今週末、私はキャンピングカーで、ワシントン州の海岸の方にあるグレイランドというところへ釣りにいきました。風が強く、釣りは結局あまりできませんでしたが、他の収穫がありました。
車が砂にはまっても、ストレスを感じていなかった家族
ワシントン州の砂浜の砂は固い場合が多いので、砂浜を車で走ることができます。飛行場として使える砂浜もあるぐらいです。しかし、最近は雨が全然降っておらず、砂が乾燥していて、やわらかかったです。今回は砂浜に車を停めて、釣りをしようと考えていました。
初日、ビーチにキャンピングカーで到着したら、砂にはまってしまった2WDのミニバンを運転している家族を見かけました。私は彼らを助けようとしましたが、成功しませんでした。幸いにも、私のあとに助けた人が成功しました。
驚いたのは、その家族がまったくストレスを感じていなかったことです。子どもたちは砂で遊び、親たちは車を砂から抜け出そうと必死ではありましたが、焦ってはいませんでした。彼らはひたすら試し続けていました。
70歳ぐらいでクランベリー博物館を購入し、クランベリー収穫機を一から作った老婦人
2日目、帰宅途中にクランベリー博物館を見かけ、立ち寄ってみることにしました。私はそこで唯一の来場者でした。プライベートツアーが楽しめました)。
オーナーのホリーは、70歳ぐらいで、もともとはサンディエゴの出身です。彼女は3年前に博物館と作業場を購入しました。この小さな町には知り合いが誰もいなかったといいます。彼女はゴルフやご婦人方とのお茶には飽きたと言っていました。
彼女は溶接を学び、写真に写っているクランベリー収穫機を一から作ったのです。それには3ヵ月かかりました。彼女は溶接をはじめ、他のいろいろなことを学ぶ必要がありました。彼女は笑って、「リタイアド(引退した)から、ただの“タイアド(疲れた)”になった」と言っていました。その機械は1万5000ドルで売られていました!
その後、博物館を手伝っているもう1人のおばあさんが、おいしいクランベリー製品のサンプルをたくさんごちそうしてくれました。
彼女は27年間の結婚生活の末、夫に離婚されたそうです。彼女は住む場所がなくなったのですが、ホリーが彼女を引き取り、手伝いの見返りに住む場所を提供したのです。私は、「ホリーは本当に親切だな」と思いました。私はこの話を聞いて、いくつかの製品を購入し、博物館に小さな寄付をしました。
人生は、変化に強ければ、変化ができれば、ハッピーになれる
今回は魚が釣れませんでしたが、2つの人生の教訓が得られました。
1つは、誰でも砂にはまることがありますが、心配しないで、ひたすらがんばり続ければうまくいくだろうということです。たとえ問題が解決できなくても、心配しないでください。最終的には親切な誰かが助けてくれるはずです。
投資も、仮に多少の下落に見舞われたとしても心配しないで、その投資対象に確信があるならば、辛抱強く長期の目線でやった方がいいでしょう。
もう1つ得られた教訓は、ホリーの人生が、どんな年齢でも新しいことを始めることができると証明しているということです。ただ、「疲れる」ことを恐れなければ。
最近、『Outlive』という本を読みました。長生きの方法について書かれた本です。本の最初、著者は死を恐れて、一生懸命に運動、健康に注力していたと書いています。最後は、生きる価値がない人生だったら、長生きするのは本末転倒になることを悟ったという話で、健康の前に、まず生き甲斐がないといけないという結論を書いていました。
人生は変化に強ければ、変化ができれば、ハッピーになれます。そして、生きる価値がある人生を送れるのではないかと思います。それと、旅先で人生経験が豊富な先輩たちから話を聞くと、おもしろいなと思いました。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。
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