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【1】今日の株式相場早わかり!
153円高、3日続伸で3万2000円台回復!
日経平均株価は3日続伸! 低調な米国市場の流れを受けて安値圏からスタートしたものの、前場でプラスに転じ、その後は心理的な節目である3万2000円手前で売り買いが交錯。大引け前に買いが優勢となり15日以来、6営業日ぶりに3万2000円台を回復し3日続伸して引けた。22日の米国市場ではNYダウが続落。金利上昇懸念に加え、大手格付け会社S&Pグローバルが地銀5行を格下げしたことから金融株が売られた。ただ、米株価指数先物が時間外取引で堅調に推移し、東京市場では幅広い業種が値上がり。長期金利が一時0.675%と2014年1月以来の高水準を付け、利ざや改善期待で三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループはプラスに転じた
今晩の米国では半導体大手でAI(人工知能)関連の代表格ともなったエヌビディアが決算発表を予定している。万一、ネガティブな材料が出れば市場全体に与えるインパクトは大きそうだ。
【日経平均】32010.26円↑(+153.55円)
【マザーズ指数】745.83↑↑(+10.68)
【NYダウ】34288.83ドル↓(-174.86ドル、22日)
【ナスダック】13505.873→(+8.283、22日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
中国依存度の高い企業に要警戒! TDKなど50%以上
中国で不動産バブル崩壊が観測され、深刻な経済停滞懸念が浮上している。そこで中国依存度が高い時価総額1000億円以上の主要企業を調べた。下表は直近本決算の売上高で中国が占める割合だ。今世紀の中国の成長を取り込んで成長した優良企業が並ぶが、大市場の中国に依存した成長モデルが曲がり角に来ていないか、警戒が必要だろう。
特に依存度の高い銘柄では、中国依存度が50%以上のTDKと村田製作所の電子部品メーカーが目立つ。2社とも株価は中国の成長に合わせるように長期的には右肩上がり。しかし、ここまで中国依存度が高いと、今後は分散されていないことのリスクが浮上する可能性がある。他にも中国依存度が高い銘柄には電子部品や半導体装置メーカーが目立つが、米国主導の中国への半導体投資規制が進むことも懸念材料だ。
消費財関連では育児用品メーカーのピジョンが36.6%。すでに中国の出生率は1.09(2022年)で、日本を下回っていることも念頭にウオッチしたいところだ。中国人にも強い人気を誇る資生堂とユニクロを展開するファーストリテイリングは、2社とも約4分の1を中国依存している。中国の不動産不況が個人消費に与える影響を注視したい。
塗料大手の日本ペイントホールディングスも中国依存度は36.2%と高い。今期営業利益は41.2%の大幅増益予想だが、中国では自動車用塗料と住宅向け塗料が両輪なので、不動産不況は気になるところだ。
なおコマツのように、中国銘柄のイメージが強くても、実際は中国依存度が2%にまで低下している銘柄もある。過去のイメージにとらわれすぎないことも重要だ。
■TDK株価チャート/日足・6カ月
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【3】水曜連載「投資の疑問に答えます」
自社株買いで株価が上がる理由は?
(ご質問)
自社株買いが発表されると株価が上がるのはなぜでしょうか?
(答え)
自社株買いによって株価指標が改善するからです!
2022年に実施された上場企業の自社株買いの合計額は9兆円を超えて過去最高。今年はそれを上回るとみられています。自社株買いというのは、企業が自ら発行した株式を、自らの資金で買い戻すこと。増配と並ぶ株主還元策として注目を集めており、自社株買いを発表した企業の株価は上昇することが多いです。
では、なぜ株価が上昇するのでしょうか。まず大量の買い注文によって、株価が下支えされる効果があります。しかし、もっとも大きな要因は、発行済み株式数が減ることによる株価指標の改善です。企業は取得した自己株式を消却することで、発行済み株式数を減らすことができます。EPS(1株当たり当期利益)は純利益÷発行済み株式数で算出するので、自社株買いで発行済み株式数が減少すればEPSは上昇します。
PER(株価収益率)は株価÷EPSで計算するので、EPSが上昇するとPERは低下します。PERが小さくなると割安とみなされ、株価上昇につながります。ROE(自己資本利益率)も同様に上昇します(表中の式も参照)。ROEは、高いほど経営の効率性が高いとみなされる指標なので、株価は上昇します。
このように自社株買いによって株価指標の改善が見込めるため、株価の上昇につながるのです。ただし、自社株買いにはデメリットもあります。企業の手持ちの現金が減るため、自己資本比率の低下や、資金繰りが悪化する懸念が生じることもある点に注意しましょう。
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