金利上昇期待で上がっている日本の銀行株。さらにこのまま上がるのか?
金利上昇の期待を受けて、銀行株は大きく上昇しました。
銀行株は上昇する前、大手銀行株でPERが1ケタ台、配当利回りが4~5%台だったので、もしも良い金利上昇だったらこの銀行株上昇は妥当なものと言えますが、不景気になって、与信コストが上がれば(破綻が増えれば)、銀行株は下がると思います。
たとえば、アメリカの地銀株は金利が上昇しているにも関わらず、下落していました。大手銀行株も同じトレンドです。
金融の変化が起きる時は、だいたい急に起こります。上がる時はじわじわ、下がる時はショックということが多いです。
金利の急上昇、円安、ハイパーインフレ、倒産の増加、大増税はすべてが同時には起こらないと思いますが、このようなもののうち、いくつかの悪い出来事がこれから起こってくる可能性は大きいと思います。
日銀の超金融緩和策に守られてきた日本経済に変化が出る可能性大! 世界株への分散投資が急務!
今後の展開を正確に予想することは難しいです。しかし、思ったより早く金融・経済に変化が出る可能性は大きいと思います。特に日本はここ10年、日銀の超金融緩和策に相当守られてきました。
なので、分散投資することが急務だと思います。その時は視野をグローバルに拡げ、世界の株式に投資するのが良いでしょう。
あるいは、どうしても国内の株式を買いたいということであれば、バランスシートが健全で、何か競合にはない強みを持っており、国内市場を相手にしているだけでなく、海外市場にも積極的に輸出するなどしている企業の株式を買うべきだと思います。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。
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