「勝者のゲーム」と資産運用入門

2024年3月期純利益を上方修正する日本企業が続出。日本企業の業績は欧米企業より好調で、来年も期待。株価は中長期で業績と連動。好業績銘柄は保有続けよ太田忠の勝者のポートフォリオ 第111回

2023年11月21日公開
太田 忠
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

日本企業の業績は好調。2024年3月期の純利益見通しは前期比13%増

 日本経済は成長しない、日本企業には期待できない―。

 海外投資家からいつも口癖のように言われるこのセリフ。「やはりそうですよね。日本は成長している印象はないですし、欧米企業に比べると魅力的な企業は少ないですし…」と日本人もやや自虐めいた返事をしてしまいがちだと思う。ところがどっこい、今グローバルに見て最も業績好調なのが日本企業である。

 2023年7~9月期の決算発表がほぼ出揃ったが、2024年3月期の上場企業の純利益見通しは前期比13%増となっており、9月時点の6%増から加速している。円安の追い風に加えて、国内外で値上げが浸透していることが大きな要因だ。これで3年連続での最高益更新は確実。好業績や金利低下を受けて先週水曜日の日経平均は823円高と今年最大の上げ幅となり、7月3日の年初来高値3万3753円まであと233円にまで迫った。

トヨタ自動車を筆頭に通期純利益を上方修正する日本企業が続出

 3月期決算企業を見ると、10月以降に通期純利益を増額したのが66社(金額合計2.8兆円)、一方減額したのは28社(同0.7兆円)となっている。もちろん1社で1.37兆円もの上積みをしたトヨタ自動車の影響は大きいが、それを除いても上方修正の方が優位である。また、日本企業の稼ぐ力を図る指標「営業利益率」を見ると、東証株価指数(TOPIX)採用企業の7~9月期の営業利益率は8.1%であり、同四半期として最高の水準にある。値上げがうまくいっていることが数字として現れていると思う。

 グローバル比較で見た場合、日米欧の予想1株当たり利益は日本が14%増、米国が6%増、欧州が10%減となっており、非常に大きな格差が生まれている。特に欧州はインフレと景気後退が同時に進む「スタグフレーション」の色彩が強まっており、ユーロ圏の国内総生産(GDP)成長率は7~9月期にマイナスに転落した。一方でユーロ圏の9月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は4.3%、英国は6.7%となり、2~3%台の米国や日本を上回っている。

日経平均28%高など日米欧の年初来株価パフォーマンスも日本が圧倒

 こうしたことを反映して、年初来の株価パフォーマンスにも顕著な違いが生じている。11月16日時点での日経平均は28%高、米S&P500は17%高、欧州の主要600社で構成する株価指数「ストックス600」はわずか6%高に留まっている。米景気鈍化懸念など世界の株式市場はリスクを抱えるが、日本株の相対的な優位性が浮かび上がっている構図だ。PER(株価収益率)を比較すると日経平均が15倍、米S&P500が18倍、ストックス600は12倍。ストックス600が最も割安だが、2024年1~3月期まで4四半期連続で減益が続く見通しとなっており、投資家は敬遠している状況だ。

 ところで、先週水曜日に内閣府が発表した7~9月期のGDP速報値は前期比年率2.1%減となった。マイナス成長になるのは3四半期ぶりであり、事前の民間予測0.5%減を下回った。経済活動が落ち込んだ大きな理由は根強いインフレである。一方、米国の7~9月期のGDPはプラス4.9%。GDPと企業決算は単純にリンクするものではなく、そのギャップからいろいろな要素が読み取れるが、米国経済は主力の個人消費に弱含みのサインが出ており、金融引き締め効果もあって先行きは減速感が強まるのではないかと思う。

「決算は絶好調も株価が上昇しない」とモヤモヤする個人投資家に告ぐ

 さて、日米欧における経済や企業業績の近況を見てきたが、ここからが今回の大事な話である。日本企業の決算発表が続々とおこなわれる最中、次のような質問を私はAさんから受けた。

 「決算は絶好調なのに株価が思うように上がっていません。理由が読み取れずモヤモヤしていています。太田先生、どのように考えればいいでしょうか?」

 その代表例が銀行セクターだと思う。メガバンクや地銀の決算はいまだゼロ金利下にあっても驚くほど好調の銘柄が相次いだ。しかしながら、日経平均が823円高と今年最大の上昇日に2%も下がる事態が発生。前日深夜の米ADR市場では好決算の発表を受けて三菱UFJも三井住友も急騰していたのにもかかわらず、である。

 1つには米長期金利が急低下したことが災いしているという要因はあるが、東京市場での寄付きは2%高から始まった。ところが、寄付き天井でじわりじわりと売りが増えて、まさかのマイナス転換。そのまま売り優勢の状況が支配した。

株価は中長期的には必ず業績とリンクする。イライラしてぶん投げるな

 「Aさん、あなたは保有株を抱えたままモヤモヤしているだけですが、少しでも気に入らない動きになると“なんじゃこれは!”と言って株をぶん投げる個人投資家たちがたくさんいます。なので、そういう人になりたいか、なりたくないか…」

 「絶好調決算なのに株価が思うように上がらない」「理由が読み取れずモヤモヤしている」―。

 「おっしゃることはよく分かりますが、株式市場は実社会とは違って理屈通りに動いてくれないことが往々にしてあります。ましてや、短期的な動きなら尚更のこと。中長期的には株価は必ず業績とリンクしますので、あまりイライラする必要はないと思います」というのが私の回答だが、皆さまの保有銘柄はどうだろうか?

12月6日(水)に今年最後のWebセミナーを開催予定。2024年を占う!

