クレジットカードの達人!ゴールド&プラチナカード比較
【第24回】 2016年3月3日 岩田昭男 [消費生活評論家]

「Vプリカ」「eさいふ」「バニラVisa」など
ネット決済用「プリペイドカード」のメリットは?
クレジットカードと使い分けて買い物上手になろう!

 カード業界全体を見渡すと、最近元気があるのは、クレジットカードよりもデビットカードやプリペイドカードです。もともとクレジットカードを使うのがあまり好きではない人や、何らかの事情でクレジットカードを保有できない人たちの間で、今、審査なしで持てるデビットカードやプリペイドカードの人気が高まっています。

前回までデビットカードについて紹介してきたので、今回はプリペイドカードについて取り上げていきましょう。プリペイドカードも色々ありますが、今回は、最近種類が増加しているネット決済用プリペイドカードに絞って紹介します。

 ネット決済用のプリペイドカードには、どんなメリットとデメリットがあるのか? すでにクレジットカードを保有している人でも、使う意味があるのか? また、おすすめのプリペイドカードや、プリペイドカード選びの注意点も紹介します。

コンビニでたくさん売られているプリペイドカード
どんなメリットがある? 持つべき人は?

 そもそもプリペイドカードとは、一定の金額を前払いし、その金額分だけ買い物ができるカードを指しています。「Suica」や「WAON」、「nanaco」といった、プリペイド式の電子マネーを普段から利用し、プリペイドカードに慣れ親しんでいる人も多いでしょう。

 電子マネーに限らず、最近は多様なプリペイドカードが発売されています。少し前から、コンビニやドラッグストアなどでも、プリペイドカードのコーナーが常設されるようになりました。それも1~2種類ではなく、10数種類のプリペイドカードがズラリと並んでいることが多いです。店頭だけでなく、マルチメディア端末で購入できるプリペイドカードもあります。

「LINEプリペイドカード」。セブン-イレブンやローソン、ファミリーマートなどで取り扱われる。デザインは数種類あり。

 コンビニのプリペイドカードの大半は、「LINEプリペイドカード」や「iTunes Card」、「Google Play カード」、「GREEプリペイドカード」「モバコインカード」「DMMカード」といった、オンラインサービスで利用できるプリペイドカードです。

 これらのプリペイドカードは、基本的に用途が決まっているものが多く、「LINEプリペイドカード」ならLINEスタンプやゲームの購入時に利用できます。「iTunes Card」なら、iTunesストアでのアプリや音楽の買い物に利用できます。

 用途が限定されないタイプのプリペイドカードでは、ネット上のVISA加盟店であれば利用できる「Vプリカ」「eさいふ」「バニラVisaオンライン」などが、ネットショッピング好きの人に人気です。

 これほどネット決済用のプリペイドカードが数多く出回るようになったのは、スマホの普及で多くの人がオンラインサービスを利用し始めたからです。

 ソーシャルゲームなどのオンラインサービスを利用する場合、原則として現金で決済することはありません。登録したクレジットカードや、電子マネー、プリペイドカードで支払うのが普通です(コンビニのマルチメディア端末で支払えることもあります)。

 クレジットカード情報を登録しておけば手っ取り早いですが、クレジットカードを保有していない人だと、この手は使えません。その点、プリペイドカードを買っておけば、カードに付いているコード番号をオンラインサービスに入力するだけで、誰でも利用できます。

 それでは、ネット決済用のプリペイドカードはクレジットカードを保有していない人向けのものか?――といえば、そうとも限りません。クレジットカードを保有している人にとっても、プリペイドカードにはメリットがあります。例えば、次のような点です。

【ネット決済用プリペイドカードのメリット】
◆クレジットカード情報を登録しないで済む。
◆万一不正利用されても、被害が限定的。
◆使える金額が決まっているので、使いすぎる恐れがない。
◆他人にプレゼントしやすい。


 順に説明していきましょう。

個人情報流出のリスクは絶対にゼロにできない
プリペイドカードの利用は自衛策になる!

