【1】今日の株式相場早わかり!
米株高や円安を受け3万6000円台回復
日経平均株価は大幅続伸! 国内が連休中だった9日および12日の米国市場では、伸び悩む動きも見られたものの、ハイテク株を中心に概ね堅調に推移した。こうした米国株高に加えて、為替が円安基調で落ち着いた動きになっていたことから、連休明けの日経平均株価は450円超の大幅高でスタート。今週発表が予定されている米国の7月消費者物価指数(CPI)などの重要指標を控える中ではあったが、指数寄与度の大きい半導体株や好決算銘柄への買いが強まり、取引後半には3万6000円台を回復。5日の歴史的な急落による下げ幅を埋めた。
好決算が評価されたSOMPOホールディングスや先週ストップ高となったフジクラが急伸したほか、米モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)のグローバルスタンダード指数への新規採用が決まったKOKUSAI ELECTRICなどの半導体株が大幅高となった。なお、今晩の米国市場では、7月の卸売物価指数(PPI)が発表される。
【日経平均】36232.51円↑↑(+1207.51円)
【グロース250】581.92↑↑(+20.14)
【NYダウ】39357.01ドル↓(-140.53ドル、12日)
【ナスダック】16780.609↑(+35.307、12日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
8月高配当株、わらべや日洋やワールド
4~6月期の決算発表が先週末で概ね一巡した。手掛かり材料が少なくなる一方、今週は米国で重要指標の発表を控えている。また、外部環境の不透明感が強いこともあり、今後は改めて高配当株への注目度が高まりやすいと考えられる。そこで今日は8月末に権利確定日を迎える主な高配当株を点検しておこう。
国際貨物輸送事業のエーアイテイーは、2023年2月期を境に業績がいったんピークアウトしたが、配当水準は安定しており、株主還元への積極的な姿勢が窺える。前期末時点での自己資本比率は70%、現預金比率は60%をそれぞれ超えており、財務は非常に健全かつキャッシュが豊富。今期は増収増益と業績底入れ感も見えており、世界経済がソフトランディングを達成できれば、来期以降の業績拡大と増配が期待できそうだ。
アパレル大手のワールドは2020年以降の断続的な構造改革により収益性が年々改善。また、EC運営受託や仕入れ・販売に関する基盤システムの提供などを展開するデジタル・プラットフォーム事業の強化により、総合小売企業として着実に成長している。足元の業績も良好な一方、PERは7倍台、PBRは0.7倍台と割安感が強い。
コンビニエンスストア向け調理済食品メーカーのわらべや日洋ホールディングスは7月に資本コストや株価を意識した経営方針を発表し、2028年2月期ROE10%以上の達成を計画。中食需要の拡大も背景にPBR1倍割れ解消に期待したい。ジュエリーブランドのヨンドシーホールディングスは業績低迷期も配当水準を維持し、配当性向100%超えが継続中。配当水準を維持しようとする株主還元に対する高い姿勢が評価される中、足元では構造改革を進めており、今後の業績改善と増配に期待したい。
(配当アナリスト仲村幸浩)
■エーアイテイー株価チャート/日足・6カ月
【3】火曜連載「ザイ編集部発! 週イチ『投資信託ニュース』」
NISAを背景に投資信託の残高は過去最高を更新中!
「2024年は投資信託市場の大転換期」と言うのは、BNPパリバ・アセットマネジメントの藤原延介さん。25年にわたり投資信託の動向をウォッチし続けているプロ中のプロが、ザイ・オンラインで連載をスタート。投資信託の売れ筋やトレンドの変化がわかります。第1回は、新NISA開始による、投資信託市場への影響ついて。本メルマガでは、そのダイジェストをお届けします。
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新NISAがスタートするなど、2024年は投資信託市場にとって大きな転換期となっています。そこで、NISAが始まった上期(1~6月)の半年間を振り返りつつ、ここ数年の投資信託市場の概況を見ていきたいと思います。
日本で、一般の投資家向けに販売されている投資信託(機関投資家がその大部分を保有するETFを除く)の残高は、6月末時点で132兆円に達しました。(中略)2023年11月からは8カ月連続で過去最高を更新中です。
投資対象となる資産クラス(分類)別に見ると、外国企業の株式を主な投資対象とする外国株式型の投資信託が69.4兆円で全体の53%と、過半を超えるまで存在感を高めています。5年前の2019年6月末時点では外国株式型は18.0兆円で、全体の28%にとどまっていました。つまり、この5年間で、外国株式型投資信託の残高は50兆円を超える増加に。
その要因の一つには、個人投資家が投資信託を資産運用に活用していったことが挙げられます。なお、この5年間で外国株式型投資信託の次に残高の増加額が大きかった分類は、アロケーション型(バランス型)投資信託の7.5兆円増、次いで国内株式型投資信託の6.6兆円増となっています。
連載コラム本編では、外国株式をはじめとする株式型の投資信託が増えた理由、その半面で債券型が振るわなかった理由を考察しています。本編はこちら。
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