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【1】今日の株式相場早わかり!
SQ値に届かず続落、アップル下落・内需に懸念も
日経平均株価は続落! 7日の米国市場ではNYダウが3日ぶりに反発したが、医薬品・ヘルスケアなどの(景気の影響を受けにくい)ディフェンシブ株が支えとなった格好だ。ナスダック総合指数やS&P500指数は下落。中国政府がスマートフォン「iPhone」の使用禁止を拡大する計画と報じられたアップルは続落した。今日の日経平均株価もこうした流れを引き継いで続落スタート。先物・オプション9月物の特別清算指数(メジャーSQ、3万2921.39円)にわずかに届かず、この水準が上値抵抗線として意識されたか、後場には下げ幅を480円近くに広げる場面があった。売買代金上位では東京エレクトロンの下げが目立った。
4~6月期の実質国内総生産(GDP)2次速報が前期比年率+4.8%(1次速報は+6.0%)に下方修正されたほか、7月の毎月勤労統計で実質賃金が前年同月比-2.5%(6月は-1.6%)となるなど、引き続き内需減速への懸念もぬぐえない。
【日経平均】32606.84円↓↓(-384.24円)
【マザーズ指数】750.25↓(-4.83)
【NYダウ】 34500.73ドル→(+57.54ドル、7日)
【ナスダック】13748.832↓(-123.639、7日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
9月も外食・小売の優待が人気! トリドールHDなど
今日は9月に実施される人気の株主優待を確認しよう。3月期決算企業が9月の中間期末に実施するものを中心に、人気優待が多くそろっている。今週半ばまでの株式相場の好調が一変しつつあり、今後も19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)などの重要イベントが相次ぐが、人気優待株は権利取りの動きが株価を支える可能性もありそうだ。
うどん店「丸亀製麺」のトリドールホールディングスや回転ずし店「スシロー」のFOOD & LIFE COMPANIES、牛丼店「すき家」のゼンショーホールディングスのように、外食各社の株主優待はやはり人気どころだ。F&LCは9月5日号で触れた通り、迷惑動画問題や値上げによる客足の減少に歯止めがかかってきた印象。ゼンショーHDは「すき家」や回転ずし店「はま寿司」の拡大が期待され、トリドールHDもコスト高の影響こそあるが「丸亀製麺」は好調だ。また、アトムはコロワイド傘下でステーキ店や回転ずし店を展開する外食企業となる。
小売では百貨店の三越伊勢丹ホールディングスや家電量販店のヤマダホールディングスの株主優待が人気で、生活スタイルや好みに応じ検討したい。三越伊勢丹HDは高額消費や訪日客(インバウンド)消費が堅調、ヤマダHDは再成長を目指し店舗開発などを推進中だ。すでに知られている通り、オリックスは人気優待の常連だったが、今期末を最後に廃止する予定。
なお、権利確定日が9月末の株主優待の権利付き最終売買日は27日となる。9月の高配当株は9月6日号で確認してほしい。
■トリドールホールディングス株価チャート/日足・6カ月
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【3】金曜連載「ザイアナリスト小林大純『ホットなテーマ!』」
「値上げ疲れ」じわり、節約志向をとらえる企業は?
5日発表された7月の家計調査で、2人以上の世帯の消費支出は物価変動の影響を除く実質で前年同月比-5.0%(6月は-4.2%)となった。今日発表された7月の毎月勤労統計では、実質賃金が前年同月比-2.5%(同-1.6%)となり、インフレに賃金の上昇が追い付いていない構図が浮かび上がっている。百貨店などでは高額消費が堅調だが、一方で節約志向が一段と強まることも想定されそうだ。
株式市場では持続的なインフレが期待される中、積極的に値上げしている企業が高く評価されている。一方、「価格据え置き」を堅持する企業はコスト高のもとで採算改善のイメージが持ちづらく、株価が軟調なケースも散見される。ただ、相次ぐ値上げを実施してきた日本マクドナルドホールディングスが、期間限定ながら主力商品「マックフライポテト」の値下げキャンペーンを行って話題に。また、ゼンショーホールディングス傘下のなか卯が親子丼を値下げしたり、イオンが9月から一部PB(プライベートブランド)商品を値下げしたりと、ここにきて消費者の「値上げ疲れ」を意識したような動きが出てきている。
値上げ企業が評価される中で逆張り的にはなるが、節約志向の高まりによる消費者からの支持拡大を期待し、セリア、ワークマン、サイゼリヤといった価格据え置き企業に注目したい。また、節約・生活防衛関連銘柄としては、「業務スーパー」の神戸物産やディスカウント店「ドン・キホーテ」のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、リユースのトレジャー・ファクトリーやメルカリも定番だ。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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