 さて、太田忠投資評価研究所とダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ(DFR)がコラボレーションして投資助言をおこなっている「勝者のポートフォリオ」。2021年10月にスタートしてから早くも3年目を迎えた。2023年10月末までの累計パフォーマンスは+22.7%(TOPIX+16.9%、日経平均+9.4%、グロース250指数-42.2%:同期間の配当込みベース)と市場に対して大きく勝ち越しており、おかげさまで会員数も急増している。

 「テンバガー(10倍株)」についてのスペシャル講義もスタートし9本の講義動画を公開中であり、残り最後の4本の収録も無事に終えたところだ。来たるべき「金融相場」に向けて着々と準備を進めている。また12月6日(水)20時よりWebセミナーを開催予定である。平日にもかかわらず毎回300人以上が視聴しているセミナーだ。資産運用で大きく躍進されたい方々の積極的なご参加をお待ちしております。

●太田 忠 DFR投資助言者。ジャーディン・フレミング証券(現JPモルガン証券)などでおもに中小型株のアナリストとして活躍。国内外で6年間にわたり、ランキングトップを維持した。現在は、中小型株だけではなく、市場全体から割安株を見つけ出す、バリュー株ハンターとしてもDFRへのレポート提供によるメルマガ配信などで活躍。

※この連載は、ワンランク上の投資家を目指す個人のための資産運用メルマガ『太田忠 勝者のポートフォリオ』で配信された内容の一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガに登録すると、メルマガ配信の他、無料期間終了後には会員専用ページで「勝者のポートフォリオ」や「ウオッチすべき銘柄」など、具体的なポートフォリオの提案銘柄の売買アドバイスなどがご覧いただけます。原則毎月第一水曜夜は、生配信セミナーを開催。

 

国内外で6年連続アナリストランキング1位を獲得した、
トップアナリスト&ファンドマネジャーが
個人投資家だからこそ勝てる

「勝者のポートフォリオ」を提示する、
資産運用メルマガ&サロンが登場!

老後を不安なく過ごすための資産を自助努力で作らざるを得ない時代には資産運用の知識は不可欠。「勝者のポートフォリオ」は、投資の考え方とポートフォリオの提案を行なうメルマガ&会員サービス週1回程度のメルマガ配信+ポートフォリオ提案とQ&Aも。登録後10日間は無料!

太田忠の勝者のポートフォリオ

10日間無料 詳細はこちら※外部サイトに移動します


今日の注目株&相場見通し!!
年200万円利用で高級ホテル宿泊券がもらえる!最強ゴールドカードを検証! ダイヤモンド・ZAi無料会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ゴールド・プリファード・カードの公式サイトはこちら moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!NISAは全商品が手数料無料!「クレカ積立で最大3%還元!」「普通預金金利が大幅アップ!」などメリット多数! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ゴールド・プリファード・カードの公式サイトはこちら moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!NISAは全商品が手数料無料!「クレカ積立で最大3%還元!」「普通預金金利が大幅アップ!」などメリット多数! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

インフレ&金利のある
世界の新常識と処方箋
人気の株500激辛診断

5月号3月21日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[インフレ&金利のある世界の新常識]
◎第1特集
デフレ思考は転換が必要!
インフレ&金利のある世界の新常識と処方箋
●インフレと金利の基礎を知る
●人生計画の練り直しが必須!新ライフプラン
●収入源を複数確保せよ!老後のおカネ
●維持費アップから家計を守ろう!住まい&住宅ローン

●預金や投資先まで見直しを!貯蓄&投資
●昔の契約のままだと危険!保険
●日々の家計を守る!買物・食費・生活費の“おトク&節約”処方箋

◎第2特集
買っていい高配当株は97銘柄!
[2026春]人気の株500+Jリート14激辛診断

●投資判断に異変アリ
買いに躍進!》
エーザイ、LINEヤフー、コマツ、サンリオなど
強気に転換!》三井物産、JR東日本、東レ、オービックなど
●旬の3大テーマ
利益が高進捗で上ブレ期待の株/前期・今期に続き来期も増配の株/需要拡大が必至のAIを支える株
●2026年春のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株/新興株/Jリート

◎第3特集
いつ、いくらで買える?何日に積立てるとトク?
NISAで勝つ!投資信託再入門

●AI相場&政局不安を攻略!4つの儲け方
買い時/AI株/業種/IPO株
●GAFAM+α定点観測
●買いの優良成長株9&高配当株9

●人気の124銘柄買い売り診断
●株価数倍が狙える逆襲のIT株

◎第4特集
AI株は明暗がわかれる!
人気の米国株150激辛診断

●信託報酬は売る時に引かれるの?
●為替ヘッジのあり・なしはどっちがいい?

◎別冊付録
増益予想で割安な株は1582銘柄
上場全3856社の最新理論株価

◎ZAi NEWS CHANNEL
●退職金専用定期預金の金利がアップ!
「最高は3カ月・3%の西京銀行!期間終了後は他行に預け替えも」

◎いつもの連載も充実!
●10倍株を探せ!IPO株研究所2026年2月編
「2026年IPOの出だしは不調!異例の公開価格割れ続きに」
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.20
「賃上げってどんな仕組み?」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.15
「価格の動きを細かく分析する」
●おカネの本音!VOL.45 杉村太蔵さん
「派遣・議員・タレント…国策に乗ったら不安定人生が大逆転!」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.113
「色恋と相場を揺らす消費税」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「分断と階層化が進行中!“普通の人”が東京に住めなくなる危機」
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ
「2月末までは相場堅調で利回り2ケタが続出!」
●ZAiクラブ拡大版! 1カ月で1番上がる株を当てろ!
「ザイ“10倍株候補”のKudanが46%上昇!」

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報