレジットカード発見!10月25日スタートの「Apple Pay」で利用できるSuicaとクレジットカードのお得な活用法を伝授!
⇒Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ!Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ!
※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2023年の最強カードは?
⇒【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】
「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!
全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【2024年11月1日時点・最新情報】
|
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
||||
0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
||||
◆楽天カード |
||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
|
【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
||||
【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」が改悪続きでも“最強のポイント”である理由を専門家が解説!「楽天カード」などだけでなく、無料でポイントを獲得できるサービスが魅力! ◆「楽天カード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうが得をする“損益分岐点”が判明! 楽天市場で年36万円を利用しない限り、年会費無料の「楽天カード」で十分! |
||||
◆イオンカードセレクト |
||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
|
【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、無条件で「イオン銀行Myステージ」が「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
||||
【関連記事】 ◆イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! ◆【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! |
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
||||
0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
||||
◆JCB CARD W(ダブル) |
||||
1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
||||
【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
||||
◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
||||
0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
||||
【関連記事】 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは“プラチナ”を超える“ゴールド”! 日本初のゴールドカードを受け継ぐ「新生ゴールド」を解説! ◆【アメリカン・エキスプレス・カードを一覧で比較】アメックスが発行する15枚のカードの年会費や特典、還元率を比較して、自分にピッタリの1枚を探そう! ◆アメックスの新規入会キャンペーンをまとめて紹介!「アメリカン・エキスプレス」の入会特典で、ポイントやマイルをお得に獲得しよう! |
||||