【1】今日の株式相場早わかり!
重要イベント控え様子見ムード強まる
日経平均株価は小幅続伸! 22日の米国市場では主要株価指数が上昇。地政学リスクが後退し、前週に大きく下げた反動で自律反発狙いの買いが先行。半導体大手エヌビディアなどが大きく上昇した。一方、通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは決算を材料に売られた。米株高を受けて日経平均株価は上昇してスタート。ただ、今週の重要イベントを前に積極的な買いは手控えられ、その後は膠着感を強めた。米長期金利が高止まりする中、今週から発表が本格化する企業決算を見極めたいとの思惑もあり、一時は下落に転じる場面もあった
業績予想を上方修正した大阪ガスやJVCケンウッド、月次動向が好感された神戸物産などが上昇した一方、業績予想を下方修正したLIXILは下落。取引終了後に発表されたニデックの2024年3月期営業利益は前期比63.1%増の1631億円。2025年3月期は41.0%増の2300億円となり、実績および計画ともに市場予想を下回った。今晩の米国市場では3月新築住宅販売件数や電気自動車テスラなどの決算が発表される。
【日経平均】37552.16円↑(+113.55円)
【グロース250】650.64→(-0.61)
【NYダウ】38239.98ドル↑(+253.58ドル、22日)
【ナスダック】15451.305↑↑(+169.295、22日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
2月期増益率ランキング、見通しのほかに重要なこととは?
今週から3月期企業の決算発表が本格化するが、その前に先週までに出そろった2月期企業の今期増益率ランキングを振り返ってみよう。株価反応と合わせて見ることで投資家が考えている背景が垣間見えてくる。
決算発表後の株価反応が特に良かったものは中古車買取り・販売で最大手のIDOMと半導体ウエハ搬送装置のローツェ。ローツェの詳細は4月12日号で確認してほしい。IDOMは小売台粗利を高い水準に維持しながら販売台数を伸ばせたことで、前期第4四半期の営業利益は四半期で過去最高を記録。また、市場予想を大幅に上回る今期の増益計画や増配も評価された。ビッグモーターに端を発する同様の問題が見られた同業他社が動きを取りづらい中、積極的な大型店出店と人材採用で業績を伸ばす計画だ。
リンガーハットやドトール・日レスホールディングス、クリエイト・レストランツ・ホールディングスの外食・小売企業は、行動制限の緩和による客足回復や価格改定による単価改善、デジタル化による業務効率化などで順調に業績が改善。今期も増益見通しに加えて増配計画を示すところが少なくない。一方、決算発表後の株価はやや冴えない。値上げ効果が徐々に一巡してくる一方、人手不足や物流「2024年問題」、円安によるインフレ再燃、物価高による消費意欲の低下が懸念され、業績に対する不透明感が株価の重石になっていると考えられる。
1位の100円ショップ大手のキャンドゥは節約志向による売上高の増加などにより、ここ数年の減益基調から一転して増益転換の見通しだが、高値圏にあった株価は材料出尽くしから売りが先行。決算では見通しもさることながら、前回決算からの株価推移や株価水準、そして業績予想の確度を左右する外部環境などへの理解も重要であることを今一度確認しておきたい。
■IDOMチャート/日足・6カ月
【3】火曜連載「ザイ編集部発! 週イチ『投資信託ニュース』」
“本当にいい投資信託”を選出! 「ザイ投信グランプリ」
新NISAのスタート以降、人々の関心は「オルカン」に代表されるインデックス型投資信託に集まっている。これは、一面で正しい。低コストで1本買えば幅広く分散投資ができるインデックス型は、万人向けの最も無難な選択肢といえる。成績は基本的に市場平均(指数)並みとなり、投信ごとの当たり外れも出にくい。特に投資初心者や手間をかけたくない人には向いている。
しかし、より積極的に資産の成長を目指すなら、アクティブ型投資信託に注目したい。アクティブ型は、運用会社が独自に投資対象を選び“市場平均を超える”ことを目指す。インデックス型を大きく上回る成績も期待できるのだ。新NISAでのオススメは、つみたて投資枠でインデックス型を、成長投資枠でアクティブ型を買う組合わせの投資。インデックス型で資産形成の“ベース”をつくり、アクティブ型で“上乗せ”を狙う形だ。
ただし、アクティブ型は“優秀な投資信託”を選ぶことが重要だ。運用の方針や運用を指揮するファンドマネージャーの腕がものをいうため、実際の成績には大きな差があるからだ。人気の投資信託がいい投信とは限らない。コストだけ見れば済むインデックス型に対し、投資信託ごとの分析が必要となる。
そこで、ザイでは成績を多面的・徹底的に評価し、個人投資家の目線で本当にいいアクティブ型投資信託を選定! 「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2024」で、優秀な投資信託を表彰している。第2回となる今回は、新NISAで買える投資信託を対象に計30本を選出した。また、人気があるにもかかわらず成績が振るわない投資信託も紹介。大好評発売中のザイ6月号、および特設サイトで、ぜひ結果をチェックしてほしい。
河野拓郎
ダイヤモンド・ザイ編集部 副編集長
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