 個人情報の流出問題が後を絶たない今、自分のクレジットカード情報をあちこちのサイトに登録することに、不安を感じている人は多いはずです。残念ながら、どんなに万全のセキュリティを謳っているサイトでも、個人情報流出のリスクをゼロにすることはできません。

 ただ、自力でもある程度は、情報流出によって損失を被るリスクを引き下げることは可能です。クレジットカードの代わりに、プリペイドカードや「バーチャルカード」を利用すればいいのです(※バーチャルカードとは、実際のプラスチックカードが発行されず、ネット決済のみで利用できる、“バーチャル”なクレジットカードやプリペイドカードのこと)。

 たとえば、コンビニで販売されているプリペイドカードは、大抵1000円、3000円、5000円など価格が決まっており、使いきったらそれで終わりのカードが多いです。そのため、もしカードを不正利用されても、被害は限定的です。

 マイナーなショッピングサイト、あるいは海外のサイトで買い物をするときなど、クレジットカード情報を入力するのは、不安や抵抗感を感じることもあるでしょう。そんなときも、プリペイドカードがあれば便利です。

 さらに、プリペイドカードには、自分自身のお金の使いすぎを予防する効果もあります。ソーシャルゲームに課金する際など、熱中してお金を使いすぎてしまう――というのは、よく耳にする話。クレジットカード決済だと気楽にお金を使えてしまうため、こうしたワナに陥りがちです。

 その点、プリペイドカードであれば、必然的に使える金額に上限ができるため、クレジットカード決済よりは使いすぎを予防しやすくなります。

 また、ゲーム好き、音楽好きの友人・知人、子どもなどへの気軽なプレゼントとしても、活用している人が多いようです。よく、「子どもがソーシャルゲームに課金しすぎて、親のクレジットカードに多額の請求が来た」というような話も聞きますが、プリペイドカードを渡しておけば、一定金額以上は使えないので安心です。

ネット上のVISA加盟店の大半で利用できる
「Vプリカ」「eさいふ」はどんなプリペイドカード?

 いくつかメリットを挙げましたが、中でも一番大きなメリットは、やはりクレジットカード情報をばらまかずに済むという点に尽きます。

「いつもiTunesでしかネット決済しない」など、決まったところでしたネット決済しないのであれば、コンビニで販売されている専用のプリペイドカードで十分でしょう。しかし、幅広くネットショッピングをし、買い物の回数も多い人だと、用途が限定され、使いきったら終わりのプリペイドカードでは、いちいち購入するのが面倒です。

 そんな人に向いているのは、幅広いネットショップなどで利用でき、チャージして何度も使い続けられるタイプのインターネット決済専用のプリペイドカードです。いくつかありますが、代表的なのは「Vプリカ」「eさいふ」です。

「バニラVisaオンライン」は使い切り型という点が「Vプリカ」と異なる。

 なお、幅広いネットショップで利用できるプリペイドカードといえば、「バニラVisaオンライン」も人気です。ただ、使い切り型なので、「Vプリカ」や「eさいふ」のようにチャージして使い続けることはできません(その点以外は、「Vプリカ」「eさいふ」と酷似した仕組みのプリペイドカードです)。

 ここからは、チャージして利用できる「Vプリカ」も「eさいふ」に絞って解説していきます。

「Vプリカ」も「eさいふ」も、国際ブランドのVISAと提携しているプリペイドカードで、ネット上のVISAが使えるショップであれば、基本的に世界中どのネットショップでも利用できます(一部、使えない場合もあります)。

 どちらも、原則として実際のプラスチックカードが発行されない、バーチャルカードです。バーチャルカードも、普通のクレジットカードのように、カード名義、カード番号(16桁)、有効期限、セキュリティコードが発行されます。ネットショッピングでは、これらの情報さえあれば、実際のプラスチックカードがなくても決済ができます。

「Vプリカ」と「eさいふ」を比較すると、より知名度が高いのは、ライフカードとVISAの提携で誕生した「Vプリカ」です。「Vプリカ」と「eさいふ」は特徴がよく似ているので、次ページからは「Vプリカ」を例に、どんなプリペイドカードなのか、より詳しく解説します。